見出し画像

56.ブラッチャーノを日本人に知ってもらいたい!

住むようになって半年も経つと、ブラッチャーノは観光資源が豊富で歴史的にも面白いところだと知るようになります。
なんせ引っ越してきたときは、湖があることぐらいしか知りませんでしたから。


ブラッチャーノはこんなところ

たぶんnoteでいま私の移住話を読んでくださっている方も「ブラッチャーノ」という地名を聞いたのは初めてという方がほとんどと思います。
私もまったく知りませんでした。
中世のお城と湖のある、歴史と自然の両方を有するローマ近郊の小さな自治体です。

ブラッチャーノはローマ中心地から直線距離で40㎞ほど北上したところに位置します。
東京から戸塚とか、新宿から八王子といった距離感なのでローマ通勤圏内です。
そのためローマの喧騒を避け、静かな環境を求めてわざわざブラッチャーノへ引っ越してくるローマっ子も多いのですが、実は古代ローマ時代、ブラッチャーノ湖畔に別荘を持つのは有力ローマ人のステイタスでもありました。

ミネラルウォーターなみの透明度を誇るブラッチャーノ湖は湖水浴のメッカでもあります

ブラッチャーノ湖ではウナギやマスといった淡水魚が漁獲され、ローマ街道を通ってローマの市場まで届けられていました。
湖畔には温泉も湧いているし、ワインやオリーブオイルも生産しているし、ローマの町から離れてちょっとノンビリするのに最適な土地だったのです。

ローマ時代より前、エトルリア文化が栄えていたころも同様の生活が繰り広げられていました。
3000年ぐらいずっと人の住み続けている魅力的な土地、それがブラッチャーノです。

ブラッチャーノ周辺も面白い

ブラッチャーノから少し足を伸ばすと周辺にはさらに魅力的な場所が多くあります。

たとえば温泉。
ブラッチャーノからクルマで30分ほどの場所にあるスティリャーノ温泉は、エトルリア時代にはすでに知られていた源泉から今も豊富な温泉がコンコンと湧き続けています。

スティリャーノ温泉の泉質は保湿効果がバツグン。泥パックもできます

たとえばワイナリー。
ブラッチャーノの対岸の町トレヴィニャーノにあるワイナリーはいつでも見学可能ですし、少し足を伸ばすとエトルリア時代からのワイン産地が現在でも残っています。

4月に行ったときのトレヴィニャーノ。ブドウの花が咲いていました

たとえばエトルリア時代の遺跡群。
エトルリア12都市のひとつ「カエレ」は現在のチェルヴェーテリです。
ネクロポリスの遺跡を見学できるし、博物館もあり豊富な発掘品を実際に目にすることができます。

凝灰岩をドーム状に掘って造られたネクロポリス。中に入ることもできます

まだまだ日本では知られていない観光資源がたくさんあるし、それがとても興味深く面白いのです。
ローマ近郊にあるばかりに、ローマだけに注目が集まり日本ではまったく見向きもされていない町なのだと思いました。

日本人向けPR活動を始める

古城と湖のある町ブラッチャーノ、これは私がつけた町のキャッチフレーズです。
まだまだ日本では知られていないブラッチャーノの魅力を紹介したいと思い、2014年8月からその活動を始めました。

具体的に言うとWebサイトの作成です。

デザイナーの友人に相談して作ってもらいました。
WordPressを自分で更新して行かなきゃいけないのですけど恥ずかしながら最近、放置気味。

アメブロのほうは2014年8月の投稿以来、現在に至るまでほぼ毎日更新しています。

ほかにも、FacebookX(旧Twitter)Instagramなど、タダでできるものは何でも活用し、なるべくさまざまなチャネルからアクセスできるようにしているのですが、ブラッチャーノ市からお金をもらっているわけではありません。
好きでやっているボランティア活動です。

しかしこうした活動を続けていたことが幸いして、数年後には就労ビザの取得へとつながっていきます。
2014年時点ではそうなるとは全く思っていませんでしたけど。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?