ベトナム伝統料理 Chè チェ と đường cốt dừa デュオングコットデュア

チェ～ベトナムの人気デザート

ベトナムの夏には、さまざまな美味しい伝統料理が楽しめます。その中で、 ベトナムの伝統的なデザートで、種類も多く、豆やタピオカ、フルーツ、ココナッツミルクを使ったもの、についてです。
冷たいチェは、特に、夏に人気です。ベトナムの伝統的な食材と調理法を活かしたもので、夏に特に美味しく感じられます。

ベトナムの甘い楽しみ
チェとその主成分

ベトナム全土で愛されているデザートが「チェ」です。チェは甘いスープやプリンのようなもので、冷たいものと温かいものの両方があります。特に夏には冷たいチェが人気で、氷を加えることもあります。
ハノイでは、特に以下の3種類のチェが人気です。

1. チェバウ（Chè bàu）
   ホワイトビーンズとタピオカ、ココナッツミルクを使った甘いスープです。

2. チェトロボイ（Chè trôi nước）
   もち米の団子に黒ゴマやピーナッツを詰め、甘いシロップとココナッツミルクで煮たものです。

3. チェセン（Chè sen）
   ロータスシードを使ったデザートで、ココナッツミルクと一緒に煮込んで作ります。

チェは祭りや特別な日に、供える食事としても、使われることがあります。

チェの甘さの秘密～砂糖とココナッツミルク

チェの甘さは、主に、砂糖から来ています。砂糖シロップを作ることで、チェに甘さと濃厚さを加えます。また、ココナッツミルクもよく使用され、甘さとクリーミーな食感を提供します。

チェに関する具体的な神話は知られていませんが、ベトナムの食文化全体には神話や伝説が数多く絡んでいます。また、チェは祭りや特別な日に供える食事としても使われることがあります。

チェは冷たいものと温かいものの両方がありますが、特に夏には冷たいチェが人気です。そのため、氷を加えることもあります。 チェの甘さは主に砂糖から来ています。

砂糖シロップを作ることで、チェに甘さと濃厚さを加えます。また、ココナッツミルクもよく使用され、甘さとクリーミーな食感を提供します。

砂糖は、主に二つの植物、①サトウキビと②テンサイから作られます。
そして、③ココナッツミルクです。

1.サトウキビ

熱帯や亜熱帯地域で栽培されているサトウキビから抽出される砂糖は、世界の砂糖生産の大部分を占めています。サトウキビはその茎からジュースを絞り出し、その後、濃縮して結晶化させることで砂糖が作られます。

ベトナム、特にハノイでは、主に、サトウキビから作られた砂糖が使用されます。サトウキビは、ベトナムの気候に適しており、国内で広く栽培されています。

2.テンサイ

テンサイから作られる砂糖は、主に温帯地域で生産されています。テンサイの根から砂糖を抽出し、その後、精製して砂糖を作ります。 これらの砂糖は、色や風味、精製度によってさまざまな種類があります。例えば、白砂糖、黒砂糖、粉砂糖、ブラウンシュガー（黄砂糖）、ローフォードシュガー（未精製砂糖）などがあります。

ベトナムでは、白砂糖と黒砂糖（またはブラウンシュガー）が、一般的に使用されます。白砂糖は精製されていて色が白く、甘さが強く、料理やデザート、飲み物など、幅広い用途に使われます。

一方、黒砂糖は精製度が低く、色が黒く、風味が豊かで、特定の料理やデザートに使われます。

3.デュオングコットデュア

また、ベトナムでは「デュオング」（đường）と呼ばれる砂糖の一種があります。これはココナッツから作られた砂糖で、特有の風味があり、特定のベトナム料理やデザートに使われます。

「デュオング」（đường）は、ベトナム語で「砂糖」を意味しますが、特に「デュオングコットデュア」（đường cốt dừa）と呼ばれるものは、ココナッツから作られた砂糖を指します。

ココナッツ砂糖は、ココナッツヤシの花から採取したネクター（花蜜）を煮詰めて作られます。このネクターは、煮詰めることで水分が蒸発し、結晶化して砂糖になります。

ココナッツ砂糖は、その製造過程で化学物質を一切使用せず、また精製もされないため、他の砂糖に比べて栄養価が高いとされています。

ココナッツ砂糖は、その風味が豊かで、キャラメルやバニラに似た甘さが特徴です。そのため、ベトナム料理やデザート、特に伝統的な甘味料理でよく使用されます。

また、その風味が他の砂糖とは異なるため、特定の料理にはこのココナッツ砂糖が必要とされることもあります。 なお、ココナッツ砂糖は、その製造過程が手間と時間を要するため、他の砂糖に比べて価格が高いことが一般的です。

①ココナッツミルクの概要

ココナッツミルク、またはココナッツジュースは、すりおろしたココナッツから抽出される液体です。

ココナッツミルクは、特に熱帯地域でココナッツが豊富に生産されている国々、例えばベトナム、インドネシア、マレーシアなどで、広く料理に使用されています。

ベトナムでは、"nước cốt dừa"（ココナッツミルク）という言葉が一般的に使われていますが、これは厳密には正確ではありません。

なぜなら、"nước cốt dừa"は通常、最初に絞り出される液体を指し、2回目以降に絞り出される液体は"nước dão"（または"nước dảo"）と呼ばれます。"sữa dừa"（ココナッツミルク）という言葉は、英語など他の一般的な言語でも同様に使われ、より広範で正確な概念を表しています。

②作り方

ココナッツの肉を使ってココナッツミルクを作ります。 ココナッツの肉をすりおろします。 ココナッツミルクを絞り出した後のかす 家庭では、女性は、通常、肉が厚くてしっかりした完熟したココナッツを選び、細かくすりおろします。

その後、布で絞ったり、ジューサーで絞り出した白く濁った濃厚な液体が"nước cốt dừa"（ココナッツミルク）です。ココナッツミルクを絞り出した後、主婦は通常、かすに少量の温水を加えて再度絞り、"nước dão dừa"（二番絞りのココナッツミルク）を得るために利用します。これら二つの液体、"nước cốt"と"nước dão"は共に"sữa dừa"（ココナッツミルク）と呼ばれ、実際にはココナッツミルクであるか、または二番絞りのココナッツミルクと混ざったものであるかに関わらず、"nước cốt dừa"（ココナッツミルク）と呼ばれます。

③ココナッツミルクを使ったベトナム料理

ベトナムの数百の料理、特に南部の料理では、ココナッツミルクはソースとして使用され、風味と栄養を提供します。

ココナッツミルクは、甘い料理や塩辛い料理の多くの材料として使用されます。ベトナムの数百の料理、特に南部の料理では、ココナッツミルクはソースとして使用され、風味と栄養を提供します。例えば、オクラヤリイカのココナッツミルク煮やスネークヘッドフィッシュのココナッツミルク粥などの塩辛い料理、また、グレープフルーツのデザートやコーンのデザートなどの甘いデザートに使用されます。

以上、ベトナムの人気デザート「チェ」の魅力とその主成分について紹介しました。ベトナムの食文化を深く理解するために、ぜひチェを試してみてください。

みなさま、お読みいただいて、本当にありがとうございます。

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