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ケンヨウの階層

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自分自身に関わる文章を書きとめていきます。仕事のこと、生活のこと、いま夢中なことなど僕自身についてです。
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[ちょっとしたエッセイとおしらせ]一寸先にある未来

[ちょっとしたエッセイとおしらせ]一寸先にある未来

 昨年末、1カ月ほど、ちょっとしたアルバイトをいた。年の瀬の週末だけの、なんだか特別な時間に働くのはなんだか悪くないといのが、働き終わっての感想だ。
 電車に乗って、各駅停車しか停まらない駅で降りる。仕事場は、住宅街の中にある古い木造の家で、ガラガラと扉を引くと、ミシンの音とシンナーの香りがした。仕事内容は至ってシンプルで、ハサミで革を切り、仮止めのためのテープを貼ったり、たぶん教えられれば誰でも

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[ちょっとした短歌を]2024年を迎えて

[ちょっとした短歌を]2024年を迎えて

風が吹き
見えた余白に傷痕が
残したくないあってよかった

時のスピードは、相も変わらず人の気も知れずに過ぎてゆく。
そんなことを思いながら1日が過ぎ、気がつけば年を跨ぐグラデーションは、あっという間に2024年の感じにシフトしている。もう数日過ごせば、もう完全に23年は過去になる。
40代も半ばを迎えて、改めて人生の後半戦を始めるにあたり、さて「どう生きるか」を少しずつ命題にすることが必要になっ

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[ちょっとしたエッセイ]逆巻く波間の小舟の上で1000年

[ちょっとしたエッセイ]逆巻く波間の小舟の上で1000年

 実は直前まで躊躇していた。人混みは嫌いじゃないんだけど、どうも…というテンションだった。 半袖を着ようか、長袖にしようか、そんな迷いもあったからかもしれない。ただ、これまでもそうやって何度も、言い訳ばかり並べて実現していなかったのだから、今回は…と重い体を引きずった。
 
 東京の湾岸は強烈な暑さだった。普段は、内勤ばかりで外気から逃れた生活を送っているわけだが、こういう休みの日の外出ほど、体に

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