リハビリに挑む系マッサージ師

通所介護でのリハビリ/訪問マッサージ/自費リハ/と経験し鍼灸・あん摩マッサージ指圧師と…

リハビリに挑む系マッサージ師

通所介護でのリハビリ/訪問マッサージ/自費リハ/と経験し鍼灸・あん摩マッサージ指圧師としてリハビリに挑んでいます。【バイオメカニクス】【神経生理学】【東洋医学】などをもとに書いていきたいと思います。

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呼吸について深く考える〜解剖・機能・精神・東洋医学からみる呼吸について〜

・今回は有料noteになります。*Ⅰ.全身の連動からみる呼吸まで無料にしていますのでよろしければ見てください。 現在配信している内容から今後加筆予定となり、加筆した際に金額を上げようと思っています。既に購入された方は加筆があった際、そのまま閲覧する事が出来ますのでよろしくお願いします。 はじめに 今回は呼吸について考えていきたいと思います。 呼吸に関する解剖、機能、東洋医学的思想、さらには精神面も含めて深く考えていきます。 多角的な面から呼吸を見ながらそれぞれがリンクして

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    • 統合的、包括的に診るということ⑤ 各要素の小分類

      ここまでで三要素の原則、それぞれの要素がどのように関わり合うかを話していきました。 ここからはさらに細かく三要素を見ていきます。 人の心身を構造、機能、精神の三分類したわけですがそこからさらに三つずつ区分けして臨床に用いてます。 1.構造においては 1-1骨格がしっかりと連結し力が通り抜ける状態 1-2組織の滑走性があり引っ掛かりの無い状態 1-3適度な筋の張りがあり連動する状態 2機能においては 2-1適切に感覚の入る状態 2-2神経系の役割分担が出来ている状態

      • 統合的、包括的に診るということ④どのように診ていくのか

        人体を構造・機能・精神に分けて考えるとお話ししていきましたがそれを使ってどのように患者様を見ていくかを話したいと思います。 痛みの結果と原因と要因今回は痛みを例に挙げたいと思います 私は患者様を見るときに結果と原因と要因に分けて考えるようにしています 例えば腰痛がある方がいらっしゃるとします。 この腰痛の結果、原因、要因を考えます。 例えばこの方の痛みを出している部分が腰椎の椎体関節部に痛みを出しているとします。 これは痛みの結果です。 すなわちどの組織が痛みを出して

        • 統合的、包括的に診るということ③それぞれの要素同士の関係性

          構造、機能、精神は完全に別階層で独立しているわけではなく、互いに影響を及ぼしてながら心身の恒常性を保っています。 それぞれの影響の例をいくつか挙げていきたいとおまいます。 構造が機能に及ぼす影響 ・滑走不全による筋出力の低下 筋肉が癒着などしてしまえば筋力という機能が思うようにが発揮されなくなります。 ・結合組織の硬さによる感覚入力の低下 感覚受容器の中でも機械的刺激に反応する受容器は周囲の組織の硬さに影響されます。機械的刺激とは受容器が変形する事によって刺激とな

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        呼吸について深く考える〜解剖・機能・精神・東洋医学から…

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        • バイオメカニクス関連
          6本
        • 深く考えるシリーズ
          1本

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          統合的、包括的に診るということ② 人体の構造・機能・精神

          前回の記事では人の心身を3つの要素に分けると言いました。今回はそれをさらに詳しくお伝えしたいと思います。 生物の発達と構造・機能・精神 三要素に優劣はありませんが低次、高次の要素はあります。 それは生物の発達に基づいたものになります。 構造的要素は微生物などの原生生物でも持ち合わせてます。(細胞といった構造)ですがこれらの生物には神経系が存在しておらず機能的な側面がありません。 微生物などから進化し、両生類などになってくると神経系が発達、機能が出現します。しかしまだ精

          統合的、包括的に診るということ② 人体の構造・機能・精神

          統合的、包括的に診るということ

          私の思う臨床感まず前提として人の体は複雑です。 これは臨床をしている人であればわざわざ言うまでもないかと思いますが人の体は色々な要因が複雑に入り組んでおり容易には理解出来ないです。 ですので 肩こりには〇〇が良い とか 膝の痛みの原因は〇〇 などと言っても、もちろん当てはまる人もいるけど当てはまらない人も沢山います。 ですので私にとって臨床は腰痛にはコレ、膝にはコレといったシンプルなものでなく 絡まった糸なりケーブルなりを1つずつほどいていく作業だと思ってます。

          統合的、包括的に診るということ

          四股の効能

          四股は相撲において稽古、または所作として行われます。古典的な鍛錬方法として知られておりますが四股の動作は下半身の筋肉を鍛える事に良いと言われております。 しかし私は四股をただ下半身の筋力強化だけと捉えるのはもったいないと思い今回noteに書かせていただきます。 四股の効能、それは 体軸のトレーニングです 体軸とは四股を行う事によって体軸が鍛えられるという点ですが、まず前提として体軸とは中心軸、右軸、左軸とあります。(この辺りは考え方によっても変わってくると思いますが一

          介護職とリハビリ療法士の給与

          SNSを見ていると高齢者介護施設でのリハビリ関連職種の給与について色々と書いてありました。 ざっくりと言うと療法士の給与は介護職よりも安くなっていくと言った内容でした。 私はあん摩マッサージ師でリハビリ関連職種ではないのですが通所介護事業所にて機能訓練指導員として働いていたので少し思った事を書きたいと思います。 介護職より療法士の給与が安くなっていく事、これはある意味必然じゃないかなと思っています。 それは機能訓練指導員時代の経験からそのように考えてます。 介護保険下

          介護職とリハビリ療法士の給与

          肩甲骨は腕?背中?

