元都庁職員・けんじ

以下に記載の経歴を活かして、都庁の情報を発信します。 2012年に入都(Ⅰ類A採用※Ⅰ…

元都庁職員・けんじ

以下に記載の経歴を活かして、都庁の情報を発信します。 2012年に入都(Ⅰ類A採用※Ⅰ類Bも合格)し、主任試験合格後、管理職選考で口頭試問まで受験(記述考査・論文・勤務評定の成績が一定基準以上に到達)。 残念ながら最終合格には至らず、都庁での働き方に疑問を感じ、2021年度に退職

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  • 都庁主任試験対策まとめ

    都庁主任試験の対策において私が持っているノウハウの全てを公開します。ここに記載の内容を確実に抑えることで、確実な合格に繋がります。

記事一覧

都庁入社前~若手のうちに勉強しておくべきこと(汎用的に使える知識)

都庁に合格後、あるいは入都して若手としてバリバリ学んでいく時期にどんなことを学んでいけばよいか、というのは意外と教えて貰えないものです。 そんな疑問にお答えすべ…

なぜ都庁の若手・中堅職員の退職が増加しているのか(その2)

前回、都庁の中堅若手の退職者増加について記事を書いたのちに本業が忙しくなり、更新ができておりませんでした。 ようやく少し手が空いてきたので続きを書こうと思います…

なぜ都庁の若手・中堅職員の退職が増加しているのか(その1)

最近になって、元同期などの都庁職員から「都庁を辞めたいけど、けんじは転職にあたりどういうアクションをしたのか」などと言った相談を受けることが増えてきました。 聞…

【都庁】東京都1類b専門試験《行政学》の対策・論点予想

まずは傾向分析から入り、重要論点の抽出(有料)まで東京都1類b専門試験における行政学の攻略方法を記載します。 行政学の出題傾向行政学はH19年から出題されており、比…

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【都庁】東京都1類b専門試験《憲法》の対策・論点予想

まずは傾向分析から入り、具体的な勉強方法、重要論点の抽出(有料)まで徹底的に東京都1類b専門試験における憲法の攻略方法を記載します。 憲法の過去の出題傾向憲法は…

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都庁主任試験(都政実務)過去問アプリ

都庁の主任試験の択一の勉強を進めるうえで、学習環境が整っていないものの一つが都政実務です。 一応は以下の通り問題集があるものの、2019年版のレビューでは「誤字が多…

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【「型」ってなに?】都庁主任級選考(主任試験)の書き方《論文編その3》

主任試験の論文対策の最終回は論文の書き方を解説します。 良く主任試験では「型」の通り書けと言われますが、それが何なのか解説します。 そもそもの対策の流れや過去の傾…

【都政実務が択一で一番重要】都庁主任級選考(主任試験)の対策方法《択一編》

都庁の主任試験における択一は平均点より1点でも高ければ、3年間免除となります。 逆に言うと、平均さえ超えれば高得点を取る必要はない試験になっています。 そのための…

【頻出テーマは少ない】都庁主任級選考(主任試験)の出題傾向分析《論文編その2》

今回は過去問を基に、具体的な傾向分析を行います。(一部過去問を掲載) なお、前回は主任試験の論文対策の方法論を記載したので以下リンクを参考にしてください。 都政…

【なぜ都政ものを選ぶべき?】都庁主任級選考(主任試験)の対策方法《論文編その1》

都庁の主任試験最大の山場は論文であると言っても過言ではありません。 なぜなら、主任選考Aは将来的な管理職候補に繋がる若手を選抜する試験であり、管理職に最も求められ…

【自己紹介】初めまして、けんじです。

都庁に関する情報を発信しているけど、 けんじってそもそも何者なの? 発信する情報に信ぴょう性あるの? なんでそんなに詳しいの? このあたりのことを疑問に思うかと…

