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ギルティ女史と集中三角

今日も慌ただしいオフィス。
ギルティ女史はいつものように猛スピードで仕事をこなしている。

【ギルティ女史はプラダを着ない】
「働くとは、仕事とは何か」を教えてくれた、
元上司のぶっ飛びストーリをまとめたエッセイマガジン。
※連載ですが1話完結でどこからでも読めます。


ここのオフィスの人たちは本当にいつも忙しい。
締め切り追われている人、急な変更が入り対応している人、新しいプロジェクトを抱えている人、絶対にミスのないように最終のチェックをしている人。

時間や色々なルール、守らなければいけないものが定められている中、多くの人が出入りする騒がしいオフィスで、それぞれ集中をして自分の世界に入り込むかのように全神経をそこに注がなければならない。

しかし、当然ながら自分の今抱えているものの他にもタスクは山のようにある。
これはあの人に確認してからではないと動かせないというものもあれば、急に来た連絡を取り次がなければいけないなんてこともある。


働き出した最初の頃、私が一番頭を悩ませたのが、話しかけるタイミングだった。
人の時間を奪う気はなくたって、どうしてもその人とコミュニケーションを取らなければならない瞬間は度々あり、私は以前にもギルティ女史に、その質問の内容や話しかけるタイミングをよく考えるようにと言われたこともあった。


とはいえ、正直に言うとそんなもん、わかるわけないのである。
他のスタッフが今どのような作業をしているのか、それは私がその人に伝えなければいけないことよりもどれくらい重要なのか、今取り掛かっている作業がいつ終わるのかなんて、私から見てわかるわけがないのだ。

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