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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~166


「もう、過食嘔吐を覚えた時点で、私は完璧でも何でもなくなった。自分は何もかも完璧にコントロール出来る、なんてことはただの幻想だった。そんなことを、嫌と言うほど思い知らされた。これからは、そんな自分を許して、そんな自分を認めて、そんな自分を大切にする。そして、今出来ることを一つ一つ積み重ねる。出来ないことは無理してやらない。そう、続かないことは、自分にとってはどこかで無理してたり、我慢してたりするんだから、そんなことは追い求めない。そうしないと、またいつか破綻してしまうから・・・」

そう、私は、もうこれ以上破綻する訳にはいかなかった。だって、精神的にも、身体的にも、体力的にも、そして経済的にも、もういっぱいいっぱいなのだから。ギリギリ何とか生活している、そんな状態で、本当に、仕事を辞めないでいるのが奇跡のような、まさに綱渡りの人生なのだから。

「とりあえず、仕事がある平日の夜に、何だかんだで必ず過食嘔吐をする習慣を、何とか出来ないかなぁ・・・」

そのために、今の私が出来そうなことで思い付くことといえば、

過食スイッチが入りそうなものを食べない

食べても安心出来るものだけ食べる

お酒をひたすら飲んで、酔って寝る

そもそも買い物に行かない

何も食べないで寝る

「でも、何も食べないで寝るのは絶対無理だから、とりあえずなし。それから、お酒をひたすら飲んで、酔って寝るのも、相当飲まないと酔わないし、一人でそんなに飲んでほとんど食べないっていうのも現実的じゃないから、なしかな。それに、家に食べ物のストックが出来ないんだから、そもそも買い物に行かないのも、なしだよね。実現可能性を考えると、過食スイッチが入りそうなものを食べないか、食べても安心出来るものだけ食べるかなぁ。そうすると、買い物段階で何を買うかを固く決心しないと無理かも。買い物に行く前に、買うものを決めてそれ以外の売り場に行かない、ってすれば何とか出来るかなぁ・・・」

いや、そもそも、何とか出来るかなぁ・・・じゃなくて、やってみて出来なければ、また別のことを考えればいいだけ。とにかく、過食嘔吐をやめること、摂食障害を克服すること、そのために今出来ること、そこに辿り着くために考えられることを試してみること。そして、続かなかったら、拘って追い求めないこと。そうやって、シンプルに考えて、一つ一つ積み重ねていく。それしかないし、それが、もしかしたら何かしらの自信に繋がるのかもしれない・・・


今日もありがとうございます。

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