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Vol44 札幌へGo!移住の心得

「私、決めました!憧れの札幌に移住して、これからの人生を楽しみます!」と胸を躍らせて札幌に移住をしたのに、失敗をしたという人がいます。

こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2000組以上の移住相談対応から、
皆さんにお役に立てる情報を発信しています。
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1⃣ 北の大都市「札幌」の魅力


2024年1月現在、札幌市の人口はおよそ197万人で、全国自治体人口ランキングでは第4位です。
札幌市は市街地にも円山公園や大通り公園、中島公園など沢山の公園があります。
特に大通り公園には、シンボルのテレビ塔があり、夏はビアガーデン、冬は札幌雪祭りの会場としても有名ですね。

公園を散策すると、都会の真ん中にいながらも、ゆったりとした時間の流れを感じることができます。
これが札幌市の魅力でもあります。

2⃣ 札幌移住で失敗する理由とは

しかし、札幌に憧れて移住をしてみたものの、後悔する人には、大きく3つの理由があります。

1.希望する仕事が見つからない

札幌は北海道最大の都市ですが、東京と同じようなイメージを持っていると、希望する仕事が見つかりません。
なぜならば、札幌市は他の政令都市と比較しても、事業所の数が少ないのです。
一例として、人口と事業所の数を比較してみますね。
推計人口ランキング4位の札幌市では、人口およそ198万人に対して、事業所数は約7万4000件です。
一方、推計人口ランキング3位の名古屋市は、人口およそ230万人に対して、事業所の数は約12万8000件です。

同じく、東京都23区ならば、人口およそ927万人に対して、事業所の数は52万6000件です。

そこで、事業所数/人口で比較をすると、札幌市0.036に対して、名古屋市0.057、東京都23区0.055となります。
このことから、札幌は人口に対して事業所数が少ないことが解ります。

更に、札幌市の事業所の9割以上が中小企業であり、ほとんどが卸売・小売業や観光・宿泊、飲食業といった3次産業になります。
このことから、札幌に移住をしたけれども、思い通りの仕事が見つからずに後悔をする人がいるのです。

2.光熱費を考えないで住まい選び

札幌に移住をする人は、賃貸マンションを選択する人が多い特徴があります。
札幌は賃貸住宅の家賃相場が、他の政令都市と比較しても低いからです。
また、冬の除雪のことを考えると、賃貸マンションの方が安心だからです。
しかし、賃貸料の安さだけで築年数の古いマンションを選択すると、機密性も下がっており、冬はとても寒く感じてしまいます。

札幌は夏より冬の方が光熱費は高くなりますが、機密性の低い賃貸マンションに住むことは、それだけ余計に費用が掛かることにもなります。

また、札幌はプロパンガスの利用率がとても高いです。
都市ガスと比較してプロパンガスは割高となりますが、古いマンションほどプロパンガスを使用している傾向があります。

更に、2018年の北海道胆振東部地震では、北海道の電力供給の弱さが露呈いたしました。これは、北海道電力が原子力発電に依存せず、火力発電がメインであったことが、要因となっています。

3.除雪の悪さに驚き


札幌の降雪量は決して少なくありません。
例えば、札幌の累積降雪量の平年値約600cmは、最北の稚内市と同じ数値です。

そして、私たちの暮らしには、降雪量だけでなく、積雪量が大きく影響をします。
簡単に言えば、いくら雪が降っても、きちんと除雪されれば、生活に影響はさほどありません。
しかし、札幌市の除雪は決して良いとは言えません。
何故ならば、大きな都市ほど、除雪する道路の本数が多くなるため、作業が追いつかないからです。

とくに、住宅が立ち並ぶ札幌市では、除雪が遅れるばかりか、雪を除けるスペースも無くなってしまいます。

こうした除雪の悪さに暮らしにくさを感じてしまい、札幌に移住したことを後悔する人がいるのです。

3⃣ 札幌への移住を成功させる3つのコツとは?


札幌での暮らしは決して不便ではありませんが、やはり東京に比べると田舎になります。札幌を「大いなる田舎」と揶揄(やゆ)する人もいます。そこで、札幌移住を成功させる3つのコツをお教えいたします。

1.移住前に仕事を見つける

札幌では移住後の仕事探しで苦労をすることは先述した通りです。
そこで、移住をする前に仕事先を見つけておくと、移住後の生活設計が立てやすくなります。

札幌の事業所は、19人以下の事業所が約89%を占めています。中小企業が圧倒的に多く、給与水準も低いことから、移住後の生活設計を立てておくことがとても大切です。

2.光熱費対策をする

札幌では冬の暖房費を抑えることが大切です。
夏の光熱費と比較して、冬は2倍以上になるからです。

例えば、築年数の古いマンションに暮らすのならば、上層階の部屋を選ぶことで、雪の影響も受けにくく、また階下の部屋の熱で幾分かは暖房費を抑えることができます。

暖房の手段はさまざまですが、最近であれば電気よりもガスや灯油の暖房が、費用を抑えることが可能です。また、ガスならばプロパンよりも都市ガスの住宅を選択し、電気ならば電力自由化により、北海道電力以外の選択肢も検討してみると良いでしょう。

3.雪対策のため地下鉄沿線で暮らす

札幌では冬の移動手段として、地下鉄が最も安全です。札幌の除雪の悪さは先述した通りですが、大雪が降ることで車での通勤ができなくなります。

また、札幌はJRが運行をしていますが、地上を走ることから、冬は遅延が多くなります。
雪道運転が不安な人であっても、地下鉄沿線ならば安心して生活ができるでしょう。

4⃣ TOPの画像

私のおススメ移住地紹介

札幌は食の宝庫として、新鮮で美味しい食べ物に溢れている印象があります。また、観光客も多く、活気に溢れた町のイメージが大きいです。
私のおススメは狸小路商店街。
ロングアーケードがあることから、雨や雪、強い陽射などを気にすることなく歩けます。1丁目からぶらり歩きながら、7丁目のエスニックなお店でお酒を飲むのが最高ですね。
札幌に移り住み、札幌の良さを再認識しつつ新たな発見を探してみると、札幌ライフも楽しくなるのではないでしょうか。


最後まで読んでいただき有難うございます。
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移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで17年間2000組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。