岸本 高由 (Third / Pathfinder)

株式会社TYO 事業開発本部 Third シニアエグゼクティブプロデューサー。Path…

岸本 高由 (Third / Pathfinder)

株式会社TYO 事業開発本部 Third シニアエグゼクティブプロデューサー。Pathfinderリーダー。探究メディアQ発行人。次世代の幸せにつづく Path を仮説→検証→事業化がMissionです。ぼく個人が感じた日々のちょっとしたできごとと、未来のつながりを書いています。

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    共同代表を務める【探究コネクト】が発行するオンラインメディア「探究メディアQ」の記事を貼っていきます。

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「未来を一緒に作るチーム」Thirdを作った理由

未来なんて変えられない。大きな流れの中で自分たちができることは、ほとんどない。 そんなふうに言う人にあったことがあります。確かに日本に暮らして、なんだか自分の知らないところでいろんなことが決まっていくのを見ていると、そんなふうに思ってしまうこと、よくわかります。 けど、ぼくはそんなことはなくて、未来は変えられるとずっと信じています。少しづつかもしれないけど確実に何かは変えられる。自分たちで、動き始めさえすれば。 ひとりぼっちでできることは大きくないと思います。でも、同じ

    • 死ぬが、生きている

      最近ずっと、というか随分前からずっと考え続けていることに、最近また向き合うことになった。 こんなツイートをした。 ウイルス関連のニュース映像が世界中から流れ、たくさんの死が、データや動画やアナウンスで伝え続けられ、不安を煽るような空気が、テレビの向こう側に充満していた、そんな時期だったからかもしれない。 生きていることの対極が死なのではなくて、死を含んだ生を意識することが「生きる」ことだ。 大学生の時、祖母が死んだ。90近くの大往生だった。おばあちゃん子だった私は、紫色

      • シェアリングエコノミーに愛はあるか

        なんか、楽しくない。 正確に言うと、だんだん楽しくなくなってきた。 夏、久しぶりの長期の帰省で家族が集まるので、カーシェアリングサービスで7人乗りの車を借りた。スマホで、思いついたときに、夜中でも通勤中でも簡単に予約できるので、ここのところ月に2回はカーシェアを利用している。 都心に住んでいると、公共交通機関でどこにでも簡単に移動できるし、駐車場代やその他の維持費がバカ高く感じられて、数年前から自家用車を所有するのを完全にやめてしまった。子供がいるので絶対必要だろうと思い

        • Nサロンは、雨だった。

          Nサロンの第一期が終わる。たった3ヶ月の短い期間だったが、100人ほどの見知らぬ同士の大人が集う、不思議な体験を共有した。 Nサロンとは、 note と NIKKEI がコラボしたオンライン・オフラインを組み合わせた学びのサロン企画。企画がまとまった経緯は詳しく知らないが、クリエイティブとビジネスの出会いのようなテーマで、様々な講座(ゼミ)やトークショーが企画されていた。 今年の1月の終わりに始まって、4月の終わりまでの3ヶ月。ちょうど始まるときにも note を書いた。

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        記事

          デザインはみんなのものだ。

          日本人、日本文化には、たぶん世界を良くするデザインができるポテンシャルが大いにあると思います。 一回日本を離れて外で長く暮らして戻ってくると、余計にそう感じます。日本の中に居たときには気づかなかった、とてつもなく深く細やかでやさしい、「ひとを中心に、でも環境とも調和する」こころがけ、のようなものが日本文化にはあるような気がします。 大切な友人のひとり、石川俊祐さんが本を出しました。 タイトルは、「HELLO, DESIGN 日本人とデザイン」。 同じようにロンドンで長く暮

          デザインはみんなのものだ。

          オッサンは、きっと犬を食った

          中学生のときの話だ。ぼくは大阪の下町に住んでいて、うちの最寄駅から路面電車に乗って10分ぐらいで到着するターミナル駅から地下鉄をひとつ乗った先に学校があった。地下鉄に乗り換えるのが面倒なので、だいたい毎日ターミナル駅を降りて、学校までは歩いて通っていた。 ターミナル駅の周りは結構ガラが悪いエリアで、キャバレーやら大人の店やらが立ち並び、歩道橋の上には物乞いや、膝から先を失った白い包帯と軍服姿の傷痍軍人が共に小銭を稼いでいた。今から考えると当時は既に戦後50年は過ぎていたので

          オッサンは、きっと犬を食った

          迷ったときに前に進むキッカケになる、3つの言葉

          生きてると色んなことがありますよね。ぶつかったり悩んだりしたときに、なんか前に進む自分なりの方法を持っていると助かります。 ぼくの場合は、今までに出会った「言葉」がそれかもなーと思います。随時アップデートされるので色々あるのですが、今日は思い出したものを3つ紹介します。なんか当てはまるものが1つでもあれば嬉しいです! 「ひとはみんな、途中で死ぬんだよ」 いきなり死ぬ話かよ! ってそうなんですが。 酒を呑んで階段から落ちて頭を打って死んだ小説家の中島らもさんが、どっ

          迷ったときに前に進むキッカケになる、3つの言葉

          コミュニケーションポルノとコンテンツ

          ネットには言葉が多すぎて、もう毎日ぼくたちはいっぱいいっぱいだ。でもなんだか最近は、ネット上から「コンテンツ」と呼べるものは減っていて、誰に伝えるでもない「ひとりごと」ばかりが増えたような気がしている。 コンテンツ、というのは広い意味で言っていて、「それを媒介にして何かを伝えようとしている表現」という意味くらいにとらえてほしい。映画とかアート作品とか広告とかだけじゃなくて、例えば「昨日すごいことあってさ!」と始まる友だちの話、なんかもコンテンツだと思う。ストーリーとか物語を

