いのちゃん

助産師2年目 無類の『コウノドリ』ファン 東京都勤務

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  • 助産学生が思うこと

    『コウノドリ』,講義から、思ったことをつつうらうら書いていきます

記事一覧

助産学生が思うこと#010

「理解しているか~優秀優秀~  じゃあお前ら 今から 内診台上がってみるか」 『コウノドリ』第17巻で、産科医の四宮先生が言っている。 男性女性,年齢,職業にかか…

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助産学生が思うこと#009

「新生児科医にとってアラーム音は日常の音かもしれない。  でも 両親にとって その音の数秒は  1分にも2分にも感じるんです」 『コウノドリ』第15巻、「胎便吸収症候…

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助産学生が思うこと#008

「帝王切開を受ける妊婦さんは 自分の病気やケガを治すためでもなく  赤ちゃんの命を守るためだけに 命をかけて  自分から手術台の上に上るんです。  僕らはそれをお…

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助産学生が思うこと#007

「別に頑張る必要なんてないですよ  赤ちゃんの世話以外する必要ないですね」 『コウノドリ』第26巻、「里帰り出産」で四宮先生が言っている。 本当に、赤ちゃんの育児…

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助産学生が思うこと#006

「当たり前なことができなくて 当たり前じゃん  だってまだ親子になって3日なんだもん  おっぱいを上げる方も吸う方も初心者なんだよ」 『コウノドリ』第8巻、「マタニ…

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助産学生が思うこと#005

「出産に優劣も勝ち負けもないんですよね…  お腹を痛めて産んだからこそとか…無痛分娩で楽だったとか…  アホらし  この子は私の子供で、母親は私だけなのに  生まれ…

助産学生が思うこと#004

「はっきり言ってね…  男にできることなんか何もないよ  せいぜい水でも買いに走って…背中をさするぐらいなんだから  はっきり言って ヒマなのよ男は  でも立ち会っ…

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助産学生が思うこと#003

「子育ては楽しい…子育ては幸せだ…  母親には母性があるからちゃんと育児ができる…  そんな無茶を当たり前だって思っている奴が多すぎなんだよ」 『コウノドリ』第20…

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助産学生が思うこと#002

「キミたちやキミたちの愛する人が、妊娠したときに  今日僕が来たことが… 頭の片隅に残っていたら母子感染症を防げると思っています」 『コウノドリ』20巻、「母子…

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助産学生が思うこと#001

「僕らは毎日、キセキのすぐそばにいる」 『コウノドリ』の主人公、こうの鳥サクラ先生の言葉で、「お産はキセキだ」 ということを言っている。 誰も、お母さん、赤ちゃ…

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助産学生が思うこと#010

助産学生が思うこと#010

「理解しているか~優秀優秀~
 じゃあお前ら 今から 内診台上がってみるか」

『コウノドリ』第17巻で、産科医の四宮先生が言っている。

男性女性,年齢,職業にかかわらず
「妊婦さんの気持ち、理解している」と言う方を見かける。
それは実体験によるもの,かもしれないし
本を読んだから、かもしれない。

先生から「理解はできないけど、共感はできる」と言われたことがある。
それは、例えば
「痛い」と言

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助産学生が思うこと#009

助産学生が思うこと#009

「新生児科医にとってアラーム音は日常の音かもしれない。
 でも 両親にとって その音の数秒は
 1分にも2分にも感じるんです」

『コウノドリ』第15巻、「胎便吸収症候群」で
 新生児科医 今橋先生が言っている。

病院ではアラーム音が鳴っている。
ナースステーションは、ナースコールが日常的に鳴っている。
手術中も、そう。

アラーム音の中には、異常を知らせるサイン として機能しているものもある。

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助産学生が思うこと#008

助産学生が思うこと#008

「帝王切開を受ける妊婦さんは 自分の病気やケガを治すためでもなく
 赤ちゃんの命を守るためだけに 命をかけて
 自分から手術台の上に上るんです。
 僕らはそれをお産でないと言えません。
 帝王切開は立派なお産です。
 自然分娩で赤ちゃんを産んでも、帝王切開で赤ちゃんを産んでも
 同じなんです。
 赤ちゃんが無事に産まれて
 赤ちゃんに会えたときのお母さんの表情は、皆同じなんです。
 ちゃんと産む 

