井中圭

横浜ベイスターズのファン歴63年。1998年の日本シリーズ第6戦は、横浜球場にいて優勝…

井中圭

横浜ベイスターズのファン歴63年。1998年の日本シリーズ第6戦は、横浜球場にいて優勝決定の瞬間、大泣きした。風邪をひいて翌日から寝込んだ。

最近の記事

ハマかぶれ日記214訂正

 「ハマかぶれ日記214」の2段落目の文中、「カモの数が運と少ない」とあるのは、「カモの数がうんと少ない」の間違いです。変換ミスを見逃してしまいました。お恥ずかしい。お詫びして訂正します。教訓。こんなところで「運」を使わないように。さて今日は、ボートにでも走りますか。

    • ハマかぶれ日記214〜水辺のアルバム

       午前5時ですでに気温は24度。湿度が65%もあって蒸し蒸しする。巻き毛ロン毛の愛犬・千にはひときわ鬱陶しいのだろう。散歩のため家を出るなり、ゼエゼエハアハア、10メートルも歩くと引き返したそうな素振りをする。それを、「お利口しゃんだねえ」などとにゃんにゃん声で気分を引き立て引き立て進むうち、散歩コースの善福寺川の遊歩道から、下の川面を泳ぐカルガモ親子の姿が目に入った。  普通はこの時期、数羽の雛を従えて親鳥があたふたしているものだが、雛はたった1羽。雛と言ってももう体長は3

      • ハマかぶれ日記213〜九十歳。何がめでたい

         100歳を超えてなおご健在の作家・佐藤愛子さんの人気エッセー「九十歳。何がめでたい」を草笛光子さん主演で映像化した作品を今朝、いつも行くシネコン「アップリンク吉祥寺」で観た。  封切られたばかりでもあり、平日朝9時台の上映開始にも関わらず、80席余りのスクリーンは6割ぐらい埋まっている。やはり年配者が多い。馴染客ではない人も結構いて、ビルの地階にあるシネコンの場所がわからず、外の入り口で佇む女性に「映画館はどこですか」と尋ねられたりした。エレベーターに案内しがてら話しかける

        • ハマかぶれ日記212〜絵巻物の世界

           昨夜は、日ごろお世話になっている会社の役員にいただいたチケットで、歌舞伎座の六月大歌舞伎を観賞した。演目は、「南総里見八犬伝 円塚山の場」「山姥」「魚屋宗五郎」。演者は、中村時蔵改め萬壽や中村獅童、中村芝翫、中村歌六、中村七之助、中村歌昇ら中村一門の芸達者が勢揃いで、たっぷり楽しめた。加えて、萬壽の息子の梅枝が時蔵を、8歳の孫の大晴君が梅枝を継いで初舞台という玉突き襲名披露のめでたさも手伝って、劇場内が華やいでいる。絵巻物の世界にさまよいこんだ風だった。  「山姥」に出た梅

        ハマかぶれ日記214訂正

          ハマかぶれ日記211〜夏至雑観

           きょうは夏至。東京地方の日の出は午前4時26分、日の入は午後7時で、満月でもある。あいにくの雨でお日様、お月様の姿を拝めないのは淋しいが、昼間がいちばん長いと考えるだけで何だか得をした気分になる。いつまでも外が明るいのをいいことに、実家の裏を流れる大川で童仲間と遊び呆けて親に叱られた60年以上も前の気分を、いまに引きずっているのだろう。  昨夜は、ボートレースでしこたま儲けたという若い友人のN君に誘われ、神楽坂の某人気蕎麦店へ行った。少し早めの時間帯だったので、すんなりカウ

