【知らなきゃ損!】読者を離脱させない導入文の書き方3選
タイトルが顔なら、導入文は身体です。いくら顔が整っていても、身体がマッチ棒のように貧弱だったら、人は魅力を感じてくれません。
導入文でいかに自分のスタイルの良さをアピールできるか。ここに全てがかかっているのです。
これまでも導入文に関する記事は書いてきましたが、今回は数々の文章に関する本を出版している古賀史健さんの導入文に関する考え方を紹介していきます。
参考書籍
日常文の書き方
日常文とは著者の定義で「原稿用紙5枚以下に収まるコンパクトな文章」を指します。起承転結や序論・本論・結論といった文章構成は論文や本格的なレポートで使われる枠組みです。
そのため日常文で使うと、どうしても堅苦しくなってしまいます。では日常文は書く順番を決めなくていいのかと言われると、そうではありません。
日常文だからこそ導入部分の書き方には注意が必要となってきます。
導入部分の書き方が重要
読者という存在は「読まない」という最強のカードを持っています。このカードはいつでも行使できるため、書き手はいかにこのカードを使わせないかに気を配る必要があります。
そのため、読んでもらうための入り口となる導入部分には工夫が必要です。例えば映画の序盤における型の1つに「張り手型」というものがあります。
文字通り視聴者に張り手をするかの如く、序盤から衝撃的なシーンを盛り込む型です。
いきなり強烈なシーンを見せられた視聴者そのまま画面に釘付けになるため、すぐに映画の世界観に没頭できます。そのためエンタメ系の映画でこの手法はよく採用されています。
小説なんかでも序盤にいきなり終盤の一部のシーンを組み込むことで謎を生み出し、読者を釘付けにする作品がありますよね。
このように読者の期待を煽り、本編まで読み進めてもらうテクニックは他にもいくつか存在します。今回は導入に使える3つのパターンを紹介していきます。
①インパクト優先型
先ほど書いた「張り手型」に近い性質のものです。導入部分にインパクトのある結論を持ってきて、読者の興味を引く手法です。
最初に「昨今の健康ブームに合わせて〜」という部分から始めてしまうと堅苦しさを感じてしまうため、読者は退屈してしまいます。
あえて結論から始めるのは映画でいうネタバレに近いものがあります。しかしきちんと前後の文脈を断ち切り、関心の導線として挿入している限りは問題ありません。
②寸止め型
ホラー映画でよく使われる手法です。あえて肝心な部分を隠して、読者の期待を煽ります。
核となる部分にはいっさい触れず、ひたすら周辺情報を盛り上げることで、読者の「見たい」「知りたい」という欲求を刺激します。
ポイントはいかに核心部分に触れずに、周辺情報を盛り上げられるかです。核となる情報のヒントが少ないと、読者の想像力を掻き立てられません。しかしあまりにもヒントを与えすぎると、読者が答えを知ってしまうため、先を読み進めてもらえなくなります。
もう少しで正体を突き止められる、というギリギリのところまで情報を開示するのが興味を引きつけるコツです。
③Q&A型
ドキュンメンタリー映画や情報・教育番組の予告編で使われることが多いパターンです。
寸止め型の「見せない」導入とは違い、読者になるべく早く情報を提供していきます。与えられた情報に興味を得た読者は、続きを見るために「読まない」カードを切らなくなります。
もし導入部分で興味が示せず、読むのをやめてしまっても、メッセージの骨子の部分は伝えることができます。そのため3つの型のうち、1番面白味が少ない分、1番手堅い導入といえます。
まとめ
✅2000字以下の文章は、導入部分の書き方が重要である。
✅読者が読まない選択肢を取らないように導入は工夫をしよう。
✅あえて結論から書いていくインパクト型は読者の興味が引ける。
✅肝心な部分を隠しながら進める寸止め型は読者の知りたい欲求を刺激できる。
✅伝えたい情報から先に見せるQ&A型は読者の興味が失せても肝心な情報は伝えらえるため、堅実な方法である。
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