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コードギアス名言Vol.24「あなたの過去も、その仮面の下も、私は問いません!(ユフィ)」

物語と名言

キュウシュウでの澤崎の騒動を制圧したゼロとスザク。スザクはユフィの正式な騎士となった。

アッシュフォード学園では学園祭が開催され、生徒会のルルーシュも運営をしていた。スザクも生徒会として運営をしており、巨大ピザを作るための下ごしらえをしていた。そこで、カレンが現れ、素性を知られているスザクを暗殺しようと近寄るが、スザクはカレンの気配を察知し、カレンが黒の騎士団の一員であることは、口外しない。「ルール違反なのは。わかってるけど、学校では説得を選びたい」と話すのだった。

また、お忍びでユフィがやってくると、ナナリーとばったり出会い、昔話に花を咲かせる。ナナリーはルルーシュにも紹介させると、昔の時間が戻ったように、三人の時間を過ごす。その姿を見ていたシャーリーがルルーシュを怒りに行こうとすると、ユフィの正体を知り、「ユーフェミア様!?」と大声を出してしまう。すると、生徒やマスコミがなだれ込み、正体を知られたくないルルーシュとナナリーは避難する。

巨大ピザを作るために、ナイトメアに乗っていた騎士スザクがユフィを助けると、ユフィはマスコミに向かって発表したいことがあると言う。

「私、ユーフェミア=リ=ブリタニアは、富士山周辺に、”行政特区日本”を設立することを、宣言いたします!」

”行政特区日本”にすることで、制限付きとは言え、植民地であるエリア11を、一部において日本と認めることになる。弱肉強食のブリタニアにおいては、ありえないことだった。(これはある意味、支配者の手法とも言えます。完全に支配すると反乱が起きてしまいます。刑務所で、娯楽を容認するようなものと言えるかもしれません。進撃の巨人にも通じるものがありますね。天然にこういうことを考えられうのは、ユフィも生粋のブリタニア人と言えるかもしれませんね。)

”特区日本”では、日本人の名を取り戻すことができ、ブリタニアの支配は及ばない。

「日本人にとっても、ブリタニア人にとっても、平等な世界なのです!」

そう宣言するユフィにルルーシュは、

「やめろユフィ!そのケースは考えた!しかし、それはただの夢物語だ!」

すると、ユフィはゼロにメッセージを伝える。それが今回の名セリフ。

「あなたの過去も、その仮面の下も、私は問いません!
 ですから、あなたも”特区日本”に参加してください!
 ゼロ、私と一緒に、ブリタニアの中に新しい未来を作りましょう。」

日本人は沸き、ブリタニア人は戸惑い、コーネリアは激怒し、ルルーシュも困惑する。

「日本を取り戻す」という黒の騎士団の存在意義がなくなり、この案に乗らないのは、日本人をも敵にしてしまうからだ。

「こんな手で、いとも簡単に!そうやって何もかも手に入れる気か?俺たちの居場所すらまとめて!ならば君は何も見えていない!聞こえていない!俺は仮面を被ったテロリストで、そして君は!」

ユフィは、また昔のようにルルーシュと過ごせると思っていた。そんなユフィに対しルルーシュは

「違うんだもう昔とは!ユーフェミア・・・!!」

と、唯一自分の素性を知る妹に、怒りを向けるのだった。

名言の本質

この回は「学園祭宣言」というタイトルですが、ストーリーの中でも重要なターニングポイントとなり、大きく動いていきます。ルルーシュとユフィの関係性が変わってしまったことを表し、何とも言えない気持ちになります。

さて、ユフィはルルーシュの素性を知っているからこそ、このメッセージを伝えたのですが、誰にでも、人に言えない過去や裏はあります。このメッセージの真意は、後々明かされますが、この名言そのものは、人の能力や過去にこだわるのではなく、本質を指しています。

人間関係は、色んな付き合い方があります。優しい、可愛い、気が利く、お金持ち、仕事ができるなどなど、そういう人とは付き合いやすいですよね。逆に、わがまま、自分勝手、KY、鈍臭い人とは、あまり付き合いたくはないと思います。
これらは言わば「条件」だと言えます。優しいから、気が利くから付き合うのは、誰にでもできます。わがままで自分勝手な人と、わざわざ付き合いたいとは思えませんよね。でも、同じ会社だから付き合わなきゃいけないと、諦めて付き合うことはありますよね。それが社会というものだと言えます。

人間を何で見るか。もちろん、こういった「条件」も全く関係ないことはありません。大事なのは、仮に「条件」がなくなってしまっても、人間関係を続けたいかということです。

条件がある関係は本物ではない

特にお金などの外的要因の条件というのは、いつかなくなるものです。特に、お金がある人は、お金目当てで人が寄ってくることが多いでしょう。しかし、事業に失敗してお金がなくなると、一気に人がいなくなると言います。そういう人は、本当の人間関係ではないですよね。「お金」というのは、わかりやすい目安になるかもしれません。

また、信頼している人の過去の過ちを知ってしまった時、今のその人を信頼できるか。もし失望してしまうとしたら、その人を条件付けで見ていることに他なりません。

少なくとも、ユフィはルルーシュがゼロとしてブリタニアに反乱を起こしていることを知っているし、昔のルルーシュも知っています。その上で、「過去も仮面の下も問わない」と言ったのは、ルルーシュの本質を見ていたからだと思います。ユフィとルルーシュは、本当の人間関係を築ける関係性だったかもしれませんが、ルルーシュにとっては乗り越えられない溝ができてしまったことは、不運なのかもしれません。

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