          コミュニケーションポルノとコンテンツ

          Pathfinder と、ぼくについて

          こんにちは。岸本です。 キシさんとか、キッシーさんとか、外国の人には Kishiと呼ばれています。 この note でぼくが何をしたいのか、ここを読んでくださっている方にお知らせしたくてこの文章を書きました。 ぼくは、今は東京に家族と住んでいますが、2006年に日本を出て、10年と少しの間、国外に居住していました。ロンドンに9年、シンガポールに1年ほど。2016年の4月から、東京の、むかし働いていた会社に出戻って、新しいビジネスを考える役割のチームを作っています。 広告

          Pathfinder と、ぼくについて

          英語が話せる風、になれる5つの方法

          こんにちは、岸本と言います。今は東京の会社で事業研究開発に携わっていますが、2006年から2016年の春まで、国外に出ていました。帰国してから色んな人に「英語が話せるようになるコツは?」とか聞かれることが多いので、今日は少し、初心者が中級者の壁を突破するコツのようなものを書いてみますね。ペラペラではなくて、ソコソコになれるコツ、みたいなことです。そこらへんのレベルで同じように壁にぶつかってる人に、少しでも役に立てれば嬉しいです。 ロンドンで、ほぼ日本人ひとりという状態で9年

          英語が話せる風、になれる5つの方法

          カオスの向こう側を一緒に見る

          つづきがどうなるのか、気になって仕方がない。ページをめくる手が止まらない。 推理小説や冒険小説を読むのが好きだった。小学生の頃から、寝る前に読み始めた小説が面白すぎて寝ないでずっと読み続けるものだから、読み終わるのが朝方になることも多くて、だから学校ではいつも眠かったし、実際授業中によく寝込んでいて叱られた。 生来の性格として、先が予想できてしまうものがあまり好きではなく、逆に次の展開が読めないものに惹かれる。映画館で映画を見るのが好きなんだけど、見に行くときにはできる限

          カオスの向こう側を一緒に見る

          オビ・ワン

          少年は、大人への成長の入り口で、年上のメンター的な大人に出会って、自分の進むべき道を知ることになる、というパターン、結構あるらしい。 スター・ウォーズのルーク・スカイウォーカーにとっての、オビ・ワン・ケノービとか、心の師匠的な役割を果たす人のことだ。 ぼくにも、そういうメンター的な人がいた。 その人は、「ゆ〜すけ」と言った。本名はきっと最後まで聞かなかったから名字がなんだったか知らないし、そもそも「〜」なんて戸籍上の名前はないんだけど、店の看板にそう書いてあったので、ぼく

          カチンコと、学びのシステム

          助監督の制度って、もしかしたらとても自立的な学びを促すためのシステムに応用できるんじゃないか? と、ふと思った。 「ヨーイ、スタートッ!」の掛け声と一緒に、カチンコがカチンと鳴る。映画やCMのメイキング映像なんかで、よく見るあの風景だ。小さな黒板のようなものに、シマシマ模様の拍子木的な木の棒がちょうつがいでくっついていて、閉じるとカチンと音がなる、アレだ。 映画もCMも、映像作品というのは、例えばいろいろな方向から撮影したカットを組み合わせて作る。右を向いてる人が何か話し

          カチンコと、学びのシステム

          川越が、思った以上に江戸だった

          「映画のセットみたい!」と、誰かが後ろの方で声をあげていた。 正月休みの晴天の日、小江戸と呼ばれる川越市の蔵造りの町並みを訪ねた。西武新宿線の終着駅、本川越駅を降りて10分ぐらい北に向かって歩くと、突然視界がひらけて、大正時代や江戸時代の面影を残す通りが現れる。前から写真などで見かけたことはあったので、なんとなく知ってはいたが、実際の町並みは思った以上に「江戸」だった。とはいっても、奈良や京都の風致地区とは違って、建物こそ古いが、中身は新しいカフェだったり、雑貨屋だったりと

          川越が、思った以上に江戸だった

          ライティング・ゼミの投稿記事一覧

          2018年の6月から4ヶ月間、天狼院書店ライティング・ゼミというのに通っていました。毎週水曜日の夜に、池袋にある天狼院書店や、出張のときは京都天狼院、用事があったときはオンラインで、毎週やりくりして、なんとか最後まで。 毎週2000字前後の課題を提出して、それにフィードバックをもらい、OKが出れば天狼院書店のWeb内の「メディアグランプリ」というコーナーに掲載される、という仕組みになっていて、そこに掲載されるのも、記事をSNSでシェアして反応をもらうのも、最初はとても恥ずか

          ライティング・ゼミの投稿記事一覧

          記憶のてがかり

          『ボヘミアン・ラプソディ』をやっと観た。 号泣はしなかったけど、ライブシーンは、圧巻だった。まるで自分がその会場に居合わせて、他の観客と一緒にライブを見ているような、すばらしい演出だったと思う。 観終わって、ストーリーやセリフを反芻していたのだけれど、実はそこにはあんまり感動的な部分が残っていなくて、でもこの映画には、昔の映画には無い、何か新しい要素があって、そこがジワッと心に残っているような気がしていた。 それが何なのかはすぐにはわからなかったのだけど、そんなわけでクイ