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私の人生本シリーズ

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これまで読んできて、私の人生に大きな影響を与えた本、印象に残っている本について書いた記事をまとめました。
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2020年11月の記事一覧

社会の適応者と不適応者、正常なのはどっちなんだろう(私の人生本⑤ベロニカは死ぬことにした)

社会の適応者と不適応者、正常なのはどっちなんだろう(私の人生本⑤ベロニカは死ぬことにした)

私は、子供の頃からずーっと長い間、一つの世界にみんなが生きてるって思ってた。

でも、いまは、

みんながそれぞれ別の世界に生きてるんだ

と思うようになった。

そう思わなければ理解できないほど、人それぞれ、見ているものが違う。

そういう見方をするきっかけになった本が、

パウロ・コエーリョ
「ベロニカは死ぬことにした」

ベロニカっていう女の子が、自殺に失敗して精神病棟に入れられる物語。

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仏教徒だけど、私を絶望から救ってくれた神の本(私の人生本⑥「神の使者」と「神との対話」)

仏教徒だけど、私を絶望から救ってくれた神の本(私の人生本⑥「神の使者」と「神との対話」)

私は、過去に、肝臓周辺に持病が見つかって手術をしたことがあり、その後遺症で、時々高熱が出ることがある。(肝臓って40度近い熱がでるのよ…)

最もひどかったのが、4年前で、3~5日サイクルで高熱と平熱を繰り返す日々が10ヶ月続いた。

当然、会社は退職。いつ体調を崩すか分からないから、友達との約束すらできない。

わかります?この絶望。

いつまでこれが続くんだろう。
ずっとこのままだったらどうし

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戦争をする人にも正義がある(私の人生本⑦愛と幻想のファシズム)

戦争をする人にも正義がある(私の人生本⑦愛と幻想のファシズム)

昨日、「完全な実力主義の環境で働いてみたい」という働き盛りのサラリーマンと話をしていた。

日本企業の社員は守られてるから、「サボったもん勝ちみたいな雰囲気に疑問を感じる」と。

私自身は、持病持ちだから、実力主義の社会は困るんだけど…。

それで思い出した本があった。

村上龍「愛と幻想のファシズム」

主人公は鈴原冬二という若者。
(私はエヴァンゲリオン見てないけど、鈴原トウジはここから。)

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「サンカ」と呼ばれた日本のジプシーを知ってますか?(私の人生本⑧風の王国)

「サンカ」と呼ばれた日本のジプシーを知ってますか?(私の人生本⑧風の王国)

ちょっと前に、お客さんと話をしていて、

私は、安定よりも自由と変化を好むんですよねって話をしてたら、

五木寛之「風の王国」
という本を紹介してもらった。

「サンカ」って呼ばれた、日本のジプシーの話だよ、と。

私は、その存在を全く知らなくて、慌ててWikipediaで調べた。

日本にかつて存在したとされる放浪民の集団である。本州の山地に住んでいたとされる。
(中略)
呼称は日本の警察による

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おもしろいかどうかは問題じゃないの。将来役に立つかが大事なの。(私の人生本⑨ミヒャエル・エンデ「モモ」)

おもしろいかどうかは問題じゃないの。将来役に立つかが大事なの。(私の人生本⑨ミヒャエル・エンデ「モモ」)

以前noteでも書いた、「生きづらさ」を抱えて生きてきた私の友達が教えてくれたこと。

芸術家と呼ばれる人は、大事なことを、そのまま伝えても伝わらないから、絵画や映像や文学や歌などで表現する。

その子が紹介してくれたのが、

ミヒャエル・エンデ「モモ」児童文学なんだけど、いま読むとドキッとする表現がいっぱいある。

モモという女の子が、時間どろぼうに盗まれた人々の時間を取り戻すファンタジー。

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