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北海道

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2021年1月の記事一覧

一番好きな昆布〆はホタテです。

一番好きな昆布〆はホタテです。

北海道はホタテの産地。養殖が盛んです。
ほぼいつでもスーパーにも並びますが、日本海側から噴火湾にかけては3月から4月。オホーツク海から知床半島の南は8月から9月に水揚げが多い。

*写真は、オホーツク海沿岸のホタテの町、紋別の港です。沖のホタテをとりに、ふたつの灯台の間を船が出ていきます。冬には流氷がやってきます。

1月のきょう、スーパーには根室産のものが並んでいました。
貝からとっただけのもの

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あったかくてさっくり作れるグラタンは冬の味方。

あったかくてさっくり作れるグラタンは冬の味方。

だからいくつか、レパートリーにしておきましょう。

きょうの主役はナガネギです。
わたしは今シーズン大好きなネギがあって、それは三笠の野見山農園さんの。普通のネギなんですよ。でもね、切ると、ネギの透き通ったゼラチン質みたいな、あれが多いんです。そして、持ちがいい。チカラある !って感じです。
聞くと、ゆっくーり育てたネギなんだそうです。
1月で終わるのが惜しいです。ネギ汁たっぷりのネギの写真はこち

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巨大アサリは道産子です。

巨大アサリは道産子です。

札幌では結晶が見えるフワフワなパウダースノーが、たんと降りました。

それでも日々陽は長くなり、春は近いから、
春の気分になる料理が食べたくなりました。

春といえば、貝かな。

大きさ的にはハマグリですが、アサリです。
5㎝以上あります。
すごくないですか?!
棹前昆布と同じく、道東から来ました。
厚岸(アッケシ)のアサリです。牡蠣が有名です。

なぜこうなるかというと。
厚岸の貝の漁場は厚岸湖

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羅臼昆布漁師の心意気のこと。

羅臼昆布漁師の心意気のこと。

下の写真は、海から上がったばかりの、羅臼の養殖昆布です。

幅、広ーい!両脇は真っ直ぐではなく、なんとなくギザギザ。これが、まっすぐになります。

味が濃く、お値段が張る羅臼昆布。料理の味がなんとなく足りないときに、ちょこっと入れたらググッと味が決まる、頼りがいのある料理の相棒です。

しかも柔らかくなりやすいので、そのまま具として食べられる。小さく切って売っているのは、何にでも使える優れものの調

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ルパン三世が食べたかもしれないナガコンブのこと。 その2

ルパン三世が食べたかもしれないナガコンブのこと。 その2

金曜ロードショーで見たルパン三世の冒頭は海辺の道でのカーチェイスでした。見た時にフラッシュバッグしたのは、海から見た歯舞の風景でした。
あの海沿いのイメージ。そして、描かれたいたグリーン文字の牛乳パックはヒソカに、北海道のコンビニのじゃないかと。(タイトルは何だったのか思い出せません。。。)

原作者モンキーパンチさんは、ナガコンブの産地、浜中町のご出身。町にはいたるところにルパンの痕跡があるらし

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ルパン三世が食べたかもしれないナガコンブのこと。 (その1)

ルパン三世が食べたかもしれないナガコンブのこと。 (その1)

沖縄の伝統料理に使われている昆布は沖縄では採れません。
北海道の、それも東。釧路や根室のナガコンブ。
よりによって、沖縄から一番遠いところの昆布です。そして、その名の通り、15メートルもの長さのある長い長い昆布です。

乾燥した後。長さを揃えて切る道具の上に置いて長さを見ているところです。長い、長いナガコンブ。

とりわけ7月に始まる夏の漁に先がけて、6月にとる、若くて柔らかい昆布を竿前昆布といい

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糠にしんで三平汁

糠にしんで三平汁

え?糠(ぬか)にしんって何?
三平汁って何?

