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私なりの寿限無。

〈まえがき〉
ー勝手にリレーエッセイ2023冬についてー
・参加者さんは、私を含めて15人である。
・誠にありがとうございます。
・心から感謝です。
カカンッ!


さて、


みなさん、落語は聴きますか。
私は聴きません。


一時期「落語を知ってるとクリエイティブっぽいぞ」と思って、NHKを見ていたが、なんのことやらさっぱりで、探求することはなかった。

こういうところである。ペラい。


ペラペラなりに、古典落語のラインナップやストーリーは、数個知っている気がして、その中に「寿限無」というお話がある。


わざわざ書く必要もないほどの有名なお話である。以下を読む必要はないが、ながーーーい名前の人が出てくるお話だ。

寿限無 寿限無 五劫のすりきれ 海砂利水魚の水行末 雲来末 風来末 食う寝るところに 住むところ やぶらこうじの ぶらこうじ パイポ パイポ パイポの シューリンガン シューリンガンの グーリンダイ グーリンダイの ポンポコピーのポンポコナの 長久命の長助。
じゅげーむ



こういう、ながーーーい文字の並びを覚えている人というのは、円周率にしろ、なんにしろ、とても尊敬できる気がする。


それはたとえば、日本国憲法前文

日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。(以下略)
むかし覚えさせられた




それはたとえば、平家物語

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵におなじ。
圧巻のリズム


さて、


私が小学校6年生のとき(2002年)、この国では日韓ワールドカップが開催されていた。12歳という多感なこの時期に、私はなぜだか上記のような長ったらしく、意味のない言葉の並びを、オリジナルで作ってみよう、と思い立った。


理由は忘れた。

子どもとはそういうものである。




が、



あれから20年以上が経過し、32歳になった今も、その文字の並びは忘れていない。子どもの脳みそ恐るべしなのである。


今日はふと、それを思い出したので、書く。

なぜこの記事を今日書くのかは、最後に書く。


タイトルの通り「私なりの寿限無」である。
それを書いて、ほんの少しだけ解説して、
すぐに終わろう。


◾️12歳で作った、私なりの寿限無


おやすミントガムシロッぷりぷり鶴巻んとうんコリアジャパンは美味しいよう式トイレのウンコ臭イトーダーキん玉んぬりかベートーベンザクロックク81んこインコ オブリガードレールは危ないよ。

(カカンッ!)



……



!?




なんのこっちゃ!? という方に朗報。


よく分かる解説!


〈よく分かる解説 その1〉

これは、お母さんに「おやすみ」を言いながら、毎日付け足していったものである。
〈よく分かる解説 その2〉

ほぼ全ての単語がつながっている。「鶴巻(つるまき)」とは、当時のクラスメイトの女子であり、ひときわプリプリしていた女の子のこと。
〈よく分かる解説 その3〉

登場する単語には、いかにも12歳らしいワードが散りばめられており、「コリアジャパン」とは当時の日韓ワールドカップのことをさす。
〈よく分かる解説 その4〉

これが完成したとき、私は家の中で喜びながら、寝る前のお母さんに「私なりの寿限無」を連呼していた。お母さんは「おやすみ」というだけであった。


てなわけで、昨日募集を締め切った「勝手にリレーエッセイ2023冬」は、各メンバーのみなさまとの最終調整段階に入った。ご参加いただく方々、本当にありがとうございます。


この記事を書いた理由、それは、

参加してくれた方々に「ちょっと不安」な気持ちになっていただこう、というスカシの心である。

だが、1月のリレースタートからは、
しっかりギアチェンジをはかりたい。


大丈夫です。

後悔しないでください。

程よい脱力感でいきましょう。


こいつ、大丈夫か?


それでは、みなさん、乞うご期待!



〈あとがき〉
中学卒業以来、鶴巻(つるまき)さんとは会っていません。私なりの寿限無ですが、まるで早口言葉のようにそらんじることができます。私たちは、子ども時代のこういう謎の遊びを、ずっと忘れないものなのかもしれませんね。今日もありがとうございました。

◾️この記事がスキなら、多分こっちもスキ


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