かわのやまめ

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  • 食べるとき自分でつくるポテトサラダ

    病気で四肢の運動能力を無くしましたが リハビリで復旧中です。 折々にふれリハビリ目的でイラストを描いてます。 見て頂いたら幸いです。

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病気の事 Vol.6

本格的な治療が始まったことは前回書いた。 リハビリが始まって、妻はどのようなことを行っているか 見学させてほしいと思うようになったそうだ。 それで、ある日、理学療法士の先生に聞いたところ 「患者以外はリハビリルームには入れません。」とのこと。 但し入り口のカーテンを開けておくので、そこから見えるでしょうと言われ 実際そのようにしてみた。 リハビリはまず入念なマッサージから始まる。 その後、片足ごとに1kgの重りを付けて歩くような感じで 椅子の上で右と左の膝を交互に上げる運

    • 卵のクチュクチュ

      関東圏では、概ね卵焼きの味は甘くて、半熟的なやわやわフワフワではなく、きちんと中まで火が入っていて、どちらかというと硬い焼き上がりだ 京都出身の大学サークルの先輩が、それを、至極嫌っていた 大学のサークルでは、那須にあったリゾートホテルに泊まり込みで、そこに宿泊するお客さんに、有料だけど似顔絵を描いて、その分をアルバイト代としてもらえる依頼があり、行くとそれなりのバイト料になった ボクも夏休み期間に行っていた ただ、そこでは社員寮に宿泊するのだが、社員食堂の食生活は貧しい

      • 所作仕草

        俳優の香川照之さんが、歌舞伎役者の市川車中に転向する時、歌舞伎のシステムについていけないのではという論調が多かったと思う たしかに歌舞伎は、公演前の2日程度の練習期間しかない しかも、立ち位置の確認程度で、すぐに本公演にはいる 歌舞伎の蓄積がないから、このシステムには対応できないのでは ?という指摘だった でも、そこには若干の違和感があった 例えば映画でも、一発撮りがある だから、システムではなく、違うところに問題があるのかなぁと 以前、同じ年の春と秋に、2代目中村吉

        • ドラムとリハビリと

          10年ほど前、脳の大病で一時的に体の運動神経を失った。 リハビリが効果して、日常生活には、多少の不具合があるが、今のところ大きな支障はない。 病気をする前、ドラムのレッスンに通っていた。 今、妻の頑張りにより経済的な危機から脱出できた。 ドラムというものは、両手両足をバラバラに動かす。 それが、ボクのような肢体不自由者にとって、きわめて有効なリハビリになる。 それで経済的な問題も妻のガンバリで何とかなるので,しばらく前からドラムレッスンに再度通うようになった。 今、レ

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        病気の事 Vol.6

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        • 食べるとき自分でつくるポテトサラダ
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        記事

          仕事と家事と

          家事にもやり方がある。 ボクは、一時期、コンピューターセキュリテイーの会社に勤めていた。 仕事内容は有害コンテンツのURLをデータベース化することだった。 一応マネージャーだったので、終業前に翌日の関係社員の作業設計を行う。 その頃は、IT業界で標準的な方法論が、例えばPIMBOKとかSWEBOKとかにまとめられていたけど。それらを詳しくは知らなかった。 そのため、経験則で翌日の作業設計を行っていた。 今考えると、冷や汗の出るような未熟さだ。 この作業設計は、一応機能

          百鬼夜行?

          20歳代の後半は東京の方南町通り沿いにある小さなワンルームマンションに住んでいた。 ちょうど今くらいの時期の事だった。 確か2~3時頃、やたらと外がうるさい。 多くの人が会話をしている声が聞こえてきた。 何人が話しているのだろうか。見に行こうと思ったけど、何かとても高い危険性を感じていた。平易な言葉だと「ヤバイ感じ」がして見に行けなかった。 マンションの裏手は善福寺公演に続く細い道がある。 そこに、とてもスタイリッシュな一戸建ての家があった。 玄関はとても狭いけど、中に入る

          東京・妙法寺前であったこと

          この話は、30年くらい前の話である。 東京7号環状線の西側を北上すると世田谷区を通り過ぎて、確かすぐに杉並区に入る。 入ってすぐに日蓮宗の妙法寺がある。本堂は小さいが、墓地は広い。 妙法寺のその墓地はコンクリートブロックで壁が作られている。 その墓地に隣接している道なのだが、ようやく車がすれ違いができるような細い道となっている. 妙法寺の墓地の向かいは,江戸の大火事があった時に、いわゆる都心から寺がいくつも移転されたそうだ。 しかもなんと妙法寺の墓地の向かいは杉並区の火葬場

          東京・妙法寺前であったこと

          東京・水道道路にて

          東京の環状7号線の西側、青梅街道の南側、方南通りの北側、そこに水道道路と呼ばれる道路が通っている。 これぞ南北にまっすぐな、一直線の道路である。 この道路、夜に歩くのには、少々薄気味悪い。 この道の脇には縄文式住居跡とかがあり、一部は切通のようにになっているからだろうか。 東京の23区内には、このような道路は珍しいと思う、 今から30年ほど前、方南通りのワンルームマンションに住んでいた。 最寄り駅は、地下鉄丸ノ内線方南町駅だ。 この路線、終電が早い。 当時は飲み会が多く、

