2日目:サンジャンからロンセスバージェス
3大山場の1つピレネー越えはこえー。
出発地フランスのサンジャンピエドポーは標高200m程。ピレネー山脈Lepoeder(レポエデール)峠は標高1400m程。この山を跨ぎながらスペインに入国。27km先のRoncesvallesロンセスバージェスを目指します。このピレネー越えはカミーノ道程の中でも高低差、標高差の大きな3大山場と言われています。(後半に控えるMontes de Leonレオン山地のイラゴ峠 : 標高1500mと、オセブレイロ峠 : 標高1300m)
サンジャンを早朝6時前位には出発したかな。真っ暗な中、必需品のヘッドライトを便りに出発。見えますか?暗い道の先に。同じ様な旅人がチラホラ。
日の出と共に明るくなっていく登山道。
いやいやいや素晴らしい!
朝日に照らされる美しいヨーロピアンタウン!
風光明媚なこの景色!
絶景の登山日和!意気揚々と登ります!
天空の牧場と牛!広がる一面の緑!
気分は上々!
いやいや。いいねー!
牛なんか近かったりして。のんびりしてるねー。
美味しく育てよ!いや、それか美味しい牛乳とかチーズ絞り出せよ!
いやいやいや。
いいね。うん。うん。
いやいやいや。いいね。
いやいや。。。いやいやいや。。。。いや。
いやオイ!いつ山道終わるんだよ!どこだよ!道合ってるのかよ!
などと、口も息も粗くなります。いきなりこの道?この登山?こえー。素人ながらに富士山を2回登ったけど標高差も距離も感覚も全部上回ってるんじゃないか?!こえー!こえーよ!まだ2日目だよ?実質スタートdayだよ?こんなん続くの?と少々声も荒げます。
しかも危うくとんでもない道間違いしそうになりました。下写真の分かれ道というかポイント。左側アスファルト道(水色ライン)からいきなり右側山道(赤ライン)が正しい道順なのです。疲れてボーッとしてると遭難します。いや、というか右側赤ラインの方が遭難しそうですけどこちらが正しいそうです。
一応、このカミーノというのには道筋を示す看板やマークが各所にあるのですが場所によって看板デザイン、サイズが違ったりカスレていて見えづらかったりします。マーク自体が違う事も。僕も以後、何回か分かれ道をミスして行き過ぎ、知らない誰かに『オーイ、オ前ミチチガウゾー』とか、自分でハっ!と気づいてから正しい道まで数十m戻るハメになります。
フランス人の優しいマシュー
こうして歩いているとなんとなく出くわす人と会話したりします。ここで会ったフランス人のマシューは人なつっこいタイプで誰とも気さくに話をしていました。兄妹が5,6人居るといってたかな?柔和で茶化される様な愛嬌のキャラクターなのですが、どこか兄さんぽい様ななんか頼れるような不思議な人でした。僕の日本でのニックネームを教えたのですが本来の呼び名と違う『ヨシュ』と呼んできました。どうやらフランス語圏のマシューには僕の日本語のニックネームは発音が無理なようです。なので彼と歩いている間はヨシュになっておきました。
森林を抜ければもう今日のゴールだ!
途中、山中の湧き水ゾーンなどで休憩しながら。他の旅人とも、つたない英語で談笑し干涸びそうな身体に冷えた湧き水を流し込み『ヘイ!マシュー!』『おう!ヨシュ!』といった感じで気分も持ち直し峠を超えて下りの森林に入って行きます。
到着!ロンセスバージェス
いやー森が開けた瞬間に見える宿!嬉しい事この上無し!ここは180人程の大人数が宿泊出来る綺麗な大型アルベルゲ。寝台列車のような2段ベッドがブワーっと並んだ感じ。シャワー等も綺麗。まず汗と汚れを落とし、洗濯して、明日のコース、日記、money管理、ワラワラ済ませて。また国際博覧会の様に多様な国籍の人々との夕食。疲れていても食欲は旺盛です。パンと肉にまさに喰らいつきます。3大山場の1つを越えた充足感と疲労に満たされた身体に冷えたビールが染み渡る夜でした。乾杯!チンチン!サルー!プロースト!チアーズ!
明日は3日目。
3日目:別れのLarrasoanaララソアーニャ へ続く
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