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「選挙」を恐れる人たち

選挙って、やってみないと分からない。

世論調査とかとは、やはり別次元のイベントですね。

終わってみれば、何かしら発見や驚きがある。

都知事選もそうだったし、フランス下院選なんかもそうだった。

選挙って、やっぱ楽しい。


と思ってたんだけど、都知事選では、終わったあとの悪口合戦がひどいね。

わたしのデジタルデトックス中に、ネットの質が急に悪化した?


聞き捨てならなかったのは、

「今回の選挙でよく分かっただろう。国民投票なんて絶対やらせちゃいけない」

みたいな声がネットにあって、けっこうな賛同を集めていたことですね。


はあ? なに言ってんだ、と。

自分の気にくわない結果が出るのがイヤだから、選挙をやるな、国民投票もやるな、と言うのか。

民主主義を根本から否定するのか。


まあ、3年前の衆院選で、辻元清美とかが落ちて野党が惨敗したとき、前川喜平が言った「日本の有権者はかなり愚かだ」と同種のものだけど。

安倍元首相のいう「こういう人たち」の意見。

でもさすがに、ここまで極端な意見は、あまり聞いたことなかった。



それでなくても、これだけ内閣支持率が低いのに、ずっと選挙がやれてない。

あの安倍元首相が殺されてから2年、わたしは国政選挙に投票していない。

総選挙(衆院)は3年やってない。

ほんとは、これだけ政府の民主的正統性が疑わしくなり、政治不安があれば、選挙で民意を問うのが憲政の常道ってやつでしょう。

首相が選挙したくないあいだは選挙できない、というのがおかしい(井上達夫の言うとおり憲法違反)。

選挙が不足している。


だけど、今回の都知事選の結果を見て、「選挙が怖くなった」人たちは、ほかにも多そうです。

立憲民主党とか、自民党とか、共産党とか・・。

どんな結果が出るか、予想できないから、みんな選挙が怖くなっている。


ひとつには、ネットの影響で、旧メディアが選挙の結果をコントロールできなくなった。

前にも書いたけど、蓮舫の出馬は、きっと東京新聞の某記者とかのマスコミ周辺左翼が焚き付けたに違いない。

「きっと勝たせるから」と。

でも、マスコミにその力がなくなったことが示されました。

だから、マスコミも、もう選挙をやりたくない。


みんな選挙をやりたくなくなってるから、国民は、選挙をやらせろ、と声を上げんといかんね。



もうひとつは、選挙妨害だの、掲示板問題、政見放送問題などで、選挙のあり方が揺らいでいることですね。

安倍元首相や岸田首相の被災で、街頭演説をやめるべきだという声もある。

それらの問題を解決できない限り、選挙できない、という声もありそうです。


これらの問題解決のために、選挙広報も、演説も、全部ネットでやればいい、という人がいた。

そうなれば、投票もネットで、ということになりそうだ。

全部、ネットで完結する。それで投票率も上がるだろう、と。


でも、古いようだけど、やっぱり選挙はアナログでやってほしい。

わざわざ投票所に足を運んで投票する、というコストが、一票の信頼性を担保している。

前にも書いたとおり、演説が上手いかどうかは、政治家を判断する最重要項目です。

暇空茜さんのように、リアルに姿を現さないスタイルは、自治体の首長選ならありうるけど、国のリーダーを選ぶさいにはありえない。

たんに「仕事ができる人」では困る。最終的には、非常時に国民を説得できるかどうかが、政治家の本質ですからね。


上にあげたような問題に、どういう解決があるのか、わたしにはよくわからないけれど。

街頭演説でリスクが生じるのは、ある程度はやむをえないと思う。候補者に覚悟は必要だ。そういうリスクは、公然たる権力者である政治家には、ずっとついて回るのだから。


選挙を、当選目的以外のPR手段に使う人たちも、昔からいるけれど、NHK党のような悪ふざけをどう排除していくか。

選挙、とくに普通選挙は、人類が長い歴史の中で、多くの血を流して獲得した尊いものだ、神聖なものだ、という意識が、もうなくなっちゃったのかねえ。

みんなパワハラとか言われるのを恐れて、頑固親父的な父性がなくなったのも悪いんじゃないの。石原慎太郎が都知事だったら、立花隆志はあんなことができただろうか。「ばかやろー」で終わりだからね。

供託金の額を上げるくらいなら、ある種の「制限選挙」に戻す方がいい気がするけど、今の時代に無理だろうからなあ。


選挙って、本気の「戦争」だから、いろいろ被害や犠牲は出る。それは仕方ないと思う。

でも、選挙こそ、この世の花なのよ。

早く次の選挙をやらせろ。あと憲法改正の国民投票も。



<参考>





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