この素晴らしい世界に怨恨を。

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最近の記事

ヒビ

心にヒビが入るのは一瞬だが、壊れるまでは時間がかかる。 自分はまだ壊れるまではいっていない。壊れたらこんな文章は書けない。 壊れたら家の壁を殴りだす。 とはいえヒビは入る。積み重なる。ヒビは残り続ける。時間とともに、ヒビの入る場所が変わるから、全体として割れないだけだ。 時が進むと、ヒビのひどい部分は見えなくなる。それでいい。見たとしてもろくなことにならない。 ある日突然色々バグっていたときのことなんて思い出したくもないし、思い出す必要もない。心を抉ることになんの意味が

    • 姿勢

      姿勢は良くしたほうがいい。虚勢を張れる。 堂々としているように見える。弱さを隠せる。 姿勢を伸ばす。やや胸を張る。それだけで与える雰囲気が変わる。問題などないかのように見える。 外を整えるのだ。敵に見くびられないように。敵が誰かなんて知らない。知らないから全員が敵だ。 なめられたらそこで終わりだ。なめられたらそこで安んじてしまう。いつか、自分の価値を敵の物差しで測ってしまう。 それでいいと思えたら、こんな地獄からはサヨナラできた。 それでいいと思えないから、こんな駄

      • 一体何をしているのか。わからない。 どうしてこうなったのか。わからない。 何かあったわけじゃない。何もなかったわけでもない。 日々何かが響いてくるだけだ。頭に、身体に。 ドンドンと、ジンジンと、ガンガンと、ゴンゴンと、バンバンと、キンキンと、シンシンと。 徐々に噛み合わせが悪くなる。調和が乱れてくる。もともと調和なんてなかった気もするが。 時たま歯車が軋み、止まり、落ちる。その穴を埋めるためにギリギリと他の部分が詰めていく。 歪だ。 中身が歪だから、外見くらいは整わ

        • 君がいなくては

          君がいなくては生きていけない。 依存だろうか。でも、仕方ないんだ。もう苦しいんだ。どうしようもないんだ。 残酷な現実という言葉が陳腐すぎて表現に適さないほどゴミのような現実なんだ。もう救いがないんだ。 宗教にも頼れない。神も仏も何もしてくれない。結局あれは心のよりどころになり得るに過ぎないのだろう。心のよりどころならば、君がなってくれればいい。 頼ることはしないから、できないから、ただそこにいてくれるだけでいい。いま独りにされたら、もう生きていけない。理不尽な地獄をど

          神になりたい

          神になりたい。全知全能の神に。この世界をつくりたもうた神に。 神を信じているか。と問うと日本では宗教勧誘に聞こえる。宗教勧誘かどうかはおいておいて、一応答えるとすると、信じてはいないが、積極的に不在を主張するわけではない、というものになるだろう。 神がいるならば、我が身を救うことまではせずとも、気まぐれに世界を滅ぼしてくれているはずである。さっさと滅びてくれ。 不在を主張しないのは、不在だとこのどうしようもない現実がどうにかなる可能性が一つ潰えるので、あえて不在を願うこと

          神になりたい

          雑記ー環境

          中身が消えた。あるのはただの肉塊だ。 何もする気が起きない。気力がわかない。 文章化もできない。怒りも悲しさもなく、ただ虚しい。 頭は重く、やることは積み上げられ、手は動かず、意識は眼の前に向かうことを拒否する。それを向かせようと強制することももはや限界だ。 何もなくとも涙は流れてくる。おそらくそろそろ限界なのだろう。 この環境にも、理不尽にも。 苦しいしんどいと言っているやつは大抵自由を謳歌している。制限はあまりない。 まあ人から見た自分もそうなのだろうが。

          雑記ー環境

          広く寂しく孤独な夜に

          夜は好きでしょうか。 私は好きなときもあれば、嫌いなときもあります。今は少し嫌いです。 夜闇が私を押しつぶそうとしているように感じるからです。夜空が今は重たい黒にしか見えないからです。 街灯があっても変わりません。むしろ、自分の影がその存在の矮小さを訴えてくるようです。 影が黒く、周りが明るく、その周りはどんどん黒くなっていく。押しつぶされるまでの一瞬の猶予を与えられているように見えます。 押しつぶされまいと、少しあがきたくはなります。しかし、当然どうしようもありませ

          広く寂しく孤独な夜に

          嗚呼厭世

          ここでだけ、涙を流そう。 汚い涙だ。誰も見たくもないだろう。誰にも見せたくもない。 ここでだけ。今だけ。 もう疲れたんだ。勝手に目が熱を帯びていく。すぐに冷えるのに。 ここでだけ。 身体が震える。身体は寒くもないのに。血流が不規則だ。地面に沈み込んでいきそう。 ここってどこだ。 心臓が不自然に強く打つ。そんな気がするだけかもしれない。ただ違和感がある。穴が空きつつあるような。抉られている気がする。 どこだ。 道化だ。主人公を映えさせるために落ち込む登場人物だ

