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【コーチング】言葉と思考

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#スポーツ

鮮やかな『今』を、見てみたい。

鮮やかな『今』を、見てみたい。

美しい心の状態のときには五感がフルで働き、いつもより感覚が研ぎ澄まされる。

最近読んだ本の一節に、そんなことが書いてあった。

たしかに、時々、私もそんな経験ができる。

いつもと同じ景色でも色が鮮やかに見えたり、それまで気にも留めなかった風の心地よさを感じたりする、あの感じだ。

この瞬間は、『将来』のことを悩むでもなく、『過去』を悔やむでもなく、ただ『今このとき』に集中しているのだろう。

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大学スポーツと、石川祐希選手と、平凡な自分。

大学スポーツと、石川祐希選手と、平凡な自分。

「4years.」 という、朝日新聞社が立ち上げた、大学スポーツにスポットを当てたウェブメディアがある。

全国には約20万人の大学生アスリートがいる、と言われているが、大学スポーツは、一部の競技を除き、あまりフォーカスされることはない。大学卒業後、プロや実業団で競技を続けられる人は、ほんの僅かしかおらず、多くの選手にとっては、大学の4年間は、スポーツで真剣勝負ができる最後の時間である。

そんな

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見えない「根」 から みる生き方。

見えない「根」 から みる生き方。

最近の天気は、春風が心地よい。夏の暑さを少しばかり含んだ、思わず、たくさん吸い込みたくなるような、そんな風が吹いている。

花粉に苦しめられてもいるが、新緑がまぶしいこの時期は、私が好きなシーズンの1つでもある。

そして、このシーズンになるといつも、ふと思い出す詩がある。

花を支える枝
枝を支える幹
幹を支える根
根はみえねんだなあ

これは、私の好きな詩人、相田みつをさんの作品の1つだ。

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教える人が、できること。

教える人が、できること。

大学生時代から今に至るまでの5年間、“コーチ”と名乗らせて頂きながら、中学生や大学生のソフトボール部の活動に携わらせてもらっている。

この2ヶ月間は、ほとんどコーチ活動をしていないが、せっかく余暇の時間がたくさんあるので、コーチの役割、すなわち、“教える”ということについて、考えてみた。

“教える”とは、なんなのか。

誰かに何かを教えたり、反対に、周りの方々から何かを教わったり。私たちの日常

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大器晩成と現代社会。

大器晩成と現代社会。

「大器晩成」という言葉を辞書で調べると、「真に偉大な人物になる者は、完成するまでに時間が掛かるということ。」と載っていた。

「大器」とは並外れた才能あるいは大人物のことを指し、「晩成」とは普通より遅れて完成すること、または年をとってから成功することを言うようだ。

この言葉は、『老子』にある「大方無隅 大器晩成 大音希声 大象無形」に由来している、とされている。

大きな四角形は角が見えず、大き

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水の思考。

水の思考。

写真は、私の出身高校、校舎からの眺めである。

高校時代といえば、今からもう6〜8年前のことにはなるが、授業で習った漢文に、こんな文章があった。

天下、水より柔弱なるは莫し。而れども堅強を攻むるは能く之に先んずる莫し。
其の之を易ふる無きを以てなり。
故に柔の剛に勝ち、弱の強に勝つは、
天下知らざる莫きも、能く行ふこと莫し。

書き下し文にしてみるも、なにが書いてあるか、さっぱり分からん。。。と

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明日は、何者になる?

明日は、何者になる?

今年度、大学生活最終学年を迎えている友人から、連絡があった。

「実家で引退を迎えてしまった。」

と、一言。

社会状況から判断し、大学の連盟が、大会の中止判断を下したためである。

“青春に、後悔は付き物である”

と、ある漫画で目にしたことがある。ただ、今回の出来事は、後悔というよりは、やるせなさ、無情感、そんな感覚が強いのかな、、、と想像はしたけれども、

やっぱり、当人の行き場のない想い

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『勝ち』と『負け』。

『勝ち』と『負け』。

ゲームや試合、コンペやコンテスト…。社会では、様々なシーンにおいて、『勝ち』と『負け』が分かれる瞬間が訪れる。

『勝ち』がいい。『勝ち』が善。

『負け』がわるい。『負け』が悪。

とは、全く思わないし、結果が全てではない、と私は考える。

それでも確かなことがあるとするならば、勝てば嬉しいし、負けたら悔しい。

さて、ここで、考えてみたいことがある。

“私は、あるいは、私達は、どうすれば『勝

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