【読書感想#21】花束は毒/織守きょうや(2021)【ネタバレなし】
【概要】
作品名:花束は毒
著者:織守きょうや
発行所:文藝春秋
発行年:2021年
頁数:293頁数
ジャンル:ミステリ、恋愛
【あらすじ】
「結婚をやめろ」との手紙に怯える元医学生の真壁。
彼には、脅迫者を追及できない理由があった。
そんな真壁を助けたい木瀬は、探偵に調査を依頼する。
探偵・北見理花と木瀬の出会いは中学時代。
彼女は探偵見習いを自称して生徒たちの依頼を請け負う少女だった。
ーーあの時、彼女がもたらした「解決」は今も僕の心に棘を残している。
大人になった今度こそ、僕は違う結果を出せるだろうか……。
背筋が寒くなる真相に、ラストに残る深い問いかけに、読者からの悲鳴と称賛続出の傑作ミステリー。
【評価】
3/5
【感想】
※ネタバレは含みませんのでご安心ください
「罠、また罠。100%騙される、戦慄ミステリー! 」
この売り文句に誰もが惹かれるだろう。
本作は、その文字通りに読者を惑わし、混乱させ、圧倒する。
ラスト50ページで二転三転する物語の破竹の勢いは凄まじく、まさに「大どんでん返し」を見せてくれた。
ミステリー小説として、簡単に隙を見せないトリックの緻密さに加え、大胆さや上手さも兼ね備える本作は傑作と言っていいだろう。
恋愛小説としては題名にある通り、「愛情は毒となりうる」ことを狂気を伴って私たちに教えてくれた。
2022年本屋大賞のノミネートも期待されていた作品であったが、惜しくもその10作には入れなかった。
しかし、例年ならノミネートされていてもおかしくはないだろうと私は思う。
それほどに本作の衝撃はすさまじかった。
ぜひみなさんも読んでみてはいかがでしょうか。
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