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中年カウンセラー、齢46にしてビビりながらフリーランスとなる

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中年心理カウンセラーです。メンタルヘルスに関心をもついろんな人たちと幅広くつながりたいと思ってます。このマガジンは、ビビリで世間知らずな一人の中年カウンセラーが勇気を振り絞ってフ…
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#メンタル

「スクールカウンセラー通信」を書いた〜2023年、夏

「スクールカウンセラー通信」を書いた〜2023年、夏

はじめに

保健室の先生から「●高生の皆さんにこのテーマでメッセージを書いてほしい」と仕事を依頼されました。

「了解っス」

二つ返事で引き受けた僕は、速攻でノートパソコンを開き、颯爽とキーボードに向かいます。

が、勢いが良かったのはそこまで。

・・・・・

脳内は神々しさすら漂うホワイトアウト状態。なーんにも浮かんできません...

例えば「受験勉強」について考えてみます。

「頑張りすぎ

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三年目、春

三年目、春

2020年4月に、長年勤めた単科精神病院を退職して丸二年が過ぎた。

「フリーランス」と名乗りながらも、非常勤のスクールカウンセラーと業務委託のオンラインカウンセラーという二つの仕事が稼ぎの九割を占めている状況なので、実質は「フリーター」だ。

ただ僕は今後も、大きな仕事をドンッ!と一つ立ち上げてそれで勝負しようという気はない。むしろ、小さくていいからホントにやりたいことだけを仕事にしたい。安全に

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カウンセラーカフェでの嬉しい出来事

カウンセラーカフェでの嬉しい出来事

Social Book Cafe ハチドリ舎 さんで月一のカウンセラーカフェを開かせてもらうようになって、もうすぐ二年になる。

一日カフェに在中して、立ち寄ってくださった方の話を聴かせてもらう。ただそれだけの小さな試みだ。

お客様は多い時で7〜8名、ゼロの時もあった。結構波がある。とは言え、お客さんがいない時でも、好きな本を読んだり、別の仕事の資料をまとめたり、スタッフと会話したりできるので、

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本音は「ずっと寝ていたい」

本音は「ずっと寝ていたい」

フリーランス(実質アルバイト)生活を始め、細々と自分が興味をもって取り組める仕事をつくる作業を繰り返してきました。もうすぐ二年が経ちます。

自分はなにをしたいのかと問い詰めた先にあった結論は「ずっと寝てたい」でした。 

僕には、とりたててやりたいことはないようです。どうしても手に入れたいものもないようです。

六畳一間の小さな部屋で、最小限の必要なものに囲まれて、暖かい布団で惰眠をむさぼること

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心理屋のこれからの仕事ー2021年・師走(草稿)

心理屋のこれからの仕事ー2021年・師走(草稿)

※最近考えてることを、ざっくりメモしとく。どこもかしこも荒い雑考でしかない。一つずつ、少しずつ仕上げてく。
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カウンセリングや心理療法をナリワイとする僕ら心理職が、この先食ってくには、既存の業界の外に打って出る必要があると、切に感じている。

昨年4月に長年勤務した職場(精神病院)を退職して1年9ヶ月。細々とではあるけれど、ずっとそればかり考えながらや

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カウンセラーは誰に何を売っているのか?

カウンセラーは誰に何を売っているのか?

あたりまえのことを一つ一つ確認していくことが大事だと思っている。

僕は「カウンセラー」あるいは「心理師」という肩書きで仕事をしているのだけれど、これってどんな商売なのだろう? 僕は何を売って日銭を稼いでいるのだろう? 他者に対してどんな価値を生み出し得ているのだろう? そしてそれは自分にとってどんな意味があるのだろう?

