【SF小説】 母なる秘密 3-4
「すべての始まりは十八年前。君は産まれたばかり、僕は一才の頃だ」
「十八年前に一才って……あんたそんなに若いのか?」
「今は三十路の男に化けているだけだからな。実際は君と一つしか変わらない」
同世代だと思って改めて亮平を見るが、見た目に引っ張られてしまい、どうにも調子が狂う。そんなことに構っていられない、と言わんばかりに、彼は淡々と話を進める。
「モルフは地球を遥かに凌ぐ科学技術を持っている。変身できるのも、そういう特性の生き物だから、というわけじゃない。僕たちの体