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あなたへの記録

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昔の私と、どこかにいるかもしれないあなたへ
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#コラム

「苦手」じゃなくて「好きじゃない」とはっきり認識すること

「苦手」じゃなくて「好きじゃない」とはっきり認識すること

今まで、大人数での飲み会や旅行は苦手だなぁと思ってきた。人がたくさんいるとどこか所在ない気持ちになり、いつもその場を楽しみきれない自分がいた。もちろん楽しい瞬間もあるし、みんなと笑い合ったりしてるけど、ふと気づくと自分だけ遠くからみんなを見てる気持ちになる。そして家に帰ってから自己嫌悪で落ち込んだりするのだ。

ずっと「大人数が苦手で心から楽しめない私がダメなんだ」と思ってきた。苦手だけど思い出づ

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「フリ」をしてると積み重なって自分に染みつく。悪い方向でもいい方向でも。

「フリ」をしてると積み重なって自分に染みつく。悪い方向でもいい方向でも。

新卒で会社員になり4年以上経った頃、趣味を通じて友達ができた。当時、クライミングにハマり、仕事帰りに週1~2回通っていたジムで徐々に顔なじみが増え、そのうち何人かとは土日も一緒にジムめぐりをするようになった。みんな年齢も職業も出身もばらばらだけど、壁を登っている間は子どもに戻ったようにワクワクして、本当に楽しかった。

その中に、海外から来て日本で働いている子もいた。背が高くて優しくてお茶目な年下

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言葉の記憶

言葉の記憶

「今こんなこと言ってても、明日には変わってるかもしれないし。人の気持ちなんてそんなもんでしょ。」

これは、昔ある人に言われた言葉だ。当時は肯定も否定もせずそのまま受け止めていたけれど、最近になって、本当にそのとおりだよな、としみじみ思う。

普通の会話の中で「人の気持ちなんて」という哲学的なフレーズをさらりと口にしてしまうその人は、尊敬する先輩であり、初恋の人であり、初失恋の相手でもあった。

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