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カウンセラーカフェでの嬉しい出来事

Social Book Cafe ハチドリ舎 さんで月一のカウンセラーカフェを開かせてもらうようになって、もうすぐ二年になる。

一日カフェに在中して、立ち寄ってくださった方の話を聴かせてもらう。ただそれだけの小さな試みだ。

お客様は多い時で7〜8名、ゼロの時もあった。結構波がある。とは言え、お客さんがいない時でも、好きな本を読んだり、別の仕事の資料をまとめたり、スタッフと会話したりできるので、特に退屈することはない。メチャ居心地の良いカフェならではだ。

先日、なんだか嬉しい出来事があった。

お昼過ぎに二件、相談が続いた。二人とも同年代の女性で、たまたま似たテーマ(仕事について)の悩みを抱えておられた。

18時にカウンセリングタイムが終わり、19時から2時間のオンラインワークショップが控えていた。

夕食を取るためにカフェを一旦出ようとすると、相談者だった女性二人が、カウンターで別のお客さんも交えて楽しそうに談笑している姿が見えた。

ワークショップを終えて、片付けをしていると、店主から「かじさんも一緒に飲もう」と声をかけられた。

カウンターには相談者二人がまだおり、店主と他のお客さんも交えて随分盛り上がっていた。

(僕と話してから既に5〜6時間は経過してる)

聞くと、共通の悩み事を起点に話が膨らみ、そこにたまたまいた仕事づくりのファシリテーションを生業にしているお客さんも絡んで、意気投合したのだという。

「今度みんなで花見をすることになったので、かじさんも来ませんか?」

いくらか酔いも混じった楽しげな顔で、誘ってくれた。

病院だと、いや街角のカウンセリングルームでも、この展開はないなーと改めて思った。

もちろん良し悪しいろいろあるのだろうけど、こういう展開、僕は健康的でステキなことだと思う。

悩み事を他人に相談することのハードルは、思いのほか高い。

「情けない」
「恥ずかしい」
「申し訳ない」
「病院は行きたくない」
「多分、分かってもらえない」
「話したところで、どうにもならない」

まじめな人ほど、自尊心を保てている人ほど、人との関係を大事に思っている人ほど、あるいは悩みの深い人ほど、一人で抱え込んでしまいがちだ。

けど、日常でもつながれる新たな良き出会いのきっかけになるのなら、悩みを他人に相談してみることも悪くない。

そう思える人が増えるといいな、と思う。

そういう出会いの接点となる場所がもっと増えたらいいな、と思う。

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