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Hiroshi Kawajiri
2023年7月15日 21:43
それはカリフォルニア・ナパにワインツアーに行った時だった。建築好きの何人かが、販売も試飲もしておらず建物見学も受け付けていないワイナリーに立ち寄って写真を撮り始めたのだ。一応私も撮ったが、当時建築に興味の無かった私は「早よワイン飲みに行こう!」と思うと同時に、「こんな遠くからしか見えないのに、建物見て何が面白いのだろう?」と不思議だった。この出来事が建築に興味を持つきっかけだった。そして
2022年7月27日 21:24
以前「窓」の記事を書いた。窓には採光や換気といった機能があるが、外部の風景を"切り取る"ということもできる。窓はその風景をより強調し、時には絵画のように見せる。窓だけでなく、床・壁・柱・天井・梁などの建築がつくるフレームにも同様の効果がある。建築が切り取るキリトリ風景。普段は見過ごしてしまうこともあるが、改めて覗いてみると、そこには素晴らしい光景があるかもしれない。ジェットウィング・ライト
2022年2月5日 20:23
アトリウムといえばガラスで覆われた自然光を取り入れた開放的な大空間、その多くはパブリックなスペースだったりするが、起源はローマ時代の住居において、玄関奥に配置された天窓のある広間のことらしい。現代のアトリウムの中には、商業主義的というかドヤ感が鼻につくアトリウムもあるが、内にいながら外を感じさせる空間もあって、個人的には好きである。ルッカリー(フランク・ロイド・ライト)オフィスビルのアトリウ
2022年1月3日 23:18
建築の手法の一つに「内(ウチ)と外(ソト)を曖昧にする」というものがある。色々な考え方があるが、屋内に居ながら、周りの景観とか光、風、空気といった屋外の要素をいかに取り入れるか?ということだと思う。そもそも伝統的な日本建築は、内と外の境界は曖昧であった。ただし夏は暑く冬は寒く、また雨も多い日本においては、断熱性の乏しい従来の日本建築は快適性に欠ける部分もある。ところで以前、リゾートホテ
2021年12月5日 23:05
↑ 住宅販売の安っぽいキャッチコピーみたいなタイトルになってしまった💦採光や換気といった機能から欠かせない窓。しかしそうした観点からだけでなく、生活に彩りを加えるということからも、窓をどのように設置するかということは重要である。それよっては、建物はより魅力的になり、日々の生活も豊かになる。...かもしれない。東京国立近代美術館(谷口吉郎)この美術館の隠れた名所である展望室「眺めのよい部
2021年10月10日 23:06
タイトルに深い意味はない。アートはアート、ケンチクはケンチクである。そもそもどちらにも造詣が深くない私にそれを語ることはできない。ということで、今回はアートが組み込まれた建築をピックアップしてみた。名古屋市美術館(黒川紀章)ジョナサン・ボロフスキーによる動く彫刻ハンマリングマン。名古屋市美術館はあまり好きな建築ではないのだが、サンクンガーデンを背景にして見るハンマリングマンは私のお気に入り。
2021年6月25日 22:22
特に階段好きでもなければ、階段フェチでもない。しかし今まで撮った写真を改めて見直していると、階段もかなり撮っていたことに気付いた。ということで今回は階段コレクション!ニュー・ミュージアム(SANAA)箱をずらしたようなフォルムの美術館。その内部を貫く階段。最近こういう細長く、天井が高く、奥行のある階段が流行っているなあ。プリンストン大学アートセンター(スティーブン・ホール)必要
2021年7月26日 21:19
ハリウッド映画は、シリーズものやリメイクなど安易な企画も多い。確かにその通りだ。私も先日「ゴジラvsコング」を観たばかりだ。でも安易さなら俺も負けないぜ!とばかりに、階段企画のPart 2!オンタリオ美術館(フランク・ゲーリー)前回も紹介した美術館。館内の階段に比べて“ひねり方”が少ないが、屋外に飛び出すことでそのマイナス分を補っている。それにしてもゲーリー、相変わらず無茶をする。 <参
2021年9月8日 21:40
建物・街並み・自然に関係なく、何故だか奥行きのある風景に惹かれてしまう。それは“旅”が好きなこととも関係あるのかもしれない。“奥行き”は、その先の道とか距離感を視覚的に感じさせるものだが、それが旅と同様に、「その先まで行ってみたい」と思わせるのだろう。知らんけど。ということで、“奥行き感”のある写真を集めてみた。ロングアイランド鉄道「先がどこまでも続く」と言えば線路だろう。その意味ではど
2021年8月29日 07:14
採光や換気を目的として取り付けられる「天窓」一般的に「窓」の評価といえば、デザインであったり、そこから見える風景の切り取り方がポイントになる。しかし「天窓」の場合は、光の落とし込み方がポイントになるのではないか? 少なくとも私はそう思う。そして"落ちる光"こそが空間の価値をさらに高めるのだ!パリッシュ美術館(ヘルツォーク&ド・ムーロン)ロングアイランドのアーティストたちがアトリエとしていた
2021年7月11日 22:11
日の出や日の入り前後に空がオレンジや金色に染まる時間帯をマジックアワー、濃い青色に染まる時間帯をブルーアワーという。私はこのトワイライトの空の色が大好きだ。ここにさらにライトアップされた街や建築が加わると、得も言われぬ美しさになる。なにより私のような素人でも、iPhoneやコンデジでそれなりに美しい写真が撮れてしまう!とは言え天候や場所やタイミングもあり、意外に撮るチャンスが少ないんだよね。