          唐突な質問ですが肩甲骨は腕なのでしょうか?背中なのでしょうか? 肩甲骨は肩甲上腕リズムのように腕を動かす際に一緒になって動くので腕と言ってもいいかもしれないです。 しかし胸郭の上に乗っかっているので背中とも言えそうです。 今回は背中(体幹)としての肩甲骨、腕としての肩甲骨といった観点で考えていきたいと思います。 肩甲胸郭関節 まず初めに肩甲骨は関節としては鎖骨と肩鎖関節によってのみ体幹部と接続されております。 しかし肩甲骨は胸郭の上を動く事が出来、まるである種の関節

          腰椎の構造の特異性と腰痛症

          今回は腰椎の構造から見る腰痛に関する事を考えたいと思います。 腰椎に限らずですが、骨の構造を改めて考察すると色々な臨床のヒントになりますので、骨標本がある方は改めて腰椎を観察してみると色んな発見があるかと思います。 脊椎の構造脊椎は3つの構造に分かれており前方に椎体が、後方に椎弓があります。 前方にある椎体と椎体の間には椎間板が存在しており荷重を受けております。 後方にある椎弓は脊柱管を構成しており、脊柱管の中を脊髄が通過しております。 脊柱は頚椎、胸椎、腰椎の計2

          腰椎の構造の特異性と腰痛症

          坐骨神経痛を考える 〜椎間板ヘルニアからみる坐骨神経痛〜

          今回は坐骨神経痛を考えるシリーズとして神経根由来の坐骨神経の障害となる椎間板ヘルニアについて考えていきたいと思います。 椎間板ヘルニア脊柱を構成している椎体と椎体の間にある椎間板が何かしらの原因により椎間板が突出してしまう病態となります。 椎間板が突出したことにより神経根や脊髄神経を圧迫する事により下肢の痺れや痛み、筋力低下などの症状を引き起こします。 この際に主症状としては腰部の症状より下肢の症状が中心として起きてきます。 通常ヘルニアは自然治癒するケースもあります

          坐骨神経痛を考える 〜椎間板ヘルニアからみる坐骨神経痛〜

          坐骨神経痛について考える 

          今回は前回に続き神経痛、とりわけ坐骨神経痛をはじめとする臀部周辺領域の痛みについて取り上げたいと思います。 坐骨神経の構造坐骨神経は第4、5腰神経と1〜3仙骨神経から起こり、仙骨の腹側面から大坐骨孔を通過し、大腿部後方を下降していきます。その後膝窩の上方で総腓骨神経、脛骨神経に分かれて下降していきます。 坐骨神経は人体で最も太く長い末梢神経と言われております。 『プロメテウス 解剖学コアアトラス第2版より引用』 坐骨神経の絞扼 坐骨神経の絞扼部位として挙げられるものと

          坐骨神経痛について考える 

          神経痛について考えてみる 〜末梢神経の構造と神経の神経からの考察〜

          今回は末梢神経について色々と書きたいと思います。 神経痛も様々な種類がありますがヘルペスウイルスによる神経痛、絞扼障害による神経痛、など色々ありますよね。 今回はヘルペスウイルスのような神経そのものの病変というよりは絞扼障害などの物理的な神経痛に関連する事を末梢神経の構造と神経痛の関係性から考えていきたいと思います。 まず末梢神経は脊髄からニューロンが始まり 脊髄神経後根から感覚神経が 前根からは運動神経が出ます。 それぞれの神経は脊髄から出てくる場所は違えど合流してひ

          神経痛について考えてみる 〜末梢神経の構造と神経の神経からの考察〜

          プライオメトリクストレーニングにおけるSSCとAPA

          スポーツにおける走動作、ジャンプ動作等においてクオリティに関わる部分としてストレッチショートニングサイクル(以下:SSC)と呼ばれるものがあります SSCとは素早く伸長された筋腱が弾性エネルギーと筋紡錘による伸長反射により、その直後強く素早く短縮される機能となります。 このSSCの作用により素早い動作の切り替えを助ける事が出来ます。また落下エネルギーを適切に運動エネルギーに変化させる事によりエネルギーのロスが少なくなるでしょう。 このSSCを取り入れたトレーニングをプラ

          プライオメトリクストレーニングにおけるSSCとAPA

          脳梗塞で曲がった肘を伸ばす為に③

          脳で曲がった肘を伸ばす為に第三弾となります。 今回は随意運動における肘の伸展を考えていきます。 実際の患者様で他動的な可動域が保たれていて上腕三頭筋も収縮が入る、しかし実際に伸ばそうとすると肘の伸展の途中で止まってしまう方がいらっしゃいました。 良く観察すると等尺性収縮のように拮抗筋の上肢二頭筋にも力が入っている状態で肘を伸ばそうと頑張って力を入れると上腕二頭筋もさらに力が入ってします状態でした。 発想の転換をしてみる肘の伸展筋は上腕三頭筋ですので上腕三頭筋に刺激を入れ

          脳梗塞で曲がった肘を伸ばす為に③

          脳梗塞で曲がった肘を伸ばす為に②

          脳梗塞で曲がった肘を伸ばす為に第二段です。 今回は肘が曲がってしまう事を肘から離れた部分、肩関節から見てみたいと思います。 上腕二頭筋と肩関節の安定 上腕二頭筋はニ関節筋であり長頭が肩甲骨関節上窩に短頭が肩甲骨烏口突起に付着しています。 肩関節を跨いで付着しておりますので肩甲上腕関節の安定性低下の際に代償的に働く可能性があると思われます。 よって肩が不安定であれば上腕二頭筋の緊張が上がり肘も曲がってしまうのでは?と考えることができます。 肩甲上腕関節の安定性ではここで

          脳梗塞で曲がった肘を伸ばす為に②