          東京・水道道路にて

          S&Bの赤缶カレー粉は漢方薬なり

          季節の変わり目に、よく胃の調子がわるくなる。 最近の寒暖差の激しさがつらい。 そんな中、スープカレーを作って食べた。 カレーのベースはS&Bのいわゆる「赤缶」だ。 コリアンダーとクミンパウダーを追加してつくる。 ざっとした作り方だが、 1 たまねぎのみじん切りを炒める 2 マギーブイヨン2個と水500ccを加える 3 沸騰したらカレー粉大匙2杯投入 4 追加でコリアンダーとクミンパウダーもそれぞれ大匙1杯ずつくわえる 5 最後にシーチキンの缶詰1缶投入 これでできあがり。

          S&Bの赤缶カレー粉は漢方薬なり

          新春は冬

          「新春」とは不思議な言葉である。 これからどんどん寒くなって行く、要は「冬」であるのに「春」としている。 新暦と旧暦の違いによるそうだが、どうもしっくりこない。 以下、all aboutから引用します。 ■引用 ここから 現在私たちは太陽の公転にもとづいた「新暦」を使っていますが、昔は月の満ち欠けをひと月とする太陽暦、すなわち「旧暦」でした。この旧暦は現在の暦と1カ月ほどずれているため、当時の正月は”現在の2月頃”になります。ちょうどこの月は「立春」を迎えます。このように

          線画と彩色画の違い

          最近、線画に迷いが出ている。 実は、今描いてる絵は、下書きせずに いきなり本番、ボクの場合、水性のボールペン、乾くと耐水性がある もので描いている。 下書きを描かなくなったのは、 手の麻痺で、作品を描ける時間が短いのと 下書き描いて本描きするほどの「手の体力」がないためだ。 そこでここに絵のURLをアップするので よろしかったらご意見を頂きたいです。 かといって、すべてのご指摘には、対応できないことも 付け加えさせていただきます。 お題は尾張名古屋の味噌煮込みうどんです。

          線画と彩色画の違い

          病気の事 Vol.5

          残酷な診断結果のミーティングがあった事は前回書いた。 多分リハビリが始まった日の事は生涯忘れないだろう。 ボクの担当になった若い理学療法士の先生が病室まで来てくれた。 まずは体を丹念にマッサージした。 その後、電動ベッドを起こして、検査用のハンマーで 体中のあちこちをたたいては資料に何かを書いていた。 ほぼ全身をそうやって調べてくれて、その後の発言にビックリした。 「神経の反射がほとんど残ってます。という事は神経ネットワーク自体は死んでいない。 時間はかかるかもしれな

          病気の事 Vol.5

          病気の事 Vol.4

          緊張感のある打ち合わせが始まったことは前回書いた。 主治医はとても小さな女医さんで、しかも童顔である。 見た目は女子高生といっても良いくらいの人だ。 ところが芯が強い。とても強い。 黒縁眼鏡をかけているのだが、その向こうの目は鋭く周りを観察している。 とても信用できる医師だ。 医師は、持って来たノートPCに、まずはCTの画像を写した。 素人目には何も異常が見つからない。 ところがMRIの画像を見て驚いた。 向かって右に黒い空間がある。 そこは髄鞘という神経があるはずの

          病気の事 Vol.4

          病気の事 Vol.3

          原因不明のまま、体が動かないという事実があることは前回書いた。 入院した日、朝に医師たちが集まる「カンファレンス」という会議があったそうだ。 そこにはいろいろな医局の医師が参加し、 主に治療方法が不明の患者について 意見交換をする会議体だそうだ。 そこで主治医がボクを議題に挙げてくれた。 多くの医師から「脳から脊髄にかけてMRIで調べないと命に係わる」 という意見が出て、その場でMRIを受けることになった。 MRIは2か月待ちだそうだが、カンファレンスの結果が優先されるそ

          病気の事 Vol.3

          病気の事 Vol.2

          体が動かなくなった時の事は前回書いた。 とにもかくにも手足が動かない。 それで検査をしてもらうために、通っていた病院に通院することになった。 でも歩けない。歩くどころか起き上がることすらできない。 近くにある妻の実家の義父母が自家用車で来てくれて 義父母と妻がボクが履いているズボンの端っこを持ち上げながら なんとか歩かせてくれて、車まで連れて行ってくれた。 たった数メートルだが、10分以上の時間がかかった。 その上に車に乗ろうとするのだが、そもそも手足が動かないので 車

          病気の事 Vol.2

          病気の事 Vol.1

          それはある日突然だった。 左側を下にして寝ていたのだが、しびれを感じて寝返りをしようとした。 でも、体が全く動かない。 10分程度頑張ってみたが、何も変わらない。 そこで横に寝ていた妻には申し訳なかったけど 声をかけて起きてもらい、背中を押してもらって何とか向きを変えることができた。 その日から、いわゆる寝たきりになってしまった。 四肢が動いてくれない。 トイレには何とか柱や壁を伝っていくことはできたが どんどん運動能力が欠損していく。 妻は、このままではボクが死んでし

          病気の事 Vol.1