          嗚呼厭世

          滅びろゴミども

          願う。この苦しみを持たない全てが消えればいいと。 いつもそうだ。疲れは、辛さは、この身にのしかかる。 周りが憎らしい。羨ましくはない。この地にまで堕ちてほしい。堕ちて、砕け、その散る様を嘲笑いたい。 「ほら、お前は壊れるじゃないか」と。 グチャグチャになったそれを踏みにじりながら高笑いを上げるのだ。滅びろゴミが! 消えろ、消えろ、消えろ。塵すらも残さずに消えろ。目障りだ。 平等は素晴らしいのだろう? 何故ここまで堕ちてこない? 憐れむだけしかしない? 同情するなら金

          滅びろゴミども

          辛さ

          辛さは人それぞれだ。 何を当たり前のことを言っているのかと思われるかもしれないが、当たり前でも大事なことは山ほどあるだろう。 辛さは人それぞれで、だからこそ、その人にとっては大事なものだ。他の誰にも侵されない、大事なものだ。 辛さなんてない方がいい。気分が滅入り、死に思いを馳せ、青く高い空に消えていきたくなる。そうなる原因など、ない方がいい。 個人的には辛さを抱えていた方が人間として面白いと思うが、辛さを抱えている人間を面白いと思っているのか、面白いと思った人間が辛さ

          0か100

          やるなら0か100だ。 中途半端が一番気持ち悪い。というかダサい。やるなら本気で、身体が悲鳴を上げるまで、精神が朽ち果てるまでやる。 そういう姿勢を美しいと思うようになってしまった。一生懸命は美しい、とは小学校の頃の教師の言葉だが、これは割と気に入っている。 しかし呪いの言葉でもある。反対解釈として、一生懸命でなければ醜い、と読むこともできてしまう。論理的ではないが。 事実として、私は一生懸命でないものを美しくないとは思ってしまう。必要でもないのに手を抜いている人の評

          自らの能力の高さを匂わせようとする言動

          自らの能力の高さを匂わせようとする言動は嫌いだ。 この行動のポイントは、匂わせである点だ。つまり、直接的に自慢するのではなく、しかし意識的に自慢しようとしているのだ。 ウザい。かなりウザい。堂々と自慢するならまだしも、堂々とする気概がないくせにそれでも自分を自慢しようとするその姿勢がウザい。ダサい。 無意識的に出ている教養と、多少なりとも意識的に出そうとしている教養とは、何となく区別できるように思える。 例えばここで、 「匂わせのウザさを実証する研究もある上、それに付

          自らの能力の高さを匂わせようとする言動

          現実

          リアルなんてクソゲーだ。 「神のみぞ知るセカイ」というマンガ、アニメのセリフだ。大好きな言葉なので是非声に出して読みたい。 「リアルなんてクソゲーだ!」 要は現実なんてクソなのだ。飯食ってクソして寝る生活をひたすら続けることになるのだから。 楽しいと感じられるようなことだけやってようやくまあ生きてもいいかと思えるくらいなのに、労働やらなんやらをしないと生きていけない。 控えめに言ってクソゲーだ。 ならばさっさと死ねと思うかもしれないが、死ぬのにはそれはそれでエネル

          持つ者と持たざる者

          持つ者が非難される場面をしばしば見る。それは彼らが持たざる者に対する想像力を欠いている場面などだ。 逆はあまり見ない。私は金持ちの生活が想像できないが、それによって非難されることはない。持つ者には、ノブレス・オブリージュ的なものが期待されているから非難されるのだろう。 ちなみに、ここでの「金持ち」は、大富豪を想像してもらってもいいが、小学校から私立に入っていたり、家に大量の方があるなど親に教養が備わっていたりする場合も含まれる。要は私が持っていない、私よりも世間的に高度とさ

          持つ者と持たざる者

          彼方

          遠い彼方へ行きたい。自分のことを誰も知らないどこかへ。 そんなことを思うこともある。 知らず知らずのうちにしがらみが多くなり、まとわりつき、沈み込まれていく。 沼に飲まれ、泥が視界を多い、口に入り、地上に伸ばす手は上がらなくなる。 そうなる前に場所を変えたくなる。 物理的に移動する。 飛んで、揺られ、走り、歩く。 ぬかるんだ地から、しっかりした根に支えられた地へ。 彼方の地には知らない世界が広がる。惑いながらも興奮し、鮮やかな世界に足を踏み入れる。 しかし気づく

          見えない圧がかかる。 黒ぐろと、僕を狭い部屋に押し込んでいく。 僕の心はきしんでいく。 裂け目からは涙がこぼれる。 圧縮でできた熱を冷ますために。 涙は滴り、底に溜まっていく。 水音はどんどん大きくなっていく。 最後には、聞こえなくなる。 圧は自分で作ったものなのか、誰かが作りやがったものなのか、それはわからない。 有害であることは確かだ。有益な場面もあるが、心をきしませるものなど、望んではいない。 夜に独り心をきしませる。心臓が握りつぶされていく。救いはな