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仕事いろいろ

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フリーランスライター・編集者としての、仕事について。
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記事一覧

映画『怪物』公開記念 是枝裕和☓坂元裕二 2015年初対談公開中!

映画『怪物』公開記念 是枝裕和☓坂元裕二 2015年初対談公開中!

現在発売中の雑誌『SWITCH』で特集した映画『怪物』は、映画監督・是枝裕和と脚本家・坂元裕二の初タッグとなった作品だ。ふたりの初対面は2015年3月24日に行われた対談だった(是枝裕和対談集『世界といまを考える1』に収録)。貴重なやりとりが記録されたその対話を、SWITCH ONLINEにて特別公開する。(全3回)

また、上記『SWITCH』にて、是枝監督インタビュー「世界は変われるか」、是枝

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久々の、Coccoちゃんインタビュー。

久々の、Coccoちゃんインタビュー。

ちょっと前になりますが、3月20日発売の雑誌『SWITCH』にて、Coccoのインタビュー原稿を書きました。

今回はCocco本人だけでなく、アルバムジャケットやMVなどのアートワークに参加した若いアーティスト(の卵たち)5人にも話を聞くことができ、楽しい取材でした。

原稿には書いていませんが、2020年にCoccoちゃんが清原果耶さんの歌をプロデュースをした際、自分も若い時にすごく大事に育て

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「愛ある落書き」を受け止めて。

「愛ある落書き」を受け止めて。

世界中の任天堂ファンにとって、ここは長らく「聖地」だった。だから、彼らは訪問の足跡を「フェンスに落書き」という形で残していく。

「ホテルになると報道されてから、落書きの内容が一気に変わったんです。“Fuck this hotel”とか、“Wish be a museum”とか、“Mario isn’t here”とか。それって、ホテルになんかするな! という、すごく愛にあふれた言葉じゃないですか

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つくり手の想いを、言葉に紡ぐ。

つくり手の想いを、言葉に紡ぐ。

横浜Bay Quarterに入っている店舗の”サステナブルな側面”に光をあてるシリーズに、インタビューライターとして関わり始めました。

Vol.1は、「循環システム」という取り組みで家具業界を驚かせた、ライフスタイルカンパニー「アクタス」。

Vol.2は、バングラデシュ、ネパールなど6カ国で商品の開発・生産を行う「マザーハウス」。

お客様に対して真摯な企業の製品は、常に美しく、無駄がなく、つ

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ライター半生が15,000文字に!

ライター半生が15,000文字に!

ライターとは、取材相手の想いや考えを適切に言語化し、読者に伝える”翻訳家”のようなもの。堀香織さん【インタビューシリーズ「ミラツクのつくりかた」】

先日、自宅で15時間も私のザ・テキトー デラシネ人生話を懸命に聞いてくださった赤松加奈子さんによるインタビューが、ようやく完成しました!

私の「ライター半生」といっても、半分はCocco……(笑)。そして1.5割が是枝裕和監督、2割がスイッチ編集

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小山薫堂『妄想浪費』、本日発売!

小山薫堂『妄想浪費』、本日発売!

小山薫堂さんによる”お金にまつわる素敵なエッセイ”『妄想浪費』が、本日(10月20日)発売されました!

雑誌『Forbes JAPAN』で初の連載担当が、この『妄想浪費』でした。毎月1時間、薫堂さんの話を聞けるのは至福の時間でしたが、それがまさか単行本にまとまるとは…。生きててよかった(笑)。

装幀は鈴木成一さんです。最高峰の売れっ子装幀家さんですから、ダメもとでしたが第一希望として担当編集に

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映画監督 砂田麻美×ライター 清水浩司対談─愛する人の”生の記録”を作品にするまで③

映画監督 砂田麻美×ライター 清水浩司対談─愛する人の”生の記録”を作品にするまで③

家族感の変化

砂田 清水さんは本(『がんフーフー日記』)が完成したあとはどのような心境でしたか。「ひとりでも多くの人に読んでもらえたら嬉しい」という感じですか?
清水 それもあるし、同時にすごく怖かった。本当に正しいことをしているのかどうか……。まあ、何が正しいかわからないけれども、倫理的なことを考えますし……。あとは関わってくれた周りの方々の心に対してはすごく気を使いますよね。もしかしたら誰か

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映画監督 砂田麻美×ライター 清水浩司対談─愛する人の”生の記録”を作品にするまで②