          ハマかぶれ日記211〜夏至雑観

          ハマかぶれ日記210〜かくしごと

           そのうち、自分もああなるんだろうか。身につまされながらスクリーンに没入する2時間だった。きのう、封切りまもない映画「かくしごと」を吉祥寺のシネコン「アップリンク吉祥寺」で観た。老身の介護に児童虐待、離婚による母子家庭の生計と、今の社会が抱えるいろいろな問題の縮図の表出とも言える作品の中にあって、認知症の父親役の奥田瑛二は、特賞ものの好演と思った。  娘か他人か人を識別する能力の喪失、ゴミ類の放置、お漏らしやその後の惑乱、唐突な怒りの爆発、「財布を奪った」などと身近な人間に向

          ハマかぶれ日記210〜かくしごと

          ハマかぶれ日記209〜全米に思うこと

           昨夜、CSテレビで、当日の未明から早朝にかけて米ノースカロライナ州で行われたゴルフのメジャー大会、全米オープン選手権の最終日の生中継が再放送されていた。前日、3日目を終えて松山秀樹が優勝も狙える5位につけていたから、結果をあえてチェックせず、生中継のつもりで応援しようとテレビにかじりついた。松山は堅実なゴルフを展開するもスコアを伸ばせず、結局、6位に終わったが、優勝したデシャンボー(米)と2位のマキロイ(英)の終盤のデッドヒートをじっくり視られて、満足のうちに寝床についた。

          ハマかぶれ日記209〜全米に思うこと

          ハマかぶれ日記208〜マダックスとは何か

           驚いた。わが横浜ベイスターズがなんと7連勝だ。しかも、ドラフト5位の新人右腕、22歳の石田裕太郎が完封勝利。それをテレビではなく目の前で見たとあっては、ファン冥利に尽きるというものだろう。わずか1週間前には4連敗、借金6の泥沼状態で、この日記にも「負けに不思議の負けなし」などとヤケクソ気味の文言を並ベたてていたことを思えば、雲泥の差ではある。  きのうの7連勝の舞台は、所沢市のベルーナドーム(旧西武球場)。30代の若い友人N君がネットで確保してくれたチケットで、西武ライオン

          ハマかぶれ日記208〜マダックスとは何か

          ハマかぶれ日記207〜また逢う日まで

           往年の大女優・久我美子さんが今月9日、93歳で亡くなったという。きのう、所属する芸能事務所が発表した。また一輪、昭和の香りを抱いた名花が散った。寂しい。  その名前が強く頭に刻まれたのは、戦後の混乱期である1950年(昭和25)に公開されて大ヒットした今井正監督の映画「また逢う日まで」によってだ。太平洋戦争中、米軍機による空襲下の東京で束の間の逢瀬に命の焔を燃やした男女の悲恋を描き、映画ファンの感涙を誘った。久我さん演じる美術学校生の小野蛍子と、二枚目俳優の岡田英次さん(1

          ハマかぶれ日記207〜また逢う日まで

          ハマかぶれ日記206〜フライが歩いたのは何キロか

           公開されたばかりの英国映画「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」を観た。人が自分の人生と真摯に向き合うこととはどういうことか、悲しみも多い人生における救いとは何か、といった問いかけと答えのヒントを与えてくれる、いい映画だった。それを、老境に至ってひねくれてきた我が心が素直に受け止めて、卑近な出来事に落とし込んでいけるかは分からないけれど。  原作は英国の作家、レイチェル・ジョイスが書いた「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」(亀井よし子翻訳 講談社)。これまで知らなかっ

          ハマかぶれ日記206〜フライが歩いたのは何キロか

          ハマかぶれ日記205〜時の過ぎゆくままに

           顔が40度近くも高熱を発した時のように赤くなっている。風呂に入ったら、顔と両腕がヒリヒリ痛む。体を洗うのもボディーソープを指でゆっくり広げてなぞり、ぬるいシャワーをそろりそろりと。きのう、横浜スタジアムの横浜ベイスターズ対ソフトバンクホークスのデーゲームを観戦したら、1類側の内野席とあって西に傾き始めた真夏を思わせる太陽の光を正面から受け止める形になり、海水浴に行った後みたいな赤焼け状態となった。  燃える体とは裏腹に気持ちはすっかり冷え切った試合だった。先発予定を一日ずら

