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算数的探究「数と論理Ⅱ」2023秋・冬

算数的探究「数と論理Ⅱ」2023秋・冬

2024年後半戦。
前半戦はこちら⇒算数的探究「数と論理Ⅱ」春・夏|ヒロック初等部(HILLOCK Primary School) (note.com)
数と論理Ⅱでは、実際に身の回りにあるイベントなどを通して、
「数って便利だなー」
「ないと困るなー」
「自分も数を操れるようになってみたいなー」
と思えるような布石を意識して授業を作りました。
毎朝の自由進度学習でも、算数を選ぶことがぐんと増えた

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算数的探究「数と論理Ⅱ」春・夏

算数的探究「数と論理Ⅱ」春・夏

ヒロック2年目、2期生が新たに加わったということもあり、今年度からクラスを2展開することにしました。
「数と論理Ⅰ」と「数と論理Ⅱ」。
学年で分けるのではなく、Ⅰは楽しみながら基礎を固めたい子、Ⅱは発展的に応用しながら深めたい子向けといった感じでしょうか。
子どもたちは自分でⅠかⅡを選び、途中で移動することもOKとなっています。
今回のnoteでは、新設された「数と論理Ⅱ」の実践についてご紹介して

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1年経った今だから自信をもって話せる「なぜヒロックは最初の1か月、鉛筆も握らなかったのか」

1年経った今だから自信をもって話せる「なぜヒロックは最初の1か月、鉛筆も握らなかったのか」

4月。18人の子どもたちが、ヒロックに入学してきてくれた。
子どもたちは、大きな不安と共にスクールに来ている。
新しい場所、新しい仲間、新しい大人。
この場所が居心地よい場なのか、危害を加えてくる仲間はいないか、大人は何を要求してくるのか。
そんなことを本能的に、敏感に感じ取ろうとしている。
「ヒロックって、こんなところなんだ」が形成される最初は、とても大切。
後からイメージを変えるのは、なかなか

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算数的探究「数と論理」2022秋

算数的探究「数と論理」2022秋

第8時「1という基準」

夏休み明けの一発目。砧公園でビニール袋を手渡し、それぞれが好きな「もの」を拾ってきました。
石や葉など、種類を絞って集めてくる子が大半でしたが、中にはバラバラな種類のものを拾ってくる子も。
聞くと、「緑の自然っぽいものを集めてきた!」
ちゃんとその子なりの基準があるんですよね。耳を傾けるって大切。
誰が一番多いか比べてみようか。
自分が何個拾ってきたかをそれぞれに数えても

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教科を研究する① 国語編

教科を研究する① 国語編

こんにちは。スクールディレクターの蓑手です。今回は、私たちが今行っている取り組みについてご紹介していこうと思います。

私たちのスクールは、アカデミック、いわゆる公教育で積み上げられてきた教科教育に関しても、積極的に取り入れていこうと思っています。「一条校じゃないのに教科教育?」と思われる方もいるかも知れませんが、基盤となる確かな知は、自由になるためにも大切な力だと考えています。

何より、本来ア

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教科を研究する②  算数編

教科を研究する②  算数編

こんにちは。カリキュラムディレクターの五木田です。前回の蓑手の国語編に続き、算数についてのディスカッションを記録しておこうと思います。

前回の蓑手の記事はこちら

算数といえば小学校の算数といえば、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。九九の暗記だったり、分数の割り算はなぜかひっくり返して掛け算にすることだったり、時速を割り出すために「みはじ」の公式を覚えたことだったりでしょうか。

算数を学ぶ意

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