【いつから対策すればいい?】都庁主任級選考(主任試験)の合格方法《総論》

都庁職員に最初に立ちはだかる難関が主任試験です。 先輩職員などから「主任試験なんて余裕だよ」などと言われることがありますが、実際に受けると本庁エリート部署の職員…

都庁入社前~若手のうちに勉強しておくべきこと(汎用的に使える知識)

都庁入社前~若手のうちに勉強しておくべきこと(汎用的に使える知識)

都庁に合格後、あるいは入都して若手としてバリバリ学んでいく時期にどんなことを学んでいけばよいか、というのは意外と教えて貰えないものです。
そんな疑問にお答えすべく、こんなことを学んでおいたほうが良いと言うのを簡単にまとめさせていただきました。
対象は、都庁の内定者~入都3年目くらいまでを想定しています。
4年目には主任試験の筆記前倒しもあると思うので、できれば3年目までに以下の全てを身に着けておき

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なぜ都庁の若手・中堅職員の退職が増加しているのか(その2)

なぜ都庁の若手・中堅職員の退職が増加しているのか(その2)

前回、都庁の中堅若手の退職者増加について記事を書いたのちに本業が忙しくなり、更新ができておりませんでした。
ようやく少し手が空いてきたので続きを書こうと思います。
(なお、続きものなので、前回記事より読んでいただけるとありがたいです。)

組織風土に対してどのような不満があるのか
縦割りが強すぎる

令和5年度の東京都職員定数条例の定員は 32,756人となっており、
これほどの巨大組織で運営し、

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なぜ都庁の若手・中堅職員の退職が増加しているのか(その1)

なぜ都庁の若手・中堅職員の退職が増加しているのか(その1)

最近になって、元同期などの都庁職員から「都庁を辞めたいけど、けんじは転職にあたりどういうアクションをしたのか」などと言った相談を受けることが増えてきました。
聞くと、私の体感だけではなく、都庁全体(特に本庁)でも、優秀な若手・中堅の退職が加速化している雰囲気が漂っているそうです。
(政策企画局の大量退職はニュースにもなってましたね。)

実際に調べてみたところ、確かに令和4年度の知事部局の普通退職

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【都庁】東京都1類b専門試験《行政学》の対策・論点予想

【都庁】東京都1類b専門試験《行政学》の対策・論点予想

まずは傾向分析から入り、重要論点の抽出(有料)まで東京都1類b専門試験における行政学の攻略方法を記載します。

行政学の出題傾向行政学はH19年から出題されており、比較的歴史の浅い科目なので傾向分析がやや困難です。

行政学の過去問

出題件数が少ないのでH19以降のすべての過去問を画像で掲載します。

短い期間においても「行政組織の独任制及び合議制」「官僚制」「行政責任論」などが再出されています

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【都庁】東京都1類b専門試験《憲法》の対策・論点予想

【都庁】東京都1類b専門試験《憲法》の対策・論点予想

まずは傾向分析から入り、具体的な勉強方法、重要論点の抽出(有料)まで徹底的に東京都1類b専門試験における憲法の攻略方法を記載します。

憲法の過去の出題傾向憲法は初期の初期から出題されており、傾向分析が比較的容易です。

憲法の過去問

2013年~2022年の10年の出題内容は以下の通りです。

驚くべきことに、ここ10年のうち6年は過去問で出題された内容となっています。
2021年、2022年

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都庁主任試験(都政実務)過去問アプリ

都庁主任試験(都政実務)過去問アプリ

都庁の主任試験の択一の勉強を進めるうえで、学習環境が整っていないものの一つが都政実務です。
一応は以下の通り問題集があるものの、2019年版のレビューでは「誤字が多い」「解説が雑」などと書き込まれており、若干不安になるかと思います。
(とはいえ、他に選択肢がない状況でもあると思います。)

主任試験の勉強をアプリでしたいそもそもこのご時世で紙での学習しか選択肢がないことも非効率だと思います。
でき

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【「型」ってなに?】都庁主任級選考(主任試験)の書き方《論文編その3》

【「型」ってなに?】都庁主任級選考(主任試験)の書き方《論文編その3》

主任試験の論文対策の最終回は論文の書き方を解説します。
良く主任試験では「型」の通り書けと言われますが、それが何なのか解説します。
そもそもの対策の流れや過去の傾向分析は以下の記事をご覧ください。

なぜ「型」が重要視されるのか局研修でも管理職添削でもほぼ間違いなく言われるのが「型」を身に着けて、その通りに書けということです。

「型」が重要なのは公務員だから?

