井中圭

横浜ベイスターズのファン歴63年。1998年の日本シリーズ第6戦は、横浜球場にいて優勝…

井中圭

横浜ベイスターズのファン歴63年。1998年の日本シリーズ第6戦は、横浜球場にいて優勝決定の瞬間、大泣きした。風邪をひいて翌日から寝込んだ。

記事一覧

ハマかぶれ日記221〜わたしは わたしで ねむれない

 数日前、時代小説の売れっ子作家、今村翔吾さんの「じんかん」を読み終えた。2020年に山田風太郎賞を受賞し、最近、文庫本化されて書店の棚に平積みされたから、目にした…

井中圭
1日前
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ハマかぶれ日記220〜七夕の夜の悪夢

 きのう七夕の甲子園でのナイターは、阪神タイガースにとっては、「たなぼた」の勝ちを拾ったラッキーな夜だっただろう。相手のわが横浜ベイスターズがすべて得点に絡む内…

井中圭
3日前
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ハマかぶれ日記219〜蛇にお願い

 見事なピッチングだった。昨夜、横浜スタジアムで行われた横浜ベイスターズ対ヤクルトスワローズの一戦で、横浜の先発右腕・平良がヤクルトの強力打線を7安打に抑えて9…

井中圭
6日前
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ハマかぶれ日記218〜近づく七夕

 まもなく七夕。新暦の7月7日はだいたい梅雨のど真ん中、ましてや都会では夥しい街の灯りのせいで、天の川を見ることもなかなかできないけれど、織姫、彦星の年に一度の…

井中圭
9日前
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ハマかぶれ日記217〜中学総体の季節

 体の奥の方からずーんと込み上げる重い痛みが腰に出ている。しばらく眠っていた持病のぎっくり腰の虫がもぞもぞと蠢き始めたようだ。昨年も6月から7月にかけて発症し、…

井中圭
10日前
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ハマかぶれ日記216〜ご利益に感謝

 今、名古屋バンテリンドームで行われている横浜ベイスターズと中日ドラゴンズのデーゲームをCSテレビで視ながら、書いている。1回表に4番・牧の久しぶりのツーランホー…

井中圭
12日前
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ハマかぶれ日記215〜危ない決定的瞬間

 ずいぶん前、仕事の関係でとある写真コンテストの審査に立ち会ったことがある。自然の光景をテーマに、いよいよ大賞を決める最終審査。高名なプロの写真家も入った審査員…

井中圭
2週間前
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ハマかぶれ日記214訂正

 「ハマかぶれ日記214」の2段落目の文中、「カモの数が運と少ない」とあるのは、「カモの数がうんと少ない」の間違いです。変換ミスを見逃してしまいました。お恥ずかし…

井中圭
2週間前
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ハマかぶれ日記214〜水辺のアルバム

 午前5時ですでに気温は24度。湿度が65%もあって蒸し蒸しする。巻き毛ロン毛の愛犬・千にはひときわ鬱陶しいのだろう。散歩のため家を出るなり、ゼエゼエハアハア、10メ…

井中圭
2週間前
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ハマかぶれ日記213〜九十歳。何がめでたい

 100歳を超えてなおご健在の作家・佐藤愛子さんの人気エッセー「九十歳。何がめでたい」を草笛光子さん主演で映像化した作品を今朝、いつも行くシネコン「アップリンク吉…

井中圭
2週間前
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ハマかぶれ日記212〜絵巻物の世界

 昨夜は、日ごろお世話になっている会社の役員にいただいたチケットで、歌舞伎座の六月大歌舞伎を観賞した。演目は、「南総里見八犬伝 円塚山の場」「山姥」「魚屋宗五郎…

井中圭
2週間前
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ハマかぶれ日記211〜夏至雑観

 きょうは夏至。東京地方の日の出は午前4時26分、日の入は午後7時で、満月でもある。あいにくの雨でお日様、お月様の姿を拝めないのは淋しいが、昼間がいちばん長いと考…

井中圭
2週間前
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ハマかぶれ日記210〜かくしごと

 そのうち、自分もああなるんだろうか。身につまされながらスクリーンに没入する2時間だった。きのう、封切りまもない映画「かくしごと」を吉祥寺のシネコン「アップリン…

井中圭
3週間前
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ハマかぶれ日記209〜全米に思うこと

 昨夜、CSテレビで、当日の未明から早朝にかけて米ノースカロライナ州で行われたゴルフのメジャー大会、全米オープン選手権の最終日の生中継が再放送されていた。前日、3…

井中圭
3週間前
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ハマかぶれ日記208〜マダックスとは何か

 驚いた。わが横浜ベイスターズがなんと7連勝だ。しかも、ドラフト5位の新人右腕、22歳の石田裕太郎が完封勝利。それをテレビではなく目の前で見たとあっては、ファン冥…

井中圭
3週間前
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ハマかぶれ日記207〜また逢う日まで

 往年の大女優・久我美子さんが今月9日、93歳で亡くなったという。きのう、所属する芸能事務所が発表した。また一輪、昭和の香りを抱いた名花が散った。寂しい。  その…

