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あの男と過ごした幾多の夏の思い出

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或る男と女が一緒に過ごした長い年月の中で、幾度と繰り返された夏。短い夏が始まり、追いかける間も無く終わってゆく。素晴らしい思い出も忘れたい想いも、また新たな夏を迎えるごとに少しず…
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#お盆

夏が1番好きだ
しかも夏の始まりが。

欲望が汗と混じる夏
夏はいつも何かが始まる季節だ。

夏に出会い、永劫の別れも夏に訪れる。

貴重な夏を迎える為に
残りは我慢と懐古の季節になり
夏の記憶はいつまでも薄れない。

紫や橙の混じる夏の夕暮れ空
感情が入り乱れる私の心の様だ。

あの男と過ごした幾多の夏の思い出

2013/7/27あの川に飛び込みたい

悲しみと同化し、ひと時の涼しさをもとめるために

あの夏の夕暮れに戻りたい

いや欲を言うなら、一週間前にでも一か月前にでも戻れるならば

貴方を失くした夏の夕暮れ

夕暮れを迎える前の西日の光が

私の目線の先、アスファルトの上に逃げ水を作る

追いかけても追いかけても掴めぬそれの実態は

貴方が短い人生の中で探し続けても見つからなかった答えに似ている

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