にしんを塩入りの糠で保存食にしたものが糠にしんです。しょっぱいです。

みっちみちに詰め込んで空気と遮断し、保存性を高めています。
アンチョビよりしょっぱいかも。糠効果なのか、旨味の熟成感を感じます。

江戸時代、食や文化を乗せ、交易しながら各地を結び、日本海を疾走した北前船の時代にこの形になったのではないでしょうか。
本州から北へ、米を運ぶ。多分玄

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寒い日に、じゃがいもをカリッととろっとあったかく。

寒い日に、じゃがいもをカリッととろっとあったかく。

そんな風に食べるなら、フランスの家庭料理アッシ・パルマンティエがおすすめです。
ひき肉(アッシ)を調理した上にじゃがいものピュレ、一番上にチーズでカリッと焼いた料理です。

この写真👇は、うんと年上の友人が作ってくれたものです。
「パリがどんなに素敵な街かをあなたに教えなきゃ」って言って、いろんなところに連れて行ってくれた生粋のパリジェンヌ。
ふたりでベルギーのブルージュにフェルメールの展覧会を

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じゃがいもの、おやつ。

じゃがいもの、おやつ。

北海道でのじゃがいもの栽培の最も古い記録は、18世紀になったばかり。江戸時代のことでしたが、明治時代の北海道の開拓とともにじゃがいもは道民にとって、ぜったい必要な作物になっていきました。

寒くて栽培できる、日持ちがする、加熱してビタミンCが壊れない。北海道の気候が、原産地の南米アンデスからメキシコの高原地帯と似ていた事は栽培にはラッキー。

こうして、じゃがいもは北海道を代表する作物になっていく

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牛と昆布はぐるりと廻っている。

牛と昆布はぐるりと廻っている。

昆布巻き、のことではありません。

まずは北海道の地図を思い浮かべてください。大きな四角形として、下の角のところ。タイトル写真の、えりも岬です。

えりも岬はえりも町にあります。岬から坂を上った丘の上に、えりも短角牛の生産者であり、昆布漁師でもある高橋さん家族が営む高橋牧場とそこでのびのび暮らす「えりも短角牛」の焼肉店「まぶりっと(守人)」があります。

向こう側に見える海では日高昆布がとれます。

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玉ねぎ+目玉焼き丼と、さらさらレッドのこと。

玉ねぎ+目玉焼き丼と、さらさらレッドのこと。

さらさらレッドという北海道の栗山町生まれのたまねぎがあります。
たまねぎが「余剰生産」だからと捨てられていたころ、北海道大学で種の勉強をした青年がそういう残念なことを解決できないかと考えました。
彼の答えは、「機能性たまねぎ」を作ってたまねぎの価値を高めること。

機能性たまねぎってなんだ?
玉ねぎに含まれる血液さらさら成分ケルセチンが普通より豊富に含むたまねぎを作ったら、食べる人の健康に役立ち喜

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たことブロッコリのパスタ、作ってみない?

たことブロッコリのパスタ、作ってみない?

北海道のたこ、といえば、ヤナギダコ、そして、世界一の大きさを誇るというミズダコ。
ヤナギダコは太平洋で、ミズダコは北海道全域でとれます。
スーパーで売っているのはミズダコが多いので、ミズダコの話をしましょう。

わたくし個人的には、日本海側の北のミズダコが好きです。
海によって味が違いますよ。それぞれの好みで楽しめますね。
ただ、問題があります。

長時間煮ると固くなる・・・・・・。

イタリアか

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キャベツとベーコンとをシチューっぽいミルク煮にしてみた。

キャベツとベーコンとをシチューっぽいミルク煮にしてみた。

お正月明け。冷蔵庫にあるのは何でしょう?
キャベツか白菜。
ベーコンかソーセージ。

キャベツとベーコン、バターと牛乳を使います。

そして、玉ねぎとじゃがいも。
ほかいどーでは冬の常備野菜3点セットを「いもたまにん」といいます。
じゃがいも、たまねぎ、にんじんです。きょうは「にん」抜きで。

作り方は、こうです。

👉キャベツは手でちぎります。ぎざぎざに味が入っておいしくなる感じがします。(で

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元旦の食事のこと。

元旦の食事のこと。

あけましておめでとうございます!

大きな変化で戸惑う中で、昨年お仕事をさせてくださった方々、zoomでのミーティングやセミナーやおしゃべりで世界を広げさせてくださった方々に感謝しながらの新年です。

面白いや、おいしいや美しいを毎日見つけて、料理を作り、発信する2021年にします。

元旦の良き事は、嚥下が時々ヘビーだがお雑煮が食べたいハハに「とりあえずお雑煮」を作れたことでした。
年齢を重ねて

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