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愛おしい日々のしおり

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感じたことをコトバに かなこ家の日々のこばなし🔖✨️
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記事一覧

しあわせの場所

しあわせの場所

おなじようなかおで

おなじようなポーズで

気持ちよさそうに眠るこどもたち

ふたりの間にそっともぐりこむ

体温がじんわりと伝わって

ふわふわっと ゆっくりと

私たちを かたどるものが曖昧になる

わたしの特別な場所

わたしのしあわせの場所

大好きな時間

大好きな時間

こどものただいまの声

おかえりと笑って迎える

ホットケーキを食べて

宿題をして

遊びに行ってきますの声を聞く

夕暮れ前

外から また明日ね の声

自転車をしまう音

ベランダに出て息子の帰りを確認する

おかえり!と大きめの声をかけると

今帰ったよ!と返事

息子のお友達が 自分の家からまた遊ぼうね!と叫ぶ

私と息子が また明日ね!と手を大きくふる

この時間が

こどもの成長を

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冬のあさ

冬のあさ

朝登校班への見送りが終わり帰宅すると

忘れものがひとつ

次男が着替えを忘れていた

一年生は着替えを置いておく決まりがある

給食をこぼしたり

歯磨きのときにぬれたりするからだ

次男が困って

泣いてしまってはいけないので

甘いなぁと思いながらも届けにいく私

職員室にいる教頭先生に

着替えを渡して帰る

学校まで徒歩5分

人通りもほとんどなく

車もめったに通らない

ひとりの時間

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なきむし

なきむし

ヘルメットを被って
自転車に乗って

それじゃぁ、行ってきまーす!

兄弟なかよく
颯爽と友達の待つ公園へ出かけていく

力いっぱい自転車をこいで
あっという間に見えなくなった

私の隣にいつもいたのに

私がいないと泣いていたのに

それぞれの力で歩き出した

姿が見えなくなるのを見届けるころ

私の視界がゆらぐ

しあわせを
たのしいを
あげれていたかな?

私はたくさんもらった

毎日散歩し

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あまいわたし

あまいわたし

雪道をいそいそと歩く朝

冷たい風で耳が痛い

次男が
「兄ちゃんの足跡だ!」と嬉しそうに指をさす

新しい雪道に長男の足跡が
てんてんと続いている

所々
足跡のそばの雪が削られている

走りながら
雪玉を作ろうとしてたみたい

次男も
それに気づき
同じように雪をとる

朝の雪は
軽くて丸めにくい

ボロボロと
手袋から雪が落ちて
「できん!こりゃできんわ〜」
と早くもあきらめモード

今は

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ゆきあそび

ゆきあそび

雪の日が続くと

昼間にとけた雪が氷になってキラキラ光る

地面が太陽の光でキラキラ光って

足跡も光る

キラキラがいっぱいだー!と

次男が叫びながら走る

氷になってる部分は滑りやすくて

ツルッとこける

こけたことも楽しくて

笑顔が飛び出す

どんどん雪の上に転がって埋もれたり

雪で自分の人型をとってみたり

足跡で絵を描いたり

思いつく限りのことをやりきるまで

遊びは終わらない

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雨

目が覚めると雨の音がした
ぴちゃぴちゃと、窓や屋根に当たる音

ああ、やっぱり雨がふってるなと思う

屋根に落ちる雨の音が気持ちよくて
もう一眠りしたくなる

まだ朝が始まっていないから
雨の音だけが 耳に届いて気持ちいい

ピチャピチャ
ポトッ
ピチャピチャ

どこに住んでいても
雨の落ちる音は変わらないなぁ
と、隣で眠るこどもを見て思う

あめのせかい

静かな音は耳にやさしくて

わたしのせ

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しあわせの時間

しあわせの時間

梅雨の晴れ間

家族を見送った後は主婦の時間
シーツや枕に布団
雨でなかなか干せないものを干す

普段の洗濯にシーツ類
午前中、洗濯機が休むことはない

パンパンとタオルを広げる
この音がすき

ベランダが洗濯もので埋まっていく

洗濯物が風に揺れる
この時間が好き

家族が増えて 洗濯物が増えて
服のサイズも大きくなって
なんだかさみしくもあるけど、うれしい

私のしあわせの時間

私の赤銅色

私の赤銅色

髪をとく

一度も染めたことのない

私の髪は

陽の光にかざすと赤銅色になる

それがおもしろくて

ひなたで髪をとかすのが好きだ

髪を指に絡める

光がないと 違う色になる

私の大切なもの

それが

誰かの ためになることを信じて

大切に伸ばしている

瞬く間に

瞬く間に

山が
くすんだ緑に
衣替え

空の色も
やわらかくなった

空と山の距離が縮んで

アキアカネがとんで

季節は瞬く間に
秋になった

おおきくなったね

おおきくなったね

学生服を羽織る

金ボタンの擦れる音がする

手際よく上からボタンをとめていく

昔は1番上のボタンが止めれなくて
泣きそうになっていたのに
その面影はない

「なんとか着れたけど、きつい」

確かにピチッとした感じがする
特に胸周りがきつそう

春にはまだ着れたのになぁ
すっかり胸板もあつくなって
背も伸びて

体の大きさが私と変わらなくなってきた

かわいいあの子は記憶の中

たくましいこの子

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ふゆのはじまり

ふゆのはじまり

絵の具のパレットした山

少しずつ色がうすくなって

今は透けて見える

それでも

おひさまに照らされる間は

ほわっと優しくて

そとに飛びだしたくなる

おひさまが隠れちゃうと

とたんに

つんと厳しくなって

帰りたい気持ちでいっぱいになる

つんつんと

ふゆがやってきてる

しふくのじかん

しふくのじかん

おなじ寝顔で

おなじポーズで

眠るむすこたち

そっと布団をかけなおして

ふたりの間にもぐり込むの

静かなよるの

わたしの しあわせ

朝の あしおと

朝の あしおと

サクッ

ギュッ

サクッ

ギュッ

サクッとするのは氷もあるから
ギュッとするのはふみだすから

まっさらの雪の上を歩くとき

おとが2つするんだよ