公務員は議会答弁・都民説明などの

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【都政実務が択一で一番重要】都庁主任級選考(主任試験)の対策方法《択一編》

【都政実務が択一で一番重要】都庁主任級選考(主任試験)の対策方法《択一編》

都庁の主任試験における択一は平均点より1点でも高ければ、3年間免除となります。
逆に言うと、平均さえ超えれば高得点を取る必要はない試験になっています。

そのための労力を減らすには頻出事項だけ抑えればOKです。
ただ、頻出事項を探すのも通常は労力になるかと思うので、本記事でその労力も省略できるようにしたいと思います。

主任試験(択一)の出題範囲主任試験における択一の出題科目は以下の通りです。

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【頻出テーマは少ない】都庁主任級選考(主任試験)の出題傾向分析《論文編その2》

【頻出テーマは少ない】都庁主任級選考(主任試験)の出題傾向分析《論文編その2》

今回は過去問を基に、具体的な傾向分析を行います。(一部過去問を掲載)
なお、前回は主任試験の論文対策の方法論を記載したので以下リンクを参考にしてください。

都政ものの直近の出題傾向H29から大きく出題傾向が変わりましたので、過去問研究としてはH29以降のみで十分です。
一方、どのジャンルが出題頻度が高いかの傾向を見るには、もう少し幅広く見る必要があります。

都政もの過去問(出題傾向変更後)

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【なぜ都政ものを選ぶべき?】都庁主任級選考(主任試験)の対策方法《論文編その1》

【なぜ都政ものを選ぶべき?】都庁主任級選考(主任試験)の対策方法《論文編その1》

都庁の主任試験最大の山場は論文であると言っても過言ではありません。
なぜなら、主任選考Aは将来的な管理職候補に繋がる若手を選抜する試験であり、管理職に最も求められる能力が文書力だからです。

都庁で施策を進める上では、税金を使う以上説明責任を果たさねばなりません。
その最たるものが議会への説明で、議会答弁をきちんと書けることが、公務員のアイデンティティーであると言っても良いくらいです。

その他に

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【自己紹介】初めまして、けんじです。

【自己紹介】初めまして、けんじです。

都庁に関する情報を発信しているけど、

けんじってそもそも何者なの?

発信する情報に信ぴょう性あるの?

なんでそんなに詳しいの?

このあたりのことを疑問に思うかと思うので、そこの解消を含めて自己紹介をしたいと思います。

けんじの経歴基本的な経歴は上記の通りです。
私自身が大学院まで行っていたので、Ⅰ類A・Ⅰ類Bの両方の受験資格がありました。
運よくⅠ類A・Ⅰ類Bの両方とも合格に至りましたの

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【いつから対策すればいい?】都庁主任級選考(主任試験)の合格方法《総論》

【いつから対策すればいい?】都庁主任級選考(主任試験)の合格方法《総論》

都庁職員に最初に立ちはだかる難関が主任試験です。
先輩職員などから「主任試験なんて余裕だよ」などと言われることがありますが、実際に受けると本庁エリート部署の職員でも普通に落ちます。
その唯一の原因が準備不足です。

先輩職員の声はある意味正しく、主任試験は管理職選考と違い、誰でもきちんと準備すれば必ず受かる試験です。
とはいえ、R3年度のAⅠ類の事務でいうと受験者数1,591人に対し、合格者数は5

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