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コードギアス名言Vol.29「やめろ・・・俺に押し付けるな。罪を償えと、背負いこめというのか・・・」

コードギアス名言Vol.29「やめろ・・・俺に押し付けるな。罪を償えと、背負いこめというのか・・・」

物語と名言

ルルーシュにも予期せぬギアスの暴走により、不用意に放った一言がギアスとなって、ユフィに絶対遵守の命令をかけてしまった。

「日本人を殺せ」

ユフィにとって、考えもしない、絶対に許せないこの命令は、今までギアスにかけられた人とは違い、「嫌・・・私は・・・嫌!殺したくない!」
と抵抗を見せるが、すぐに
「そうね、日本人は殺さなきゃ」とギアスにかかってしまう。ルルーシュの左目はギアスのオンオフができなくなり、常時ギアスマークが紅く光っている。

「今の命令は忘れろ!ユフィ!!」

一度しか下せないギアスの能力はユフィには効くわけもなく、ルルーシュが持ち込んだニードルガンを持って、ユフィは会場に走り去る。

会場に出たユフィは、会場に向けて笑顔で衝撃な言葉を放つ。

「日本人を名乗る皆さん、お願いがあります。死んでいただけないでしょうか?
えーっとぉ、自殺して欲しかったんですけど、ダメですか?
じゃあ、兵士の皆様、皆殺しにしてください!虐殺です!!」

どよめく会場。戸惑うブリタニア兵。そして遅れて来たルルーシュは、倒れたスザクに気付も、護衛に抑えられてしまう。そして、無機質な銃声がなり響く。ユフィは目の前の老人を笑顔で撃ってしまった。
こうして虐殺皇女が誕生してしまったのである。

ユフィの姉であり総督コーネリアの腹心であるダールトンが止めに入ると、ダールトンまで撃ってしまい、

「ごめんなさい。でも日本人は皆殺しにしなきゃいけないの。さぁ!ブリタニアの皆さん!!」

その言葉を皮切りに、日本人の虐殺が始まる。騒動に目を覚ましたスザクは事態が飲み込めず、ユフィの騎士として鎮圧しようとするが、ユフィの命令で動き、特区日本に反対のプリタニア兵は従わない。むしろ、日本人のスザクをも殺そうとする。

この事態を引き起こしてしまったことに戸惑うゼロは、返り血を浴びながら銃を乱射するユフィに「止めろ!ユフィ!!」と声をかけるが騒乱にかき消される。会場を走って逃げていると、瀕死の一人の女性に足を掴まれ言われる。

「ゼ、ゼロ、私たちの、日本の救世主・・・希望・・・あなただけ・・・」

そう言われ、

「やめろ・・・私は、救世主じゃ、メシアなんかじゃないんだ!」

と答えるも、その女性は息絶えてしまう。そして、絶望のまま会場から去ろうとするゼロの今回の名セリフ。

「やめろ・・・俺に押し付けるな。罪を償えと、背負いこめというのか・・・」

そこでユフィに撃たれたダールトンに遭遇する。

中継は切られていたが、黒の騎士団によりハッキングされ、衝撃の映像は世界中に流される。ゼロは、C.C.と共に登場して来た「ガウェイン」に乗って避難する。

C.C.に「驚いたぞ、ここまでするとは」と言われると、

「俺じゃない。俺はギアスをかけていない。いや、かけたつもりはなかった。わかっていて契約した。このチカラがヤバイってことくらい。なのに!!」

後悔を滲ませるルルーシュとは裏腹に、父であるブリタニア皇帝は、「あやつ、やりおったかぁぁぁ!」と意味深に高笑いをする。第二皇子のシュナイゼルは「なんだこれは・・・」と日本人を虐殺する映像に驚愕する。遠征に行っていたコーネリアも情報を聞き、急いで特区日本へと向かう。


名言の意味

ルルーシュは、ギアスの力によって、あり得ないことを起こすことで奇跡を演出し、ゼロを日本の救世主に仕立て上げました。前総督のクロヴィスを殺害、死刑を言い渡されたスザクを救出、河口湖での日本軍の残党による立てこもり事件を解決、また「正義の味方」として悪事を糾し、日本人を助けるような活動をしていたり、全ては「日本の為」という大義のように見えて、その実は、ブリタニアを、父であるブリタニア皇帝への復習です。

妹のナナリーが幸せに過ごせる為、ブリタニアを倒す為には、日本を味方にする必要があり、日本を利用する為に、ゼロが救世主になる必要があったのです。ところが、思いも寄らない事態を引き起こし、危険な力だとわかっていたはずだったギアスによって、ユフィによる日本人の虐殺が始まり、ゼロは本当に救世主であることを求められました。

現実逃避しながらも、現実と向き合う

ギアスという超常の力は、救世主であるかのように見えますが、手段としての救世主が、本当に必要になってしまったことと、その事態を引き起こしたことで、ルルーシュは、今まで自分がして来たことを思い知らされます。初めて、自分の言葉の行動の結果を突きつけられたのです。最初こそ、「俺に押し付けるな」と、現実を受け入れない発言でしたが、「背負い込めというのか」と、現実と向き合う姿勢に変化していきます。そして、その後も「なのに!!」と後悔を滲ませますが、この出来事があって、ルルーシュは本当の覚悟が決まると言えます。このエピソードがあったからこそ、コードギアスが「神アニメ」だと言われる所以だと思っています。

問題を起こさないように生きることが素晴らしいのではなくて、問題が起きた時にどう受け止め向き合うか、ということこそが、人の心を打ち、大きな価値があるんだと思います。そういうことを、ルルーシュの姿からお伝えできたらなと思います。


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