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夜明けのワナカ湖、心が揺れ動く瞬間【ニュージーランド旅17】
寒空の下、
ボクはワナカ湖のほとりで寝袋を広げ、
一晩を越した。
■前回の記事はこちら
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mont-bellの寝袋は温かい。
快適温度-6℃まで対応という冬仕様のおかげで快適に眠ることができた。
これがもし快適温度10℃の夏寝袋だと寒すぎて耐えられないので、寝袋だけは妥協せず上質なものを選ぶべき。今となっては羽毛布団や毛布がなくても寝袋とスリーピングマットがあればどこでも寝れる自信がある。
アウトドアとミニマリズムは相性抜群。
1 AM5時頃
少しずつ空が明るくなりつつある中、
目が覚めた。
といっても朝露による影響で寝袋の表面が濡れてたので、手元にあったタオルとダニーデンのホステルでもらったキッチンペーパーを使って拭くのが面倒だった。しかしこんなことを言っても仕方がない。
とりあえず結露部分を拭き終えたあと寝袋をしまい込み、その他諸々バックパックにしまい込んでから湖畔の近くまで移動した。
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霧がかった湖。
どこか幻想的な世界を彷彿とするような、
そんな印象だった。
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こういう時ボクはあえて近くにある植物や木の表面を撮る。
他の人が撮らないようなアングルで撮るのが好き。
その方がオリジナリティがあっていい。
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広角レンズを持ってきたおかげで広々とした写真を撮るのが楽だった。
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思ったよりも朝景色を撮りに来てる人が多かった。
Kiwiの人々、欧米各国からのフォトグラファー(一眼カメラを携えてる人々)、その他外国籍の旅行客、特に中国人観光客が多かった。
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来た当初よりも更に霧が濃くなってきた。
分刻みで見える景色が大きく異なる。
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湖の真ん中にそびえ立つ一本の木が印象に残った。
長年どんな天候にも耐えてきたであろう一本の木。
ただそこにあり続ける存在感。
静寂な自然の美しさに惹かれる。
唯一無二の自然景色、こうして眺めているこの時間・この瞬間が愛おしい。
この地球にはまだまだ美しい世界がたくさんある。
そのことについて再認識した、それだけでもニュージーランドに来た甲斐があった。
時間の経過とともにボクはカメラを携えて、あらゆる角度からシャッターを切り続けた。たとえ同じ被写体・同じ場所でも撮るアングルや光の向き・空気感・その時その時で見え方が大きく変わることだってある。
どれ一つとして同じ写真は撮れない。
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たまたま近くでボクと同じようにミラーレスカメラを使って写真を撮ってる人の姿を撮ってみた。といってもこの時は瞬時にシャッターボタンを押したせいか、一部ブレが生じた。この辺は大目に見てください笑。
当然スマホで撮る人もいるけど、センサーサイズの大きさと構造上どう頑張ってもスマホは一眼カメラを超えることはできない。プロの写真家が未だ一眼カメラを携えてるのは、そういうことだからだ。写真の色味と立体感溢れる描写力・1枚の写真を通して見える世界、知れば知るほど写真の奥深さを感じる。これまでNZ国内でボクと同じようにミラーレスカメラを携えて自然景色またはポートレート写真を撮ってる人を何度か見かけた。最新モデルを持つ人もいれば、10年近く前の型落ちモデルのカメラを持って撮ってる人もいた。それぞれ個性がある、皆違って皆良い。
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背景をより広く写したい時に使う焦点距離。
こういう時は広角レンズが重宝するかも。
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個人的には20mm以上の焦点距離で撮ったものが好き。
何だかんだ言って、こっちのほうが自分に合ってる気がする。
2 少しずつ明るくなる湖周辺
周囲が少し明るくなった気がする。
一本の木の近くを静かに漂う鴨(カモかどうかは不明)の姿もまた絵になる。
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少し場所を変えてみた。
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時刻は6時過ぎ。
陽が昇りつつある。
