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コム活日記☆

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半僧半俗である虚無僧の俗人目線で虚無僧活動を綴ります✏️
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#独り言

20分の奇跡☆下北沢コム活

20分の奇跡☆下北沢コム活

下北沢と言えば、演劇、音楽、アート、古着屋など、サブカルの街、そして若者が集まる街で知られている。

若い頃は、ライブを聞きに行ったり、自分も個展をやったり…、芝居は今でも観に行ったり時々しておりますが、最近はもっぱら虚無僧でお世話になっている。

改札口すぐ横のいつもの場所に陣取ると、

左の方からは、ギターか何かを弾いて歌っている声、

右の方では「6時から無料お笑いライブやってま〜す」の声(

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托鉢の鐸の音が聞こえる☆上野にてコム活

托鉢の鐸の音が聞こえる☆上野にてコム活

チーーーーーーーン

チーーーーーーーン

と、鐸(鈴)の音が聞こえる。

近くに托鉢僧がいるらしい。

来るときには姿は見えなかったが、ここ上野駅前は、ものすごい人通りなので隠れていたか。

いや、目立つはずだが。

このまま虚無僧の格好で確認しに行くのもなんだし…、
来たばかりだから止めるのもなんだし…、

吹き続けてみるか…。

向こうも聞こえているだろうけど、どうなんだろう。

銀座で会っ

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歩く供養塔☆の話

歩く供養塔☆の話

最近、あちこちにある石塔やら石仏やらを調査していたら、自分もなんだか石塔やら石仏になったような気がしてきた。

時代錯誤も甚だしい格好で、江戸のかけらも無い真新しい街中に立っていると、虚無僧は石塔並みかも知れない。

ということで、

ワタクシ石塔です。

なんて気持ちで吹いていた。

この日は吉祥寺駅周辺エリア。

すると珍しくいつもより反応があった。

年齢層の幅も広く、若い人から年配の方まで

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ついていないコム活☆

ついていないコム活☆

某地下道にて。しばらく吹いていてもいつものことだが人々の反応はない。オバチャンが10円くれただけだった。

場所を変えようと、隣の駅に行く。

ここは、後ろが壁で、高架下のため音がよく通るので、誰かしら聞いてくれる場所ではある。

が、

眼の前に、下校途中の高校生が5、6人たむろしはじめた。

元気な高校生の話し声には負けてしまう。

そして、何やらチクリとすると思ったら、蚊が飛び立っていった。

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男の人と、男の子。

男の人と、男の子。

最近のコム活ばなし。

とある駅前で、吹いておりました。

仕事帰りではなさそうな感じの(編み笠からは足元しか見えませんが、サラリーマンぽくないゆるい格好の)男性たちが、どこの居酒屋に行こうか相談しているようだった。  

しばらくして私に気がついて、目の前で立って聞きはじめた。

一曲吹き終わっても、立っている。

これは吹きつづけた方がいいのかな、

ともう一曲、短めの「大和調子」を吹いてみる

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夜の虚無僧☆中央線・総武線篇

夜の虚無僧☆中央線・総武線篇

高円寺〜大久保〜新宿〜飯田橋

普段はあまり夜は虚無僧しませんが、この8月は夕方5時過ぎても30℃超えが続き、流石に日が沈んでから行くことにする。

何故、夜やらないかって、

編笠かぶった全身黒尽くめの格好をした虚無僧が夜、駅前に立ってたら怖い。

周りにマンションあるような駅だと通報されやすい。

朝3時半起きしている。

というわけで、

夜は周辺に住宅のない賑やかな駅を選びます。

神楽坂

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夏のコム活☆夕暮れ時の人々

夏のコム活☆夕暮れ時の人々

いやはや、永遠にこのまま暑い日々が続きそうです。

あまり暑すぎると野菜の成長が止まってしまうのだそうだ。

そう言えば我が家のベランダ菜園のインゲンもキュウリも全然大きくならない…。

ピーマンも暑さで傷んでしまっている。

その代わり、この晴天続き。

梅干しは干し放題だ。

ということで、

ご飯と梅干しの日々が続くのか。

ま、我が家の事情はいいとして…、

あまり気温が高すぎるとコム活に

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乞う。を考ふ☆地下街の洋服屋の前で

乞う。を考ふ☆地下街の洋服屋の前で

コム活中、あまりの暑さで朦朧としてしゃがみ込んでいたら、目の前の偈箱にチャリンと入れてくれた人がいた。

後ろ姿は、見るからに日本人ではない海外の人。

しゃがんでいるだけでくれたということは…、

改めて自分の姿を見てみるに、完全にボロをまとった乞う人。

夏仕様の虚無僧スタイルは、上着はかなり使用感のあるインド綿の黒の羽織のようなもの。パンツはもんぺ型で作った黒パンツ。黒布が足りなかったため二

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拾う神さまに会いに行く☆ある路上演奏者の話🪈

拾う神さまに会いに行く☆ある路上演奏者の話🪈

「捨てる神あれば拾う神あり」

ということわざがある。

『ことわざを知る辞典』の解説によると、 

中世の頃からある表現なんですね。

世の中には様々な人がいて、自分のことを見限って相手にしてくれない人もいれば、その一方で救いの手を差し伸べてくれる人もいる。
日本には八百万の神がいるのだから、不運なことや非難されるようなことがあっても、悲観することはない。

…という、故事ことわざ辞典の解説。

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いつもの場所。

いつもの場所。

新宿のとある地下道。

コム活日記にも度々つぶやいているこの場所、 
地下道に、

今年から一人、
二人、

と、

段ボールをひいて寝転がる人が現れ、

秋頃から、

七つ、

八つ、

段ボールと少しの荷物の、場所の確保の跡。

二人くらいぼんやり座っている。

目の前には途切れなく人が行き来している地下道。幅は4メートルくらい。

コロナのせいか、オリンピックで締め出されたのか…。

都庁の

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そんな大人にいったいいつなれるんだろう。

そんな大人にいったいいつなれるんだろう。

某駅前で辻立ちをしていたら、白髪のご婦人が少し離れたところで何やらゴソゴソしていて、そしてツツツと近づいてきて、白い紙に包んだものを偈箱に入れてくださった。

おお、恐れ入ります。

一礼すると、

私はお箏を弾いてたのよ、尺八の音が懐かしくて、綺麗な音ね。なんて話しかけてくださった。

良かった。お箏を弾く方にちゃんと尺八の音だと分かっていただいて。

と安心した。

家に帰り、その白い紙を見て

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