記事一覧
「広島焼き」という呼称について他所者が真剣に考えてみる ①冗長なプロローグ
人が嫌がることをしてはいけない私が子供だったころ、
「自分がされて嫌なことは他人にしてはいけません」
と教育された。
これは至極もっともな話である。
誰だって殴られるのは嫌だから他人のことも殴ってはいけないし、持ち物を盗まれるのは嫌だから他人のものも盗んではいけない。人としての基本であることは間違いない。
しかしこれは同時に何がしかの危険もはらんでいる。なぜならば
「自分がされて嫌なこ
シン・ヴィーガン[6/6]全ての登場人物が幸福な結末を迎えるための最終話 〜さようなら、(大多数の)ヴィーガン〜
3人のヴィーガンここに3人の「ヴィーガン」がいる。
Aさん:
厳格にヴィーガン生活を貫いている。動物性食品はもちろん一切口にしない。皮革製品は身につけないしペットも飼わない。そういう生き方を社会に広めようと活動している。そうしつつも、それでは問題を完全に解決することは不可能だということも知っている。だからその究極の解決策としてアンチナタリズムの立場を取ることを決意した。
Bさん:
Aさん
シン・ヴィーガン[5.9/6]インターミッション的なもの
前回の投稿から1ヶ月空いてしまった。
実のところこのシリーズの最終回[6/6]は1ヶ月前に書き終えている。
なぜずっと投稿せずじまいだったかというと、その最終回の内容がつまらないからだ。
いや、内容がつまらないと言い切るのは自己卑下に過ぎるかもしれないが、少なくともその結論はあまりにも当たり前すぎて「何も言っていないに等しい」と思っているのは確かだ。
当たり前であるがゆえに書き直しようもない内容
シン・ヴィーガン[5/6]ヴィーガニズムとは人類補完計画であるか
アンチナタリズム(非出生主義)とは前回ヴィーガニズムは感情と理論が複雑に絡み合っていると書いたが、それでも厳格なヴィーガンはなるべく感情を排して理論構築を行おうとする。ミームさんなどはその代表だ。そしてその理論が導くテーゼが「世界から動物たちの苦痛を取り除かねばならない」という極めてシンプルなもの。
そのためにまず解決すべき最大の問題として、肉食を諦め畜産をやめることが提言されている。しかし前々
シン・ヴィーガン[4/6]ここで改めて、ヴィーガンとはまず何なのか
好きで殺生する人は(あんまり)いないヴィーガンであるかどうかに関係なく、動物を平気で殺せる人はあまりいないだろう。もちろん慣れや切実さの度合いにもよるだろうが、多かれ少なかれ「嫌だな」と思う気持ちがあるのは普遍的な感情ではないだろうか。ヴィーガニズムの初期衝動はこの「動物殺すのは嫌だな」という至極共感性の高い人間的な感情だと推測できる。
気の小さい私などは、動物どころか魚の生け造りさえかなりの抵
シン・ヴィーガン[3/6]ヴィーガンは何をどう主張すれば良いのか
「健康」と「環境」を盾にすると詰む現在、「ヴィーガンになったらこんないいことがありますよ」をアピールする時よく持ち出されるのは以下の2つである。
・ヴィーガンは健康に良い
・ヴィーガンは環境に良い
これらについて順番に検討していこう。まずは健康面。
ヴィーガンのサイトなどを見ると、
「サプリの併用も含めきちんとコントロールされたヴィーガン食は充分健康的である」
というような事が書かれている。
医
シン・ヴィーガン[2/6]ネットのヴィーガン論争はなぜ不毛なのか
ネットにおけるヴィーガン論争は実につまらないツイッターではしばし「ヴィーガンネタ」が盛り上がる。ヴィーガン独特の「奇妙な」価値観が俎上に挙げられ、そこに次々と揶揄や批判がぶら下がっていくというのが基本パターン。そして残念ながらそれが有意義な議論に発展することはまず無い。なぜそうなってしまうのか。私から見るとそれは概ね批判や揶揄を行う「アンチ・ヴィーガン」側の責任が大きいように思われる。ほとんどの人
もっとみる