退屈な文章になることは承知の上で、一から整理し直してみることにする。

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コロナとオンライン(3)

コロナとオンライン(3)

2021年10月、現在。僕の主たる職場は学校だ。ウィークデイの大半はスクールカウンセラーとしてあちこち複数の学校を回っている。

コロナ禍に日替わりで学校を巡りながら、いろんなことを考える。とりあえず備忘録的に二つほど書き残しておくことにする。

一つは、オンライン化が進むことでスクールカウンセラーにできる仕事の幅が広がる可能性だ。

僕が勤務している地域では、スクールカウンセラーは小中高含めた全

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コロナとオンライン(2)

コロナとオンライン(2)

密室で、密な距離で、密な話をする。

カウンセリングは「三密」の代表みたいな行為だ。そして、密であるがゆえの効用や価値が尊ばれてきた。

日常から程よく切り離された場所を訪れ、直に対面するカウンセラーを合わせ鏡として、密に自分と向き合い、省み、語り、新たな意味や物語を紡ぎ出し、次のアクションのきっかけを探る。語られたことは共感され、また秘密の遵守が約束されることで、そのプロセスが促進される。

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コロナとオンライン(1)

コロナとオンライン(1)

2019年12月。

中国湖北省(武漢市)で初めて検出され、瞬く間に世界中に拡大した新興感染症 COVID-19(新型コロナウイルス)は、僕らの "あたりまえ" を一変させた。

特効薬なき致死性のウイルス。その猛威に対して世界中が臨戦態勢をとった。

会話、食事、買物、出勤、登校、授業、会議、面談、受診、外食、旅行、里帰り、各種イベント... etc.

"あたりまえ" の日常をかたちづく

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自分の使い途、あるいはマイミッション

自分の使い途、あるいはマイミッション

2020年8月。退職・コロナ禍の新生活が始まって4ヶ月か経過した頃。とある場所で、自己紹介の文章を書く機会があった。

何が気に入らなかったのか?
何をしたいと思ったのか?

当時の僕の頭の中がよく表れてる気がするのでここに再掲してみる(一部修正あり)

広島在住、四十路男、二児の父、カウンセラー/セラピストを生業としています。

自身の好きや欲するままが他人様の希望に直結する幸せな循環をつくりた

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カウンセラーカフェをはじめる

カウンセラーカフェをはじめる

広島平和記念公園から徒歩2分ほどの雑居ビル2階ー元は雀荘だったらしいーに、とてもステキにおもしろい場所がある。

Social Book Cafeハチドリ舎 というカフェだ。

平和・福祉・人権といった「社会問題解決」にまつわるイベントを月30本以上という桁違いのバリエーションとボリュームで、けれど一貫して軽やかなスタンスで開催しつづけている、チョット普通じゃないピースな空間だ。

店主は安彦恵里

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仕事がない...

仕事がない...

2020年4月。退職の翌日から、スクールカウンセラーとして複数の学校を回りはじめた。

これ自体は、副業とは言え15年ほど続けていた仕事だったので、特に問題なく進められた。週1回やってた仕事の頻度が増しただけだ。

問題は、スクールカウンセラーがない日だ。何かしなきゃいけないことが決まってるワケじゃない。タイムカードもない。まったくの白紙だ。

スマホをつついて当時のGoogleカレンダーを見てみ

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プチフリーランスから始める

プチフリーランスから始める

さて、退職届は無事提出できた。ビビリの僕からすると大きな山を一つ越えた感があった。気分は随分とスッキリした。

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さて、退職願の提出と並行して、もう一つ課題があった。

当面の生活費の確保だ。

4月半ばの〆日に退職を考えていた。とすれば、5月末の振込を最後に病院からの収入は途絶える。蓄えもわずかなものだ。ただ、一応所帯持ちなので、家族を路頭に迷わすわけに

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「辞める」を邪魔するもの

「辞める」を邪魔するもの

僕が退職を決意したのは2020年2月末。今から1年と8ヶ月前だ。なんだか随分昔のことのように思える。

「辞めようかな」と考えたことは何度もあった。4年に一度、いやもっとかもしれない。オリンピックやサッカーW杯の開催頻度よりは多かった気がする。

けど結局、辞めなかった。

居心地が良かったのは確かだ。ある意味、楽だった。けど、それだけじゃない。

「ここの方がやりたいことできるんじゃない?」

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