井中圭
3週間前
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ハマかぶれ日記221〜わたしは わたしで ねむれない

ハマかぶれ日記221〜わたしは わたしで ねむれない

 数日前、時代小説の売れっ子作家、今村翔吾さんの「じんかん」を読み終えた。2020年に山田風太郎賞を受賞し、最近、文庫本化されて書店の棚に平積みされたから、目にした人も多いだろう。漢字にすれば「人間」。世の中や人生を意味する場合の読みである「じんかん」をあえて平仮名で書名に据えた。内容のエキスをどう味わうかは、読者に任せるということか。
 寝返りあり、騙し討ちあり、はては東大寺を焼き討ちした戦国時

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ハマかぶれ日記220〜七夕の夜の悪夢

ハマかぶれ日記220〜七夕の夜の悪夢

 きのう七夕の甲子園でのナイターは、阪神タイガースにとっては、「たなぼた」の勝ちを拾ったラッキーな夜だっただろう。相手のわが横浜ベイスターズがすべて得点に絡む内外野陣の4失策で、4点リードの優勢をわざわざ自分から放り出したのだから。9回裏、6対5で逆転サヨナラ勝ちしたタイガースの6得点のうち、ベイスターズ投手陣の責任となる自責点はわずか1点。失策した3人の「下手人」は全員、頭を丸めて、酷暑の中、懸

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ハマかぶれ日記219〜蛇にお願い

ハマかぶれ日記219〜蛇にお願い

 見事なピッチングだった。昨夜、横浜スタジアムで行われた横浜ベイスターズ対ヤクルトスワローズの一戦で、横浜の先発右腕・平良がヤクルトの強力打線を7安打に抑えて9回を投げ切り、3対0で完封勝ちした。
 プロ入り11年目の初完封。身上の制球力を生かし、この日もストライクを先行させて打者を早めに追い込み、難しい球を打たせてアウトを積み重ねた。結局、無四死球で切り上げた。前日、先発した左腕の浜口が例によっ

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ハマかぶれ日記218〜近づく七夕

ハマかぶれ日記218〜近づく七夕

 まもなく七夕。新暦の7月7日はだいたい梅雨のど真ん中、ましてや都会では夥しい街の灯りのせいで、天の川を見ることもなかなかできないけれど、織姫、彦星の年に一度の切ないつむぎ合いに思いを馳せて、年甲斐もなくロマンチックな気分になる時節ではある。
 朝の散歩コースの折り返し点である善福寺公園の上の池の北岸には何日か前、公園の管理事務所が七夕飾りを施した笹竹が立てられた。これに、希望者が事務所で短冊をも

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ハマかぶれ日記217〜中学総体の季節

ハマかぶれ日記217〜中学総体の季節

 体の奥の方からずーんと込み上げる重い痛みが腰に出ている。しばらく眠っていた持病のぎっくり腰の虫がもぞもぞと蠢き始めたようだ。昨年も6月から7月にかけて発症し、整形外科病院に毎日のように通った。蠢くだけでとどまってもらいたいところだが、とにかく腰に負担をかけず、虫のご機嫌取りをして静養するしか対抗手段はない。このブログ日記をつけるための1時間ぐらいは机に向かってもいいだろうと勝手に診断して、パソコ

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ハマかぶれ日記216〜ご利益に感謝

ハマかぶれ日記216〜ご利益に感謝

 今、名古屋バンテリンドームで行われている横浜ベイスターズと中日ドラゴンズのデーゲームをCSテレビで視ながら、書いている。1回表に4番・牧の久しぶりのツーランホームランで幸先よく先制したと思ったら、1回裏、エース・東の球にあまり切れがなく、3連打で1点返された。2回表で2対1。書き終わるのにいつも、だいたい1時間前後かかっているから、終盤の7、8回には書き終わることになる。その時点の試合内容次第で

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ハマかぶれ日記215〜危ない決定的瞬間

ハマかぶれ日記215〜危ない決定的瞬間

 ずいぶん前、仕事の関係でとある写真コンテストの審査に立ち会ったことがある。自然の光景をテーマに、いよいよ大賞を決める最終審査。高名なプロの写真家も入った審査員の圧倒的な支持を集めたのが、北海道の黒々とした山並みを背景に同時に7筋もの強烈な光の矢を放つ、エネルギーに満ちた雷の一瞬の脅威を捉えた作品だった。見事な構図に加え、地球温暖化の弊害に大きなスポットが当たり始めた頃でもあり、北の大地・北海道で

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ハマかぶれ日記214訂正

ハマかぶれ日記214訂正

 「ハマかぶれ日記214」の2段落目の文中、「カモの数が運と少ない」とあるのは、「カモの数がうんと少ない」の間違いです。変換ミスを見逃してしまいました。お恥ずかしい。お詫びして訂正します。教訓。こんなところで「運」を使わないように。さて今日は、ボートにでも走りますか。

