JW667 行幸と誕生
【景行征西編】エピソード38 行幸と誕生
第十二代天皇、景行天皇の御世。
年が明けて、西暦84年、皇紀744年(景行天皇14)となった。
そんな、ある日のこと・・・。
筑紫(今の九州)に滞在中の景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、あるところに行幸していた。
夏花「ちなみに、行幸にござりまするが、御幸とも呼びまする。」
シロ「して、何処に参ったのじゃ?」
ハッカ「巨田神社にござりまする。」
たっちゃん「どのような神が、祀られておるのじゃ?」
えっさん「十五代目にあらしゃいます。」
舟木「十五代目? 遠い先の話ではないか!? 時の流れが、おかしくなっておるぞ?」
えっさん「そのようなこと、言われましても・・・。」
いっくん「ほんで、鎮座地は何処やねん?」
モロキ「宮崎県宮崎市の佐土原町上田島にござりまする。」
シロ「そうか・・・。では、参詣も済んだことであるし、此処いらで、休みを取ろうではないか。」
野見「ははっ。では、こちらに、御腰掛けくださりませ。」
シロ「うむ。」
ナッカ「お・・・大王?」
シロ「ん? 如何致した?」
ナッカ「今・・・石に坐ってますよね?」
シロ「そうじゃが? それが、どうしたというのじゃ?」
ナッカ「腰掛石になってますよ!」
ワオン「言われてみると・・・。」
シロ「なっ!? これもまた、伝承となるのか?!」
小左「その通りにござりまする。これが、巨田神社に伝わる、腰掛石にござりまする。」
シロ「気軽に坐ることも出来ぬな・・・。」
リトル「うぎゃう! うぎゃぎゃ!」
タケ「ふむふむ・・・。それより、赤ん坊が増えているのが、気になる・・・と申しておるぞ。」
やぁちゃん「さすがは『リトル』様。紹介させてくれるのですね?」
もち「では、説明するっちゃ。『やぁちゃん』様は、皇子を、お産みになりました。その名も・・・。」
やぁちゃん「稚足彦にござりまする。」
おやた「これからは『わかお』と呼ぶことに致しましょうぞ。」
シロ「諾なり。」
カヤ「承諾した・・・という意味です。」
豊国「あうわ。あうう。」
タケ「ふむふむ・・・。もう一人、赤ん坊がいると? 誰か教えてほしい・・・と申しておるぞ。」
ハッカ「さすがは、豊国ちゃん! もう一人の御子様は、影媛殿が、お産みになられた御子にござりまするよ。」
影媛「そうなのです。私・・・産んじゃいました。」
ヤヌシ「その名も、武内なり!」
シロ「武内? どこかで聞いたことが・・・。」
真白「ワン! ワンワン!」
タケ「ふむふむ・・・。エピソード654で、父親の『ヤヌシ』が、フライングで、説明しておると・・・申しておるぞ。」
シロ「フライング?」
ヤヌシ「申し訳ないなり!」
おやた「では、これよりは『たけし』と呼ぶことに致しましょうぞ。」
シロ「う・・・諾なり。」
百足「ちなみに『わかお』様と『たけし』は、同年同月同日に産まれたのですぞ。」
シロ「そうであった。あの日は、大騒ぎであったな。」
やぁちゃん「こんなことも有るのですね?」
影媛「ほんに・・・。」
ルフィ「キキッ! キキキッ!」
タケ「ふむふむ・・・。『わかお』と『たけし』が産まれたのは、景行天皇14年であるが、巨田神社の伝承は、具体的な年が書かれておらぬ・・・と申しておるぞ。」
いっくん「まあ、作者の都合っちゅうヤツだと思いますよ。」
たっちゃん「この流れで、解説しておこう・・・というヤツか?」
いっくん「絶対、そうでしょ?」
リトル「うぎゃぎゃ!」
タケ「ふむふむ・・・。間違いない・・・と申しておるぞ。」
シロ「『タケ』先生・・・。いつも、いつも、翻訳、かたじけのうござりまする。」
タケ「う・・・うむ。気にするな。このキャラ設定にも、慣れて参った。」
とにもかくにも、新たな命が誕生し、神社の伝承も、無事に解説できたのであった。
つづく
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