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ハマかぶれ日記214〜水辺のアルバム

 午前5時ですでに気温は24度。湿度が65%もあって蒸し蒸しする。巻き毛ロン毛の愛犬・千にはひときわ鬱陶しいのだろう。散歩のため家を出るなり、ゼエゼエハアハア、10メートルも歩くと引き返したそうな素振りをする。それを、「お利口しゃんだねえ」などとにゃんにゃん声で気分を引き立て引き立て進むうち、散歩コースの善福寺川の遊歩道から、下の川面を泳ぐカルガモ親子の姿が目に入った。
 普通はこの時期、数羽の雛を従えて親鳥があたふたしているものだが、雛はたった1羽。雛と言ってももう体長は30センチ以上ある。生まれて無事、成鳥になる確率は20%ぐらいと聞いたことがある。恐らくきょうだいは、可哀想に不慮の出来事で欠けていったのだろうと不憫がっていたら、来合わせた顔見知りの犬の散歩仲間の女性から「今年はカモの数が運と少ないみたいですねえ」と声が掛かった。
 女性によると、バードウォッチャーの女性の知人が、川や水源の善福寺池周辺で見かけるカルガモやカワセミなど水鳥の数が最近めっきり減ったと嘆いているのだそうだ。筆者もそれは感じていた。
 昨年は、散歩コースの主要部分である、住まいの最寄りの関根橋から最上流部の美濃山橋まで2キロ弱の区間でいつも20羽近くを数えていたカルガモが、今朝など前述の親子を含めて5、6羽しかいなかった。とりわけ季節の風物詩である子育てカルガモの姿が極端に少ない。今朝の親子は、一度この日記で書いた、2月、季節外れに見かけた親子以来、久しぶりの目撃だった。
 善福寺公園の上の池のどん詰まりで初夏になると見られる、朝のひと仕事後の川鵜と白鷺の集団羽休めの光景にもいまだ出会っていない。ハヤが水面をジャンプする朝夕の採餌行動も始まっていない。どうしたのだろう。
 上の池の奥にある、地下水を汲み上げて池に注水するポンプがこのところ故障して作動しておらず、女性の知人は水質の変化など何か重大な環境異変が起きているのではないかと危惧しているそうだ。ちょいと見には、ポンプの汲み上げ量はそんなに多くなく、故障が環境劣化の致命的な原因にはならないと思える。もっと大きな何かが水辺環境の根底に潜み、水鳥がいち早くそれを察知しているとしたら、一大事ではある。そうでないことを祈るばかりだ。目を皿のようにして、当面、水周りの光景をウォッチしていこう。
 昨夜、こちらは15年間、毎日つけているプライベートな日記を書こうと、使っている3年日記帳を開いて前の記述を見たら、このブログ日記の方は昨年のきのう開始していた。わが横浜ベイスターズが首位の阪神タイガースに連勝し、ゲーム差なしで並んだ。そして翌日、つまり昨年のきょう、さらに勝ちを重ねて首位に立った。気分上々のスタートだった。
 年度の考えに立てば、きょうはブログ日記の新年度の始まりということになる。今夜のナイターは、新潟での巨人戦。おめでたい「元日」によもや負けはすまいね。ただでさえ川辺で募った心痛に喘いでいるのだから、これ以上のドヨドヨ気分は嫌だよ。

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