映画監督 砂田麻美×ライター 清水浩司対談─愛する人の”生の記録”を作品にするまで②

作品に課したルール

清水 ぜんぜん関係ない話、していいですか? 実は『がんフーフー日記』の取材で、会ってお話する時間がないということで電話取材を受けたんですが、そのライターさん、記事の最後を「……と、清水さんは寂しそうな顔をされた。」としめていたんです(笑)。
砂田 え〜! それはないよ〜!(笑)
清水 「電話でオレの顔、見えてたのか?」みたいな(笑)。だからどこまでが嘘、フィクションでいいのか

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映画監督 砂田麻美×ライター 清水浩司対談─愛する人の”生の記録”を作品にするまで①

映画監督 砂田麻美×ライター 清水浩司対談─愛する人の”生の記録”を作品にするまで①

後悔のなかにある真実

清水 映画、拝見しました。
砂田 ありがとうございます。
清水 ディティールの感想からで恐縮ですが、まずナレーションがすっごく可愛いなと思いまして!
砂田 (笑)
清水 最初、「これ宮﨑あおいさんがやってるのかな?」と思って(笑)。少ししてから、これは砂田さんが自分でナレをしているんだと気がついたんです。でも、この声がとてもよかったと思う。森本レオさんとかだったら、またぜん

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漫画原作者・宮崎信二さんインタビュー Vol.4 〜原稿用紙をペンで削る、そこに加わる感情が人を感動させる。〜

──本名で初めて原作を書かれた作品は?

宮崎 かわぐちかいじさんと組んだ『YELLOW』ですね。

──本名では他に、真壁太陽さんと『ダブルソウル』、山口陽史さんと『トンビ』、山口正人さんと『漂流の街』、内山まもるさんと『シオン』などを書かれていますね。

宮崎 『漫画ゴラク』でけっこう何作もやらせてもらったんです。最終的には『漂流の街』ですが、それまでに、秋田書店で『トンビ』、『ダブルソウル』

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漫画原作者・宮崎信二さんインタビュー Vol.3 〜漫画編集者から原作者になるまで。〜

──漫画の編集者になりたいと思うようになったのはいつごろからですか?

宮崎 高校、大学と放送研究会に所属していて、もともとはアナウンサーになりたかったんです。「ラジオ関東(現・ラジオ日本)」で1クール、松本清張の『砂の器』を朗読するアルバイトをしたりね。大学の放送研究会では、アナウンス部と技術部と企画部に分けられる。つまりアナウンス部はアナウンサーしかできない。でも、僕はシナリオも書きたいから、

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漫画原作者・宮崎信二さんインタビュー Vol.2 〜欠落を埋める1ピースを見つける作業、それが描くということ。〜

漫画原作者・宮崎信二さんインタビュー Vol.2 〜欠落を埋める1ピースを見つける作業、それが描くということ。〜

──宮崎さんは昔からギャンブルはされていなかったんですか?

宮崎 昔はやりました。一番やっていたのは、北野英明さんの原稿取りをしていたときですね。北野さんは虫プロ出身で、「どろろ」というアニメの作画監督をしていた方。当時、北野さんが阿佐田哲也の『麻雀放浪記』を漫画化してヒットしたんですよ。それで麻雀劇画というジャンルが確立した。そのときに僕も麻雀漫画の編集者をやっていたんです。各社の編集者が北野

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漫画原作者・宮崎信二さんインタビュー Vol.1 〜手に触れるものを黄金に変えるギャンブラーたち。〜

漫画原作者・宮崎信二さんインタビュー Vol.1 〜手に触れるものを黄金に変えるギャンブラーたち。〜

10年以上前、講談社の無料ウェブコミック配信サイト「MiChao!」にて、『マイダスの薔薇 黄金のギャンブラー』という作品が配信され、原作者の宮崎信二さんにインタビューしました。サイトは2009年に閉鎖されてしまったので、そのインタビュー原稿をここに転載します(宮崎さんの許可済み)。


突然送られてくる黄金の薔薇。それは悪徳カジノに対する処刑宣言……。正体不明で無敗を誇る伝説のギャンブラー“マ

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孤独死を迎えないために今できること

孤独死を迎えないために今できること

*2007年、雑誌『女性自身(2月13日号)』に、孤独死についての取材記事が掲載されました。ページの都合で原稿が3分の2程度になったので、(校正後の)元原稿を掲載します(当時の担当編集による許可はもらっています)。

高齢化、地域社会の崩壊が進んだ日本で独居老人の孤独死が急増している。
コミュニケーション不足は何よりもその不幸な現実を招きやすい。
両親が、隣人が、自らが孤独死しないために、今、何が

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