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#踊らされるより踊りたい

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第四回「ダンサーが数人集まるとお金や人生の話になり、アーティストが数人集まるとステイトメントの話になる件。」

第四回「ダンサーが数人集まるとお金や人生の話になり、アーティストが数人集まるとステイトメントの話になる件。」

ダンサーが数人集まると、なぜかダンスの話ではなくダンスをする生活や人生やお金の話になる。
これは多分、偶然の出来事ではないと思う。

出てくる話は、
「助成金がおりづらくなった」
「公演をしたから借金がある」
「ダンスと生活(仕事)の折り合いのつけ方」
「出産後に踊る場所がない」
などなど、みんな何かに困っている感じだ。

別の言い方をすれば、みんなあんまり自分の関わっている作品の意義や目的、活動

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第三回「ダンスって本当はどこにあるの?」

第三回「ダンスって本当はどこにあるの?」

映画館に行けば映画が見れる。

というように、ダンスは◯◯に行けば見れるということが知られていないんだなぁと思う。確かに、「渋谷 映画」と調べれば今から5分後に上映される映画館がサジェストされるのと違って、どうやって調べたらいいかさえ初心者にはとんと見当がつかない。
バーや競馬のように、はじめは誰かに連れられてというのが多いというのも頷ける。

「ダンスは劇場に行けば見れる」

なんてことをここ

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第二回「ダンスって見ていて本当に面白いのかな。」

第二回「ダンスって見ていて本当に面白いのかな。」

2020年はオリンピックだ。
人々がスポーツに熱狂する理由は分かる。ルールがあってゲームのようで、どちらかを応援して、勝ったり負けたりする。

芸人が面白いのも分かる。ネタをやるたびに笑えたり笑えなかったり。
演劇や小説が面白いのも分かる。笑えたり泣けたり、架空の物語で私たちの心が揺さぶられる。

「ダンスって見てて面白いのかな。」

たまにそんな身も蓋もないことを考えてしまう。

大学生の時にふ

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第一回「集中力が8秒しか保たない時代の舞台芸術の効用」

第一回「集中力が8秒しか保たない時代の舞台芸術の効用」

人の集中力は今の時代8秒しか続かないらしい。

15年のマイクロソフト調査だ。8秒と言わずとも、インターネットが行き渡り、今や四六時中情報に晒されている現代の私たちにとって、スピード感というものはとても重要な要素になってきている。そんな時代に、2,3時間を拘束されハズレのリスクのある舞台より、次々とスワイプしていって数秒のうちに何度も笑ったり衝撃を受けたりするものの方が流行るのはなんの不思議もない

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