          ハマかぶれ日記205〜時の過ぎゆくままに

          ハマかぶれ日記204〜何をかいわんや

           散歩コースにしている善福寺川沿いと川の水源である善福寺公園の上下2つの池の周辺では、緑と水を求めてやって来る野鳥の姿をカメラに収めようと望遠レンズを構えている人にしばしばお目にかかる。そのうち毎朝、決まって顔を合わすのが70代後半と見える男性で、どうやらお目当てはカワセミのようだ。  何度か日記に書いたように、愛犬・千姫の散歩に筆者とともに随行するパートナーは人一倍好奇心が旺盛で(一度、好奇心むき出しと書いたら、失礼な言葉遣いと叱られた)、寡黙を絵に描いたようなむっつりとし

          ハマかぶれ日記204〜何をかいわんや

          ハマかぶれ日記203〜遥かなるミッドウェー

           きょう6月5日は、今から77年前の1947年(昭和17)、日本が太平洋戦争で敗戦へ突き進む大きな分岐点となったミッドウェー海戦が行われた日だ。ハワイに近いミッドウェー島の争奪を巡って日米の艦隊が激突。日本は虎の子の空母4隻を一気に失い、太平洋の制海権を手放した。  赤城、加賀、蒼龍、飛龍。1960年代前半、小学生の頃、撃沈された空母の名前を同級生に教えながら、「あそこで勝っとれば、戦争も勝っとったかもしれん」などと、戦争もので溢れていた当時の少年漫画誌で読みかじった浅薄な知

          ハマかぶれ日記203〜遥かなるミッドウェー

          ハマかぶれ日記202〜小松弥助デビュー

           一泊旅行で金沢へ行き、きのう帰ってきた。これで5、6回目の金沢路となるが、ちょうど金沢百万石祭と重なっており、京の雅を感じさせるいつもの瀟酒なたたずまいの街の様子とは大違いの騒々しい雰囲気に面食らった。  「東のすきやばし次郎、西の小松弥助と呼ばれる寿司の名店が知り合いの伝手で予約できたので、金沢へ行かないか」。30年来年、親しくさせてもらっている勤め上げた会社の4期先輩から電話があったのは、今年4月のことだ。高級店には縁の薄いBC級グルメで、弥助の名前を聞いたことはなかっ

          ハマかぶれ日記202〜小松弥助デビュー

          ハマかぶれ日記201〜大器・森、覚醒か

           有罪判決を受けても堂々と大統領の有力候補でいられるアメリカって、なんて国だろう。と、そんなことはともあれ、昨夜のわが横浜ベイスターズの試合ぶりには久しぶりにスカッとした。敗色濃厚な土壇場の9回、オースティンの同点弾で追いつき、続く延長10回には森敬斗の安打で勝ち越して、4対3でしぶとく勝利をものにする。逆の試合展開をこのところずっと見せつけられていただけに、溜飲が下がった。  何より決勝点の取り方がいい。当たっている先頭の山本がレフトフライに倒れても、後続が淡白にならない。

          ハマかぶれ日記201〜大器・森、覚醒か

          ハマかぶれ日記200〜川鵜にオベーション

           早起きは3文の得とか。どれぐらいのお得感か値段のつけようはないが、雨をついて出動した定刻5時半からの散歩で、とても面白い場面に出くわした。雨に体が濡れたのを差し引いてもお釣りがくるめっけものと、嬉しくなった。  家を出てものの2分も歩いたころ、水嵩を増し、薄茶色の濁流となって下る善福寺川の速い流れに抗して懸命に潜る川鵜を見た。「こんな日にご苦労様。餌は見つけられないだろうに」。ここまでは普通の成り行きだ。ところが、川鵜が水面に浮き上がると、何と、うねうねとくねる20センチ超

          ハマかぶれ日記200〜川鵜にオベーション