見出し画像

90.イタリアで1年間暮らすのに必要な金額

移住して10年、家計簿をつけていたことは1度もありませんが、ざっくりとだいたいこれぐらいかかるのではないかなぁ、という金額をリストアップしてみます。
ユーロなので円換算すると話は別モノ。
10年前と今と、日本とイタリアの状況は一変してきています。


10年前からすべてが2倍に

私がイタリア移住をすることにしたきっかけの1つに物価の安さがありました。
東京で家賃や光熱費を払って日々の買い物をして生活する金額より、イタリアのそれのほうが安かったのです。
外食やスマホ代なども半額以下という感じでした。

今は物価の上昇と相まって円安の影響もあり、10年前からするとモノの値段が1.5~2倍になっている感じです。

たとえば、2013年当時1杯80セントだったコーヒーが、2024年現在では1ユーロ20セントになっています。
そして、1ユーロ120円ぐらいだったのが、現在では約169円。
このレートで換算してみるとコーヒー1杯の金額が96円から202円に値上がりしたことになり、実に2倍以上!

家賃次第で変わる生活費

生活費の大部分を占めるのは家賃なので、家賃の安い部屋、地域に住めば、イタリアで暮らすコストを大幅に減らすことができます。

家賃が高いのはローマやミラノなどの都市部で、シェアタイプの部屋に住んだとしても1ヵ月1000ユーロは見込んでおいたほうが良さそうです。
ブラッチャーノのような郊外になると、それが半額近くにまで下がります。
もっと田舎に引っ込むと家賃350ユーロなどという物件もあるので、イタリアでの生活費は住む場所によって大きく左右されると言えるでしょう。

工夫して節約できる

イタリアでの1年間の金額を明確に言い切るのは難しいものがあります。
それは、個人の生活の仕方によって節約はいかようにでもできるからです。

料理をまったくせずに外食や中食で済ませると食費がかかってしまうのは日本と同じですが、イタリアの場合、もっと顕著だと思います。
日本ならたとえばチェーンの居酒屋や食堂があり1000円以下で定食が食べられるところ、イタリアにはそういうのが存在しません。
ブラッチャーノのバールのランチブッフェでも12ユーロはするので2000円ほどになりますから。

それが、食材を買って自分で料理をするとそのコストは日本よりもグッと抑えることができます。
とくに農産物の値段が安く、値上がりしたとはいえ旬の時季の野菜は1キロあたり1ユーロほどで買えることもあります。
トマトなら4~5個、ズッキーニなら3~4本で169円です。

電気代は自治体によって変わるようですが、たとえばローマなら週末や夜間の使用料がもっとも安い設定になっています。
平日なら23時~6時台、日曜は時間に関係なく最安値です。
なので、私は食洗器をタイマーセットして、この時間帯に動くようにしています。
うちの下の階の人は洗濯機もタイマー設定しているらしく、毎朝6時になると電源が入り洗濯機の回る音がしてきます。

1年間のイタリア生活にかかる金額リスト

以上、居住する地域やライフスタイルによって変わってくるので一概には言えませんが、これまでの10年間で何となくこんなもんじゃないかな、という落としどころの金額をリストアップしてみます。

家賃 800ユーロ
水道光熱費 100ユーロ
通信費 10ユーロ
食費 120ユーロ
日用品費 30ユーロ
医療費 10ユーロ
美容・服飾費 30ユーロ
交際費 60ユーロ
交通費 30ユーロ
合計 1ヵ月1,190ユーロ×12か月=14,280ユーロ≒2,413,000円

10年間イタリア暮らしをして今、初めて家計簿的な金額を把握しました。
ローマ近郊で平均的な住宅に住み、週末は友人と集い、1ヵ月に3~4回ローマに行き、節約しながら暮らしていくとこんな感じになります。

ここに夏のバカンス代、ゴミ税、所得税などが別途かかるので、日本円にして年間300万円ほど準備しておけば、イタリアで1年間暮らせるはずです。

オトクな留学保険

留学移住なら、さらに学費と学生保険料がかかります。

私の場合はアートスクールだったので年間3,000ユーロほどでしたが、語学学校だともう少し抑えられるかもしれません。

学生保険は日本で入ると10万円近くするのに、イタリアで加入すると100ユーロほどで済みます。
私はローマのフラミニオにある保険会社Generali(ジェネラーリ)で加入しました。
パスポートと学校の入学証明書を持っていくとその場ですぐ加入できるのでお勧めです。

農産物が安くて美味しいイタリア
自炊すれば美味しいものをリーズナブルに食べられます
ブルスケッタは家で作れる簡単レシピの王道かも
ポロネギとポテトのグラタン
リコッタとパルミジャーノレッジャーノのペンネ
セコンド(メイン)とコントルノ(副菜)
イタリアンのフルコースも自宅で作れば安上がり
ロケーションも最高です

今日の写真は先日いらしたお客さまとの「買い物から始める料理教室」から。
すべて手作りのイタリア料理フルコースです。
テラスのテーブル席で爽やかな風に吹かれながらの食事、レストランに行かずとも十分に楽しめます。
イタリア暮らしが止められない大きな理由の一つです。

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?