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というか向こうが「撮ってあげようか」と言ってきたので、
ついでに記念撮影。
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太陽が昇る瞬間を眺めていた。
夜明けの美しさ、温かく包み込むような太陽の光。
思い描いていた夢、ずっと前から行きたいと願っていたLake Wanaka。
想像を超えた感動の連続だった。
天気次第では何も見えないのではと少し不安だったが、そんな心配は無用だった。この場所へ訪れることができた、それだけでも十分来た甲斐がある。
これまでヒッチハイクを通じて出会った人々の助力がなければボクはここまで来れなかった。出会った全ての人々への感謝の気持ちが同時に湧き上がった。
3 まさかの日本人女性との出会い、偶然が偶然を呼ぶ
いつも通りVLOGという名の動画日記というか生存記録を行うべく、アクションカムを取り出して録画ボタンを押した。現地時間と周囲の様子、その他ワナカ湖に関することをただありのまま話続けていた。
動画を撮り終えたあと、一人の日本人女性が話しかけてくれた。
(というか近くに同じ日本人がいたことに全く気が付かなかった。)
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まさか近くにいたとは、、、予想外。
動画を撮ってる様子を見られて内心めっちゃ恥ずかしいけど、そのこともあって相手の女性が「あの人、日本人だ!」とわかり、声をかけようと思ったらしい。確かにこれまで目にしたアジア系の人達を見ると見た目が日本人ぽいような人も何度か見かけたことがある。台湾や香港、マレーシア、シンガポール、ベトナム、その他アジア諸国の人達と会ったことはあるけど、たまに日本人風の顔つきをしてる人もいた。そのこともあって同じ母国出身なのか違う国出身なのかどうかを見た目で判断するのはかなり難しい。
当時会った日本人女性は日本の旅行会社のツアーガイド的な業種で同行していて、たまたま空いた時間を利用してワナカ湖の朝景色を撮りに来ていたところを偶然ボクをみかけたらしい。スゴイ偶然!
久々に同じ日本人と会ったことでニュージーランドでの体験談を互いに話し合い、意気投合した。ボクがヒッチハイクでニュージーランドを旅してること、昨晩ベンチの上に寝袋を広げて寝てたことを話したら終始驚きの様子だった。まぁそりゃそうですよね、滅多にやる人はいないでしょうし、特に女性一人だと尚更危険かもしれないので、既にヒッチハイクで周っていた自分が言うのも何だけど決してオススメはしない。※実際にヒッチハイクする際はあくまでも自己責任ということで。
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この時出会った日本人女性は帰国後、北海道の利尻島にあるゲストハウスで働く予定とのことで、その後は英語留学も兼ねてフィジーまたは他の国へ行くかもしれないと話していた。目標を立てて行動するという一連の様子を見て内心ボクも刺激を受けるというかモチベーションが少し上がる。
今この時を一生懸命生きてる人はどこか輝いて見える。
その後彼女はそろそろホテルに戻る時間とのことだったので、互いにインスタを交換し、別れた。
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この旅で大活躍だった70Lの大型バックパック。
カリマーという、イギリスのアウトドアメーカーのもので
2年前のEU旅では50Lのバックパックを背負ってたが容量不足と感じたので、こちらに変えたものの、これが大正解。
背負心地も⭕。
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時刻は朝7時頃。
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透明感あふれるワナカ湖の景色。
湖岸の近くにある流木の上に座って、ただ眺めていた。
この場を離れるのが非常に名残惜しいというか寂しさに似た感情を覚えた。けどボクは次の場所へ向かわなければならない。
4 AM8時頃
まだ朝飯を食べてなかったので、ここで日本から持ってきた赤だしのお吸い物(インスタントスープ)を出した。寒い時に飲む温かい汁物が体に染み渡る。
ガチで日本からインスタントスープとソロキャンプ用のクッカーセット一式を持ってきて良かった。
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ガス缶は現地スーパー:PAK'nSAVEで買った。
しかし思いのほか外でスープを作る機会は少なかった。
水の確保及び持ち運びが難点で、これについては自転車や車旅の人が有利と感じた。
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次回:ワナカからクイーンズタウンまでヒッチハイクで向かう。これが南島最後のヒッチハイク旅となる。
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