図書館員への差し入れは受け取るべきか否か
こんにちは、ハシモト トショカンです。
本日も数ある記事の中からこの記事を閲覧していただき、ありがとうございます!
公共図書館ではほとんど無いのですが、大学図書館では、ごく稀に利用者さんから差し入れをいただくことがあります。
例えば大学教授が
「この間のレファレンスのお礼に!」
とお菓子を持ってきてくださったり、大学院生が
「学会で〇〇に行ってきたのでお土産です!」
と、その土地その土地のお土産を持ってきてくださったり、
留学生が長期休暇期間に母国に帰り、こちらに戻って来た時に
「これは私の国の人形です」
と、中々に味わい深い民芸品を持ってきてくださったり…これはどこの大学図書館にいても必ず1年に1、2回は発生するイベントです。
お気持ちはとてもありがたく、「図書館を離れた場所でも私たち図書館員のことを考えてくださっているのか!」と嬉しい気持ちでいっぱいなのですが…
図書館のルール上、そういったものは絶対に受け取ってはいけないことになっています。
「私たちはお仕事としてサービスを提供しているに過ぎないので、そのようなお心遣いは一切不要です」
ということで、そもそも、そうしたやり取りはトラブルの元になりかねませんし、とにかくお断りをしなければなりません。
しかしながら私は…
例えば、「これは我ながら会心のレファレンス回答じゃね?!」と思わず自画自賛してしまうような良い回答で教授が大満足して帰られて、後日、その教授が鼻歌交じりにスキップしながらカウンターにやって来て(※あくまでイメージなので、実際にスキップはしていません)、
「ハシモトさ~ん!この前はありがとね!お陰でいい論文書けてさ~!本になる時、謝辞でハシモトさんの名前入れちゃうから♪」
「いやいや先生、そんなそんな!お気持ちだけで!」
なんて会話の後に、
「それでさ、これ、大したもんじゃないんだけど、ほんの気持ちだから、スタッフの皆さんで食べてよ!」
と紙袋をドンとカウンターに置かれてしまったりすると、
…うわー、断りにく~!!!
いや、完全にご厚意で差し入れを持ってきてくださって、既にお金を払って買ってきてしまったものを突き返すなんて、そんな無慈悲なこと、とてもじゃないけど、私にはできましぇ~ん!!!
…と思いつつも、ルールはルールなのでまずは1ターン、
「いやいや先生、こういうのは!もう、お気持ちだけで!とてもありがたいんですが、私たち、受け取っちゃダメって言われてるもんで!すみません~!」
と明るく押し返すのですが、
「え~、でも、買ってきちゃったし、本当に気持ちだから!そう言わずに受け取ってよ!」
と来られると、
「え~、じゃあ、私みたいな下っ端が勝手にいただいちゃうと怒られちゃうんで、上の者に報告しますね。少々お待ちください~」
と全力笑顔でお伝えした後に、ダッシュで事務室に戻って、責任者の方に
「どないしましょ?」
と相談して、大体は
「いやー、ほんとはダメなんだけど、既に買って持ってきていただいてたら無下にはできないから、職員さんに報告して、いただこうか」
ということになります。
私もこれが一番平和で良いのではないかと思います。
…しかし、かつて一度、私のようにちゃらんぽらんではなく、「真面目」という言葉を辞書で引いたらその方の名前が出てくるんじゃないか?というような、
「ルールは絶対です!臨機応変などありません」
というタイプの、やや厳しいスタッフさんと一緒のカウンターに入っていた時に、よりによってこのイベントが発生してしまい、その方が頑なに
「いただけません」
「結構です」
「お持ち帰りください」
と突っぱね続けた結果、お菓子を持ってきてくださった先生が大激怒してしまい、慌てて職員が謝罪に伺うということになったことがありました。
ん~、難しい所ではあるんですけどね~……
本日も長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!
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