#読んでくれてありがとう
今日も、わたしは あの人の帰りを待つ。
あの人が、わたしの元を去ってから5年になる。
この町の風景も、そして この店も 大きく変わったことはない。
変わってしまったのは、わたし自身なんだろうか。
わたしはあの人のことが今でも大好きだ。
でも、その思い出は 少しずつぼんやりとしたものになっている気がするのだ。
いつかまた、あの人に会える日が来るんだろうか。
ただ、わたしはあの人の言葉を信じている。
「必ずまた戻ってくる。だか
輝きを探し求めて。(2000字のドラマ)
今日も、仕事は滞りなく 定時に終わった。
「お先に失礼します」
挨拶をして、友季子は足早にロッカーへ向かう。
心の中で お気に入りの曲を口ずさみながら、
素早く制服から 私服に着替えて、髪を軽く整える。
ようやく友季子にとって、仕事を終えたあとの ささやかな楽しみが始まろうとしていた。
友季子の家は、職場から20分ほどのアパートだ。
このまま帰れば、自分の部屋で のんびりできる。
しか