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幻夢の話

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著者が睡眠中に見た、ぼんやりした夢の話。平たく言えば夢日記。フィクションである。
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#あの夏に乾杯

亡くなった叔父さんの夢

叔父と私は車から降りた。スーツを着た男達が出迎え、頭を下げる。どうやら旅館に来たようだ。空は暗くなり、月灯りが湯に反射し揺めく。檜で作られた立派な浴槽に浸かり、闇に浮かぶ湯気を見つめた。思えば、私は6つ歳をとったが叔父は6年前と何一つ変わらぬ姿だった。

昔好きだった人の夢

夢に出る男は大体決まっている。高校まで一緒だった水泳部の男、中学で学年1位だった男。今日の夢には前者がでてきた。気になりFacebookで探すと、実家の不動産屋を継ぐために大阪に帰ったらしい。水泳をやめ激太りした時以上に太った姿をみて時は残酷だなと痛感した。

今日の夢

マンションの外階段を登った先の扉を開けると病室が広がり、老人男性がベッドに仰向けに寝ていた。私を含む3人が白衣を着て取り囲み、そのうちの1人が私に向かって言った。「今日は尿を採取しますよ!」私は、局部にコップの様な物をあてがわれ無理矢理尿を取られる老人の姿を想像した。

久しぶりに会う女の夢

15年近くの付き合いであるその女は、帰り際に私に笑って見慣れぬ歯を見せた。下の歯が4本、真っ白なセラミックに変わっている。「歯医者で見積もりとったら残り全部で1000万って言われちゃった!」私は彼女の財力とこれから美しくなるであろう彼女にある不安を感じた。