「体調を改善する方法」・・・私はこれです。
体調不良の時、私は好きな本を枕元に置いて、好きなDVDをかけてひたすら眠ります。
これ、新しい作品はダメで
さんざん見返した物、子供の頃に読んだ物が良い。
私の場合は、ウルトラマンのコミックスとDVD、映画「アンドロメダ・・・」の日本語吹き替え版などである。
初めて出会った時の気持ちが
アドレナリンを分泌させるのかもしれない。
世界的にもそういう研究結果があるというから、安心して、オタクな本とDVDを用意して、ミカン缶をつまむ事にしよう。
好きな物を身近に置くというのは、健康と長寿の秘訣なのかもしれません。皆さんも体調にはお気をつけてお過ごしください。
という訳で、不調なので長寿に関するお話の加筆修正版です。
「新聞」・・・
美人と評判の永居美恵子は、帰国子女で9か国語を話すという噂もあり、
社内の男性からも一目置かれている。
彼女が畏敬の念を集めるのには、もう一つ理由がある。
それは彼女がいつも、見知らぬ国の新聞を読んでいるということだ。
文字は全く読めないが、レイアウトで新聞だという事は、かろうじて分かる。
しかし、その新聞について尋ねるものはいない。
以前、入社したての新人女子社員が好奇心から聞いてみたことがあったらしい。
「永居さん。どこの国の新聞を読んでるんですか?」
「どこの国でもないわ。あえて言うなら、どこか別の世界の新聞ね。
だから、本当は人間が読んじゃいけない恐ろしい新聞みたいなの。
もし読んでしまったら・・・」
「読んでしまったら?」
「分からないわ。人によって違うらしいから。行方不明になったり、死んじゃったり、色々よ。
私はね。一回読むごとに、寿命が百日延びてるみたいなの」
「え~? 寿命が延びるなら良いじゃないか。それのどこが怖いんですか~」
「怖いわよ。アタシは毎号読んできたので、
もう三百年も長生きしてるの。
おかげで、もう何を見聞きしても驚かないし、
世界中の美味しいものを食べ尽くしたし、
あらゆるタイプのイケメンと付き合ってきたから、恋愛も飽きちゃった」
「飽きるほど恋が出来るなら、私も読んでみたいです」
「じゃあ。読んでみる?
私はこの先の人生に、ただ退屈だけが続くかと思うと、本当に恐ろしくなるわ。
それでも良ければ、あなたに譲ってあげるわよ」
その時の永居さんの目はとても冗談には思えなかったという。
新聞の事を尋ねた新人女性社員は、その後勤務時間中に失踪し、
自宅にも戻ることは無く、行方不明になってしまった。
数日後、永居さんの読んでいる新聞に、その女性社員の写真が載っていた
という噂が出た事があったが、誰も確かめようとはしなかった。
おわり
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