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助産学生が思うこと#007

助産学生が思うこと#007

「別に頑張る必要なんてないですよ
 赤ちゃんの世話以外する必要ないですね」

『コウノドリ』第26巻、「里帰り出産」で四宮先生が言っている。

本当に、赤ちゃんの育児以外に、する必要はない(無理することはない)

産後の母親はヒマ、だから、家の掃除くらいして欲しい
なんて思う人(あるいは、それに近いことを思う人)は
ちょっと、よくよく想像して欲しい。

産後はどうなるか…
多くの人は、それとなく知

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助産学生が思うこと#006

助産学生が思うこと#006

「当たり前なことができなくて 当たり前じゃん
 だってまだ親子になって3日なんだもん
 おっぱいを上げる方も吸う方も初心者なんだよ」

『コウノドリ』第8巻、「マタニティブルー」で、助産師の小松さんが
出産後3日のお母さんに対して、言っている。

よく疑問に思うのは、
「当たり前」って何だろうということだ。
何ごとも、他人の経験が、そのままあてはまる,ということはない

「他人ができたのだから…自

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助産学生が思うこと#005

助産学生が思うこと#005

「出産に優劣も勝ち負けもないんですよね…
 お腹を痛めて産んだからこそとか…無痛分娩で楽だったとか…
 アホらし
 この子は私の子供で、母親は私だけなのに
 生まれたてのこの子に教えてもらいました」

『コウノドリ』第10巻、「無痛分娩」で無痛分娩で赤ちゃんを産んだ女性が言っている。
(*このお母さんは、心臓に持病があったため、無痛分娩を選択することになった)

医学的に「…するべきだ」「…した方

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助産学生が思うこと#004

助産学生が思うこと#004

「はっきり言ってね…
 男にできることなんか何もないよ
 せいぜい水でも買いに走って…背中をさするぐらいなんだから
 はっきり言って ヒマなのよ男は
 でも立ち会ってあげなさい
 命がけで苦しんで子どもを産む奥さんの顔を見てさ
 自分の無力さを噛みしめてきなさい。
 家族のためにもっと頑張らなきゃって気持ちになるからさ…」

『コウノドリ』第9巻、「出産予定日」で、男性会社員の上司(男性)が言って

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助産学生が思うこと#003

助産学生が思うこと#003

「子育ては楽しい…子育ては幸せだ…
 母親には母性があるからちゃんと育児ができる…
 そんな無茶を当たり前だって思っている奴が多すぎなんだよ」

『コウノドリ』第20巻で、助産師の小松さんが、言っている。

産後うつは、身近にある。
1割の女性が、産後うつになると言われている。

妊産婦の死因に自殺は多い。
もともと、20~40代の死因に自殺は多い。
でも、自殺した妊産婦は、妊娠中・産後1年未満を

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助産学生が思うこと#002

助産学生が思うこと#002

「キミたちやキミたちの愛する人が、妊娠したときに
 今日僕が来たことが…
頭の片隅に残っていたら母子感染症を防げると思っています」

『コウノドリ』20巻、「母子感染症」で、こうの鳥先生が言っている。

母子感染症は多い。
なると、赤ちゃんが先天異常(生まれつきの異常・障害)となることがある。

感染者と接触したから、必ずお母さんが感染する,ということではなく
お母さんが感染したから、必ず

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助産学生が思うこと#001

助産学生が思うこと#001

「僕らは毎日、キセキのすぐそばにいる」

『コウノドリ』の主人公、こうの鳥サクラ先生の言葉で、「お産はキセキだ」
ということを言っている。

誰も、お母さん、赤ちゃんが、お産で死ぬなんて思ってない。
もちろん、日本の医療はレベルが高い。でも亡くなる方はいる。

「1年間で亡くなる妊婦さんの数は、1年間の交通事故で亡くなる人の数と一緒」
「もしかしたら亡くなるかもしれない,程に重症な妊婦さんの数は、

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