ハマかぶれ日記214〜水辺のアルバム

ハマかぶれ日記214〜水辺のアルバム

 午前5時ですでに気温は24度。湿度が65%もあって蒸し蒸しする。巻き毛ロン毛の愛犬・千にはひときわ鬱陶しいのだろう。散歩のため家を出るなり、ゼエゼエハアハア、10メートルも歩くと引き返したそうな素振りをする。それを、「お利口しゃんだねえ」などとにゃんにゃん声で気分を引き立て引き立て進むうち、散歩コースの善福寺川の遊歩道から、下の川面を泳ぐカルガモ親子の姿が目に入った。
 普通はこの時期、数羽の雛

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ハマかぶれ日記213〜九十歳。何がめでたい

ハマかぶれ日記213〜九十歳。何がめでたい

 100歳を超えてなおご健在の作家・佐藤愛子さんの人気エッセー「九十歳。何がめでたい」を草笛光子さん主演で映像化した作品を今朝、いつも行くシネコン「アップリンク吉祥寺」で観た。
 封切られたばかりでもあり、平日朝9時台の上映開始にも関わらず、80席余りのスクリーンは6割ぐらい埋まっている。やはり年配者が多い。馴染客ではない人も結構いて、ビルの地階にあるシネコンの場所がわからず、外の入り口で佇む女性

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ハマかぶれ日記212〜絵巻物の世界

ハマかぶれ日記212〜絵巻物の世界

 昨夜は、日ごろお世話になっている会社の役員にいただいたチケットで、歌舞伎座の六月大歌舞伎を観賞した。演目は、「南総里見八犬伝 円塚山の場」「山姥」「魚屋宗五郎」。演者は、中村時蔵改め萬壽や中村獅童、中村芝翫、中村歌六、中村七之助、中村歌昇ら中村一門の芸達者が勢揃いで、たっぷり楽しめた。加えて、萬壽の息子の梅枝が時蔵を、8歳の孫の大晴君が梅枝を継いで初舞台という玉突き襲名披露のめでたさも手伝って、

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ハマかぶれ日記211〜夏至雑観

ハマかぶれ日記211〜夏至雑観

 きょうは夏至。東京地方の日の出は午前4時26分、日の入は午後7時で、満月でもある。あいにくの雨でお日様、お月様の姿を拝めないのは淋しいが、昼間がいちばん長いと考えるだけで何だか得をした気分になる。いつまでも外が明るいのをいいことに、実家の裏を流れる大川で童仲間と遊び呆けて親に叱られた60年以上も前の気分を、いまに引きずっているのだろう。
 昨夜は、ボートレースでしこたま儲けたという若い友人のN君

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ハマかぶれ日記210〜かくしごと

ハマかぶれ日記210〜かくしごと

 そのうち、自分もああなるんだろうか。身につまされながらスクリーンに没入する2時間だった。きのう、封切りまもない映画「かくしごと」を吉祥寺のシネコン「アップリンク吉祥寺」で観た。老身の介護に児童虐待、離婚による母子家庭の生計と、今の社会が抱えるいろいろな問題の縮図の表出とも言える作品の中にあって、認知症の父親役の奥田瑛二は、特賞ものの好演と思った。
 娘か他人か人を識別する能力の喪失、ゴミ類の放置

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ハマかぶれ日記209〜全米に思うこと

ハマかぶれ日記209〜全米に思うこと

 昨夜、CSテレビで、当日の未明から早朝にかけて米ノースカロライナ州で行われたゴルフのメジャー大会、全米オープン選手権の最終日の生中継が再放送されていた。前日、3日目を終えて松山秀樹が優勝も狙える5位につけていたから、結果をあえてチェックせず、生中継のつもりで応援しようとテレビにかじりついた。松山は堅実なゴルフを展開するもスコアを伸ばせず、結局、6位に終わったが、優勝したデシャンボー(米)と2位の

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ハマかぶれ日記208〜マダックスとは何か

ハマかぶれ日記208〜マダックスとは何か

 驚いた。わが横浜ベイスターズがなんと7連勝だ。しかも、ドラフト5位の新人右腕、22歳の石田裕太郎が完封勝利。それをテレビではなく目の前で見たとあっては、ファン冥利に尽きるというものだろう。わずか1週間前には4連敗、借金6の泥沼状態で、この日記にも「負けに不思議の負けなし」などとヤケクソ気味の文言を並ベたてていたことを思えば、雲泥の差ではある。
 きのうの7連勝の舞台は、所沢市のベルーナドーム(旧

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ハマかぶれ日記207〜また逢う日まで

ハマかぶれ日記207〜また逢う日まで

 往年の大女優・久我美子さんが今月9日、93歳で亡くなったという。きのう、所属する芸能事務所が発表した。また一輪、昭和の香りを抱いた名花が散った。寂しい。
 その名前が強く頭に刻まれたのは、戦後の混乱期である1950年(昭和25)に公開されて大ヒットした今井正監督の映画「また逢う日まで」によってだ。太平洋戦争中、米軍機による空襲下の東京で束の間の逢瀬に命の焔を燃やした男女の悲恋を描き、映画ファンの

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