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自分との対話

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2021年6月の記事一覧

よかった、とは思わないが すべてが悪かった、とも思わない

よかった、とは思わないが すべてが悪かった、とも思わない

「お前、頭おかしいんじゃねーの。
特別学級に行けよ。ここはお前がいるところじゃねーよ。」

(特別学級は今でいう特別支援学級。)

当時小学5年生、
同級生の男子から言われた言葉だ。

確かにその当時、
私の頭はおかしかった。
が、それは「てんかん」という病気のためであった。

突然意識がなくなってしまう。
時間にして30秒位の出来事だ。

例えば駐車場で道の端を歩いていたはずが、駐車場の真ん中へ

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アイデアとおみそ汁と、つづく日常

アイデアとおみそ汁と、つづく日常

数年ぶりに病棟勤務をしていた時のことだ。

7時からの早番は忙しい
洗面タオルを渡す
トイレ介助をする
食前の採血
血糖チェック
インスリン注射
食堂への誘導、お茶の準備、配薬
合間のコール対応

8時ちょっと前
配膳車が到着する

食堂を照らしていた
やわらかな日差しは
いつの間にか
まぶしい日差しとなり
今日も暑くなりそうな予感が漂う

季節は初夏

8時15分

おはよう世の中
夢を連れて繰

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なぜか読みたくなる文章

なぜか読みたくなる文章

「いいなあ、この文章」

そういう文章に出会う。

理由は何だろうか。

文のスタイル
言葉の見せ方
行間
テンポ
リズム感
情景描写
話の展開

たとえば
私は村上春樹が好きだ。
村上春樹が書く文章が好きだ。

数ある作品の中のひとつ

「使いみちのない風景」というエッセイがある。

彼が旅先で撮った写真と記憶を言葉で紡いだエッセイだ。

僕らの中に残っている幾つかの風景、
いくつかの鮮烈な風景

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孤立、ではなく 孤独、でもなく

孤立、ではなく 孤独、でもなく

「ヒロシです。」の自虐ネタで一躍人気者となった芸人ヒロシ。
その後、「あの人は今…」「一発屋」などと揶揄されるも
今やソロキャンプブームのけん引役として再び輝いている。

なぜキャンプ?
ルーツは彼の子供時代にあった。

炭鉱で働いていた彼のお父さんは休日によくキャンプに連れていってくれた。
キャンプ道具は自宅の鍋やフライパン
のこぎりで竹を切り、骨組みを作り、ブルーシートをかぶせたテント
特別な

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