『フェリスはある朝突然に』のフェリス役、マシュー・ブロデリックは撮影から数年後に交通事故を起こし、対向車に乗っていた親子が死んでしまっている。 大人になったら人を殺すことができてしまう。もう二度と戻ってこない子供の頃の思い出として作品が、フェリスたちが浮かび上がってくる。
『フェリスはある朝突然に』 学校をサボっても許される兄フェリスにストレスを抱く妹ジーニーに対して、"You could ditch."(君だって学校をサボれる)と返す薬中の男。 このcouldの使い方がなぜかとても好き。誰だって学校をサボったっていい。とりあえず口にしてみる。
『フェリスはある朝突然に』 『ブレックファスト・クラブ』 お調子者の兄に頭を抱える妹と薬中の男。 教師と用務員。 ジョン・ヒューズ作品内の、社会的立場の弱い方が強い方を諭すシーンが好き。 立場の倒錯か、それとも立場そのものが虚ろなものなのか。
『フェリスはある朝突然に』 フェリスがパレードに乱入して"Twist And Shout"を歌うのに合わせて、そこで「実際に」働いている人たちが踊っている姿がカメラに収められている。 物語の主軸から離れて、偶然立ち会った人たちがそれぞれ同時多発的にその場にコミットしている。