#虚構
小説 これは私の夢のはなし
🐑#010 ラストストーリー
目が覚めると窓から日差しが眩しく感じれた。
もう起き上がれない程身体は弱っていた。
長い長い夢を見た。
わたしになっていた気がすると、ハル子は微笑みを浮かべた。
「お嬢様、お庭の桜が満開で綺麗でございますよ。」メイドが少しだけ窓を開ける。
「滝山、夢を見ていたの。」
メイドの滝山は、呟くはる子を優しく見た。
滝山は、ハル子の子供の時からのメイドだ。
「どんな
小説 これは私の夢のはなし
🐑#004 喫茶店の父母わたしの夢には実父母とは違う父母が出てくる。
わたしはまた夢の中にいた。
「ただいま。」
わたしはとある喫茶店のドアを開ける。
「お帰りなさい。疲れたでしょう。」
夢の母は優しく迎えてくれる。
コーヒーの良い香りが店内を駆け巡る。
「コーヒー飲むでしょ?」
夢の母の優しい声にうんとわたしは頷く。
店内には真ん中に丸い大きめのテーブル席、カウンター席4席、端にテーブル席