堀 香織

ライター/編集者。ブックライティングに是枝裕和著『映画を撮りながら考えたこと』、三澤茂計・三澤彩奈著『日本のワインで奇跡を起こす』など。是枝裕和対談集『世界といまを考える』、桜雪対談集『ニッポン幸福戦略』の構成も担当。

お水の花道──歌舞伎町編 第6回

友達や仕事仲間に対しては節度ある距離を保てるのに、そうでなくなる場合がある。恋だ。 私はストーカー女子高生だった。「紫青赤黄白黒。」に書いたので詳細は省くが、高…

お水の花道──歌舞伎町編 第5回

母は読書家だった。 私が中学時代にもっとも読み耽ったのはコバルト文庫の氷室冴子や新井素子だったが、それらを読んでいると後ろから頭をはたかれ、「そんなもん読む暇あ…

お水の花道──歌舞伎町編 第4回

母は褒めるのが下手だった。たぶん彼女自身、褒めるのが上手ではない両親に育てられたからだろう。 子ども3人のうち上のふたりが大学に入り、自分にも時間の余裕が出てき…

お水の花道──歌舞伎町編 第3回

お酒好きだと思われているけれど(確かに好きだけど)、飲酒デビューはわりと遅い。 初めて飲んだのは高校の卒業間近、同級生6人くらいで居酒屋に行ったときだったと思う…

お水の花道──歌舞伎町編 第2回

クラブで働く女性は一般的に「源氏名」がつけられると思うが、二番館はちょっと変わっていて、「名字にちゃん付け」だった。母は「ホリちゃん」。母のいちばんの仲良しは「…

お水の花道──歌舞伎町編 第1回

大学2年生の秋、妹と一緒に暮らせないほど折り合いが悪くなり、家を出ることにした。母は私の一人暮らしを相当渋ったが、ふたつの条件を守るなら、と譲歩してくれた。まず…