見出し画像

本記事を読んでもらいたい人と、ビジネススキル基本の重要性 

本ブログ記事は『ビジネススキル 完全攻略 -基本編-』からの抜粋になります。全部まとめて読みたい方は、是非、電子書籍をご購入ください。


前回、以下のブログ記事で、20代でビジネススキルを身に付けることがとても大事だという話をさせていただきました。
本ブログ記事では、想定読者層と基本スキルの重要性に関して考察してみたいと思います。



想定読者層

入社してから5年目以内の若手社員

こちらの記事は2つの読者層をイメージして執筆しています。

ひとつは、20代の頃の私のように、やる気に満ち溢れているものの、仕事でなかなか成果が出せずに思い悩んでいる人たちです。特に入社してから5年目以内の若手社員がメインの読者層になります。

マトリックスで整理すると「Willは高いが、Skillはまだまだ低い人」が対象になります。基本スキルをマスターすることで、WillもSkillも両方とも高いエース級人材(ハイパフォーマー)になってもらいたいと思います。

図表.スキルを高め、できる人材になる

初めて部下を持つことになった中堅社員(先輩社員)

もうひとつの読者層が、20代後半から30代前半で、初めて部下を持つことになった中堅社員(先輩上司)の方です。

初めて部下を持つ社員のミッションは、若手社員(特に新入社員)が確実に業務を遂行できるようOJTベースで人材を育成していくことです。OJTとはOn the Job Trainingの略で、業務を通じて人材を育成していくことを言います。

個人としては、ある程度、成果を出せるようになったものの、業務で求められる能力(基本スキル)を言語化して、部下にきちんと教えるというのは、なかなか大変な仕事だったりします。

そういう中堅社員(先輩上司)の方が、本書をうまく活用して、正しい仕事の仕方(仕事の型)を教えられるようになってもらいたいと思います。

また、副次的に、人に教えることで、自分自身の能力が、さらにレベルアップしていく体験も得ることができるでしょう。

トレーナー(先輩上司)とトレーニー(部下)

基本スキルの重要性

仕事で成果を出せる人・出せない人

仕事で高い成果を出す人は、いくつかの特徴を持っています。

まず、彼らは、仕事をするスピードがとても速いことです。
これは、効率的に仕事をする方法を知っていたり、時間の使い方がとてもうまいからです。

また、彼らは業務を遂行する能力が高いので、与えられたタスクを確実にフィニッシュさせることができます。この能力は、きちんと計画を立てて、それをうまく行動に移すことができるからです。

また、仕事のプロセスを体系的に仕組み化することで、効率化を図ります。この仕組み化により、一度成功した方法を再現することができ、継続的に成果を上げることができます。さらに、変化していく環境に柔軟に対応する力も持っているので、新しい状況にもすぐに慣れることができます。

一方、成果を出せない人たちは、仕事をするスピードが遅く、なかなかタスクがフィニッシュせず、うまくいった仕事の方法を再現することができません

結局のところ、仕事で成果を出す人と出せない人の大きな違いは、仕事を確実に実行していくための基本的なスキルとその組み合わせ能力(応用スキル)が身についているかどうかにあります。

図表. 仕事で成果を出せる人、出せない人

そもそも成果とは何なのか??

成果とは企業にとって非常に重要なもので、具体的には、会社の収益にどう貢献しているかを示しています。

これには売り上げや利益(粗利益や営業利益など)が含まれます。つまり、社員一人ひとりが日々取り組んでいる仕事が、最終的に会社の利益にどうつながっているかが、成果のバロメーターになります。

たとえば、BtoB企業の場合、売り上げという目標を細分化してみると、主に「どれだけの顧客がいるか(顧客数)」と「一社の顧客からどれだけ収益を得られるか(顧客単価)」の二つの要素に分けることができます。

既存顧客の場合は、お客さまとの関係を強化し、長期的に取引し続けることが成果目標となります。これは主に営業が担当し、お客さまとの信頼関係を深めることで長く取引を続けられるようにします。

一方で、新規顧客の獲得の場合は、マーケティング担当者の役割が大きく、広告プロモーションなどを行って新しい顧客層にアプローチし、新たなビジネスチャンスを生み出していくが求められます。

次に「顧客単価」の部分ですが、これは顧客一人ひとりからどれだけの利益を得ることができるかを意味します。
これを達成するためには、顧客のニーズや課題を理解し、それに応える商品やサービスを企画・開発することが重要になります。
この役割は商品企画担当者が主に担います。

そして、人事部や経営企画部などの管理部門のスタッフも非常に重要です。彼らは営業やマーケティング、商品企画のチームを裏方的にサポートし、彼らがスムーズに仕事を進めるための土台を作っていきます。管理部門は直接的に収益を生み出すわけではありませんが、間接的に企業の収益に貢献していると言えます。

結局のところ、会社全体で見た場合の直接的な成果は収益への貢献ですが、個々の担当者や部門においては、その役割や任されたミッションによって求められる成果が異なります。それぞれの部門が連携し、それぞれの役割を果たすことで、会社全体としての成果を最大化することができるのです。

図表.直接的な成果、間接的な成果

どのように成果を出していくか

成果にはさまざまなレベルがあり、それぞれの仕事や役割に応じて求められる成果が異なることが理解できたのではないかと思います。ですが、より重要なことは、成果そのものを直接コントロールすることは、なかなか難しいという点です。

一時期、「成果主義」という考え方が流行りましたが、成果そのものに焦点を当てすぎてしまったことで、組織も個人もとても疲れてしまいました。実際に成果をコントロールするためには、成果そのものではなく、その成果を生み出すためのプロセスをしっかりと管理し、適切にコントロールしていく必要があります

また、成果を出すためのプロセスを管理するには、自分自身の仕事だけでなく、チームや部署全体の「まわりを見る力」も必要になります。

これにより、それぞれの活動が全体の目標にどのように貢献しているかを理解し、適切に調整を行うことができます。
さらに、継続的なフィードバックや改善策の実施も重要です。これにより、仕事のプロセスが常に最適化され、より効率的に成果につながるようになります。

つまり、成果をコントロールするためには、基本スキルの習得とともに、日々の仕事のプロセスの管理と評価が重要となります。

これらを意識することで、より具体的で効果的な成果につなげることができるようになります。

仕事のプロセスの管理と評価は、基本スキルの習得とは別の話になりますが、一般的には「目標管理」という制度を使ってマネジメントしていくことになります。
こちらは、「段取る」スキルのところで少し触れたいと思います。

図表. 成果を出すための動き方


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?