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読書感想文

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読書感想文~本との遭遇~

読書感想文~本との遭遇~

遊びも旅行も、どこに行くかよりも、誰と行くかが重要だと思ってる、環です。

学校の"図書室"は分かるけど、“図書館"という場所を知らなかった私に、
近所のいつも遊んでいる友達が
「環ちゃん、図書館行こ〜」って言った。

図書館ってよく分かんないけど、友達が行くなら楽しい場所に違いない!と
「いーよー」のひとつ返事でのこのこ友達について行った。
図書カードを持っていなかった私は、友達が借りる本を選ん

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読書感想文~ぼちぼちいこか~

読書感想文~ぼちぼちいこか~

なんだかんだで動物園に行くとテンション上がる、環です。

小2の時、学校の図書室で先生が絵本を読んでくれる時間がありました。
その時間に読んでくれた本のいくつかはもう忘れてしまったけど、今でも鮮明に覚えている、大好きな絵本があります。

『ぼちぼちいこか』/
マイク・セイラー 作 ロバート・グロスマン 絵
今江祥智 訳

私的ざっくりあらすじです。

体が重くて大きいかばくんが、さまざまな職業に挑

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読書感想文~美術に興味を持ったきっかけ~

読書感想文~美術に興味を持ったきっかけ~

乾麺のうどんとそうめんは間違えがち。環です。

読書の魅力のひとつが、色々な世界を疑似体験できることだと思います。
時にはプロピアニスト、時には犯罪者、時にはキュレーター。

今回紹介する本は、私を芸術の世界へ導いてくれた本です。

『楽園のカンヴァス』/ 原田マハ 著

わたし的解釈による、ざっくりあらすじです。

2人の男女を待ち受けるのは、巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真

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読書感想文〜読む体力がいる小説〜

読書感想文〜読む体力がいる小説〜

実は、3歳から習っていたピアノが趣味です。環です。

今回紹介する本は、ピアノコンクールが舞台。
読んでいるこちらが疲れるほどに臨場感のある演奏描写が圧巻の、あの作品です。

ここまでで、もう紹介する本がわかった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

『蜜蜂と遠雷』/ 恩田陸 著

私の解釈による、ざっくりあらすじです。

それぞれの想いを持ってコンクールを迎える3名、番狂せなピアノ少年の4名を

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読書感想文~中毒性のあるマンガ~

読書感想文~中毒性のあるマンガ~

ハッピーエンドじゃない方が好き、環です。

数は少ないですが、漫画もそれなりに読みます。
今回は、わたしの好きな漫画家さんの短編集を紹介します。
読んでいて苦しいのに、何故か何度も読み返してしまう。そんな中毒性のある作品です。
(この漫画も友達に貸したまま、帰ってきません。)

『世界の終わりと夜明け前』/浅野いにお 著

わたしの解釈によるざっくり内容です。

ハッピーエンドでも、かといってとび

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読書感想文~初めて読んだ"大人の"小説~

読書感想文~初めて読んだ"大人の"小説~

自分も好きな本だから、君にも読んで欲しいから貸すのに、返してもらえないと悲しくなります。環です。

家も学校も嫌いだったから、勉強しないくせに塾に行っていた中学時代。
塾の先生から、一冊の本を勧めてもらいました。
それまで児童書しか読んだことのなかった私が、
初めて読んだ一般書。
すごく面白くて、その作家さんを始め本に本格的にハマりました。

『アヒルと鴨のコインロッカー』/ 伊坂幸太郎 著

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読書感想文~言葉の暴力~

読書感想文~言葉の暴力~

評価を得ている作品の方が苦手な傾向にあります。環です。

今日紹介する本は、苦手だった本です。

限りなく透明に近いブルー / 村上龍 著

わたし的解釈による概要です。

米軍基地の街でドラッグとセックスと音楽に塗れた日々を送る若者たちの退廃的な物語。
19歳、子どもと大人の狭間で生きる
堕落的で、不器用な男女を描いた
群像新人賞、芥川賞受賞のデビュー作。

とにかく、アングラ。
ドラッグ、セッ

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読書感想文~アル中の、アル中による、アル中のための本~

読書感想文~アル中の、アル中による、アル中のための本~

アル中ではないです。環です。

みなさんは、中島らもさんをご存知ですか?
作家や俳優など、多岐に渡り活躍し、
ご友人とお酒を飲んだ帰りに階段から転げ落ち、52歳で亡くなった方です。
今回する小説は
そんな、まるで小説の一部のような最期を遂げた、中島らもさんが書いた小説です。

今夜、すべてのバーで /中島らも 著

下記、わたし的解釈に基づく概要です。

アル中にならないように、アル中の知識を豊富

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読書感想文~情状酌量の余地って、何?~

読書感想文~情状酌量の余地って、何?~

時には社会派(かぶれ)、環です。

ニュースの裁判とかでよく聞く言葉
「情状酌量の余地あり/なし」。
犯罪を犯した人に、「情状酌量の余地あり」。
そんなものあるかーい!と常々疑問に思っていました。

ただ、今回紹介する本を読んで「情状酌量の余地」
は本当にあって然るべきだと思いました。

『きょうも傍聴席にいます』/朝日新聞社会部 著

実際の裁判を傍聴した朝日新聞社会部の記者複数名からなるこの本

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読書感想文~あの言葉といえば~

読書感想文~あの言葉といえば~

お久しぶりです。環です。

「お久しぶりです。」
この言葉と私の名前を見れば、これから私がどの小説について書こうとしているかなんとなく分かった人もいるかもしれません。
本当は他の事柄を書こうと思っていたんですが、
この言葉を書いた瞬間、本来書こうと思っていた事柄は後回し。
あの小説について書くしかない!と思い立ちました。

『スロウハイツの神様』(上・下)/辻村美月 著

読書好きの中でも、この本

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